聴覚過敏の体験談

聴覚過敏に関する体験談や意見を紹介します。
小2の息子は、自閉症で感覚過敏は聴覚が特に酷いです。
お子さんの ”ザワザワした感じ”が辛い、というのは息子とも傾向が似ています。
就学前に苦手な音域を調べたのですが、教室内のようなスピーチノイズ(広帯域雑音)が最も不快だったようです。

お子さんも不快さだけでなく、雑音の中から先生の声を拾いにくいことはないでしょうか..?
聴覚過敏だと本来はフォルターでカットされるべき雑音が、拾うべき音と同じ大きさに聞こえてしまうので、息子には一斉指示が通りにくく30名が同じ空間で過ごす普通級はとても無理でした。
出典:https://h-navi.jp/qa/questions/114598
聴覚過敏のひとつの選択的注意が困難となっている事例です。すべての音が刺激となって脳に入ってくるときには、集中できるひとつの音を用意することで、それ以外の音を刺激として取り入れずに済みます。

また、子どもが聴覚過敏なのかそうでないかは判断が難しいと言えます。ただ、「聴覚過敏かもしれない」とその可能性について配慮するだけでも生活しやすくなるでしょう。
小2発達障害むっくんの「聴覚過敏でぐったり」を防止せよ!音を減らすアイテムと環境づくり、わが家で実践している6つの工夫のタイトル画像

小2発達障害むっくんの「聴覚過敏でぐったり」を防止せよ!音を減らすアイテムと環境づくり、わが家で実践している6つの工夫

聴覚過敏かな? と思ったら

生活を見直す・ふりかえる

ストレスや体調不良などが原因の場合は、聴覚過敏に至るまでの経緯と背景を見直すことが大事です。現在の日々のスケジュールや、身を置いている環境を今一度ふりかえってみましょう。「しなければならない」作業や、過剰な心配ごとに押しつぶされてはいないでしょうか。

専門家に相談する

もうひとつ、改善のために考えられるのは専門家にみてもらうという方法です。聴覚過敏の場合には精神科・心療内科もしくは耳鼻科に行くとよいでしょう。お子さんに合った対処法を教えてくれることもあります。

改善方法と気をつけたいこと

聴覚過敏については、原因も不明なことが多く、医師の間でもその治療方法はさまざまで手探りな状態です。なのでこちらの章では、少しでも聴覚過敏の症状を和らげるための具体的な手立てについてご紹介したいと思います。

病院での治療

疾病を伴う聴覚過敏の場合には、その疾病の治療に取り組みます。しかし、聴覚過敏そのものについての根本的な治療の手立ては確立されていないのが現状です。病院や医師によってその方針は様々です。

精神科・心療内科では薬物療法のほか、カウンセリングなどの心理療法を受けられることがあります。

耳鼻科では、その症状に至るまでの経緯や、睡眠時間や職場の環境、家での過ごし方など生活について医師から訊ねられます。原因について解明したあと、薬物が処方されたり、生活指導を受けたりすることになります。なお、子どもに行う検査は聴力検査のみになることが多いようです。

また、耳鳴りの症状に対して施される「TRT(Tnnitus Retraining Therapy)」という治療をしてもらえる病院もあります。
TRT(tinnitus retraining therapy)療法, 旭川医科大学 耳鼻咽喉科学講座
https://www.asahikawa-med.ac.jp/hospital/oto/mame/mame5-2.html

リラックスを心がける

聴覚過敏の症状を改善するために、生活習慣を改善しリラックスできる時間を増やすように心がけることも大切です。

リラックス方法にはいろいろなものがあります。
・読書や映画などの趣味を楽しむ
・旅行に行く
・好物を食べる
・ハーブティなど落ち着く飲み物を飲む
・アロマテラピーなど落ち着く香りを嗅ぐ
・人とおしゃべりをする
・好きな音楽を聴く
・軽い運動をする
・ぬるめのお湯にゆっくりつかる

ここに挙げたものは一例です。お子さんに合うリラックス方法を探していきましょう。

環境を調節する

負荷のかかる音声が少なくなるように、環境を調節することも大事です。可能であれば大きな音のある場所には行くことを避けましょう。例えば、スーパーのがやがやした音が苦手であれば、人の少ない夜の時間や朝に行くことができます。しかし、このように都合よく音響に関する環境を整えることができない場合もあるでしょう。

そのように周囲の環境を調節できず、聴覚過敏の症状が強く、またそのような環境下に長くいなければならないときには、耳栓やイヤーマフを着用して音を塞いでしまうのもひとつの方法です。耳栓をすることによって、自分の耳に入る音をコントロールすることができます。

耳栓もイヤーマフも、製品によって遮音を得意とする音域が変わってきます。製品を選ぶときには、「自身の耳(あるいは耳の穴)の大きさにあったもの」、「使用していて痛くないもの」、「自身の苦手とする音をカバーしてくれる遮音性能のあるもの」という3つの観点をもつとよいでしょう。

聴覚過敏の症状を訴える子どもが周りにいる場合には、周囲の大人が環境に配慮する必要があります。例えば、ドアの開け閉めをそっと静かにする、大きな音を出すことを避けられないときには、子どもを別の部屋に移動させるなどです。このように少し気遣うだけでも子どもの症状は軽減されます。

一方、耳栓の着用に関しては専門家の間でも賛否が分かれているため、注意が必要です。聴覚過敏のない方が2週間耳栓をして過ごしたところ、聴覚過敏が現われたという調査結果も出ています。耳栓に頼りすぎると、つけていない時の不安が強くなり聴覚過敏への悪影響も考えられます。

耳栓やイヤーマフを着用する際には、主治医など専門家の意見も聞きながら、必要な場面で必要な頻度にとどめて使用すると良いでしょう。
参考:聴覚過敏を持つ自閉スペクトラム症の児に対するイヤーマフの有効性と課題について|河野 千佳 雨 宮 馨 小沢 愉理 大澤 麻記 中村 由紀子 小沢 浩
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/54/1/54_39/_pdf/-char/ja
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