強迫性障害になりやすい人
強迫性障害を世界的に研究している機関OCCWG(Obsessive Compulusive Cognitions Working Group)によると、几帳面な人や完璧主義などの性格の人が強迫性障害になりやすいと言われています。
しかし、こういった性格があるからといってすべての人が強迫性障害を発症するわけではなく、その他の要因や環境との相互作用によって症状があらわれます。自分の性格を理解し、ストレスをためこまないよう上手にコントロールしましょう。
しかし、こういった性格があるからといってすべての人が強迫性障害を発症するわけではなく、その他の要因や環境との相互作用によって症状があらわれます。自分の性格を理解し、ストレスをためこまないよう上手にコントロールしましょう。
強迫性障害と併発しやすい病気
強迫障害の人は他の精神疾患を併発することが多いと言われています。不安障害、強迫性パーソナリティー障害、チック症の併存が見られる場合があります。
不安障害
不安障害とは不安を主症状とする神経症で長時間続く病的な不安をいいます。強迫性障害と関連のあるものとして、人との接触を恐れる社会不安障害や特定のものや場所・条件を恐れる恐怖症、突然パニック発作が生じるパニック障害が挙げられます。
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強迫性パーソナリティー障害
強迫性パーソナリティー障害とは秩序や規則に対して強いこだわりを持ち、本人や周りの人が日常生活を送る上で支障が生まれることをいいます。強迫性障害と似ていますが、異なります。両方の症状がある場合は、両方の診断を下すことができます。
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チック症
チック症とはまばたきや首振りなど一見癖のように見える行為が現れる精神疾患です。
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摂食障害
摂食障害とは食行動に関する障害で、一般には拒食症、過食症と呼ばれます。食欲が単に増減するということではなく、体重や体型の認知が歪み、自分で食欲がコントロールできず、極端なやせ願望や太ることに対する恐怖心があることが特徴です。摂食障害のある人は食について、「食べてはいけない」という強い強迫観念を持つようになります。
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強迫性障害の診断におけるチェックポイント
国際連盟の専門機関の一つであるWHO(世界保健機関)が作成する疾患の分類である『ICD-10』(※)によると、強迫性障害において重要とされるのは以下の3つのポイントです。
・強迫観念や強迫行為といった症状が2週間以上の間、ほとんど毎日現れること
・自分が行う強迫行為は過剰で無意味なものであると自覚していること
・症状が社会生活や日常生活の妨げになっていること
診断基準によって細かい違いはありますが、もし何らかの強迫観念にとらわれることがあり、症状の様相が上記のポイントを満たす場合には強迫性障害と診断されることがあります。
・強迫観念や強迫行為といった症状が2週間以上の間、ほとんど毎日現れること
・自分が行う強迫行為は過剰で無意味なものであると自覚していること
・症状が社会生活や日常生活の妨げになっていること
診断基準によって細かい違いはありますが、もし何らかの強迫観念にとらわれることがあり、症状の様相が上記のポイントを満たす場合には強迫性障害と診断されることがあります。
ICD-10、ICD-11とは?ICD(国際疾病分類)の概要、DSMとの違いなどについて解説します
※ICD-10について:2019年5月、世界保健機関(WHO)の総会で、国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)が承認されました。日本国内ではこれから、日本語訳や審議、周知などを経て数年以内に施行される見込みです。