子どもがぐずぐずして行動してくれない…そんなときは「○○退治」!

ライター:GreenDays
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「もう寝る時間だよ!」「お出かけの時間だよ!」と子どもたちに声をかけるのが、だんだん苦痛になってきた時、編み出したアイデアがあります。

わかってはいても、なかなかできないのが「気持ちの切り替え」

我が家には、8歳の娘、6歳の息子がいて、それぞれ自閉症スペクトラムの診断が出ています。
発達障害を抱える子どもたちと過ごす日々は平穏なものではありません。

その中で最近、特に私が苦痛に感じていたのが、「もう寝る時間だよ~!」などの声かけをすると、「え~!!!もっと遊びたかったのに!!!」と泣いたり怒ったりしながら私を睨みつける、子どもたちの視線です。

毎日毎日毎日…幾度となく繰り返されるこの反応。

寝る時だけではありません。「ご飯を食べるよ~」「ピアノの練習をするよ~」「習いごとに行く時間だよ~」どの予定を告げても、恨めしそうに私を見るのです。

スケジュールを一緒に書き出し、「今は何をする時間だ」ということは子どもたちもわかっているのです。

それでもなお、「もっと〇〇したかった!!!」という悔しい思いには行き場がないようで、終了の合図を送った母親を疎ましそうに見てきます。

わかります。かつては子どもだった私にも、その気持ちはよ~くわかるのです。

でも、毎日負の感情をぶつけられると、私もだんだん辛くなり、ムカッと来て、荒い言葉で子どもを押さえつけてしまいます。このままでは子どもたちの恨みがましい気持ちは蓄積し続け、いつか私を憎む日が来るかもしれません。

親が子育てで困っているときは、子どもも困っているサイン

「このままではいけないな」と思ったら、それは私たち親子が前進する合図。子どもたちとある晩、ゆっくり話し合ってみました。

夜、寝室を暗くして温かいランプの灯りをともします。わが家の場合、話し合いはリラックスした状態で行うのがベストだからです。

子どもはどうしても親の顔色を見がちです。目を合わせて話をすると、なかなか本当の気持ちを聞き出せないため、みんなでベッドに寝ころがり、お話ししています

私「あのね、さっきママが『もう寝る時間だよ』って声をかけた時、『え~!もっと遊びたかったのに!』って言って泣いて怒ってママを睨みつけたよね?あれって、どうしてママを睨むのかな?」

息子「え~、だってまだまだ遊びたいのに、ママが寝るっていうから!」

私「そっか、もっと遊びたいのにママが『もう終わり』ってあなたたちの楽しみを断ち切ってるような気がするのね?」

娘「そうそう!いつだってママは楽しいことを終わらせるからさ~」

私「そっか。じゃあ、ママの言い分を発表します。毎日毎日夜が来るのはママのせいじゃないと思うの。ママは親切に『〇〇する時間が来たよ』ってお知らせしてるだけなのに、どうして怒りをぶつけられないといけないのかな?」

娘「そりゃ確かに、夜が来るのはママのせいじゃないけどさ~、もっと遊びたいのに!!って思っちゃうもん。」
私「じゃあ、ママは親切な気持ちでお知らせしてたけど、これからはお知らせするのをやめるね。」

娘「ちょっと待って!それは困っちゃう!だって夢中になってすぐに時間が過ぎちゃうから、教えてくれないと習いごとにも遅れるし、いろいろやりたいことが出来なくなっちゃう。夜も眠れなくなるし・・・」

私「だったら、ママが『〇〇する時間だよ』ってお知らせした時は、ママに怒りをぶつけないで。」

息子「だって、すごく悔しいもん。どうすればいいの?」

私「悔しいのはわかるよ。でも、もっと遊びたいならどうすればいいのか考えてみて。夜は決まった時間に寝て、ちゃんと朝早く起きればたくさん遊べるし、ごろごろしている時間を減らせば、もっと遊べるはずだよ?

まず、『え~、もっと遊びたかったのに!』っていう言葉から変えてみない?

娘「言葉を変えるの?」

私「そう。なんて言ったらいいか、一緒に考えてみよう!」

こうして、『〇〇する時間だよ』と言われた時は何と返せば良いか、悔しいという気持ちがあるのを前提に考えてみました。

ただ、話し合いに真剣になり過ぎると子どもは強制されたと感じてしまうので、「こんな歌はどう?」と誰かが変な歌をうたうと、まだその替え歌を誰かが作ったり、できるだけ険悪な雰囲気にならないよう、ゲラゲラ笑いながら進めていきます。

そしてわが家がたどり着いた答えは・・・

ぐずぐずして行動できない時はコレ!みんなで決めた「のに退治」

そのうち、「じゃあ、『お名残惜しいですけど、また明日!』とかどう?」という言葉が娘から飛び出しました。

私「そうだよね!『悔しいな、もっと遊びたい』の後に、『だから、また明日思い切り遊ぼう!』が入るとすごくいいね!『悔しい』っていうマイナスの気持ちで片づけちゃったら、それを誰かにぶつけたくなる。

今まではママが受け止めてきたけど、それだと今度はママが苦しくなってイライラしちゃうからね。プラスの言葉で終わらせてくれたら、ママも『じゃあ、明日思い切り遊ぼう!』って笑顔で言えるよ!いい考えが出たね~!」

息子「『〇〇なのに』で終わらないで、その後に『だから』を付けるっていうこと?」

私「そうだね~!もし、『〇〇したかったのに!』で終わったら、今度からママが『のに』を退治しに行こう!『だ~か~ら~?』って聞くから、その後に前向きな発言をしてね。言葉は人を作るんだよ。

プラスの言葉をたくさん使ったら、前向きな気持ちになれるからね!」

娘「『のに』を退治するの?『おに退治』みたいで面白いね~!明日からシャキーン!シャキーンって、『のに』をやっつけてね!」

こうして、わが家流の「のに退治」法が決定しました。

親が強制したルールではなく、話し合いの中からみんなで見つけた答えなので、翌日から「出たな!『のに』!成敗してくれる!」と大げさに指摘しても、子どもたちは否定されたと感じることはありません。

楽しそうに慌てて「だから、〇〇するね!」と前向きな発言をするようになりました。
次ページ「「~なのに…」親だってついついやっているかも!」

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