外では温厚なのに家では怒りっぽくなる?――身近な人にイライラをぶつけてしまう自分へのとまどいと改善策

ライター:凸庵(とつあん)
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私は昔から「怒らない人」とか「怒らせたらすごい」と人からいわれるくらい「怒」という感情に縁がありません。しかし最近、余裕がなくなってきたり疲れていたりすると、親しい人相手に「怒」がものすごく出ているということに気づきました。
少し興味深かったので子どものころの自分を振り返りつつ、なぜ普段は温厚なのに親しい人の前では怒りっぽくなってしまうのかを書いてみようと思います。
突然怒りっぽくなる当事者の方への理解の助けになれば幸いです。

すごく温厚な普段の私と自分勝手に振舞う余裕がない私

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161013680
私は普段、誰かに対してほとんど怒ることがありません。特に仕事中は顕著で、周りの人が初歩的なミスをして自分が全部対応しなければいけなくなったときも「なんでこんなミスしたんだ!」というような気持ちにはならず、「ああ、こういうミスをするとへこむよね。さっさと解決して立ち直ってもらわなきゃなぁ」と思うことが多いです。

自分は温厚な人間だと思っていましたが、ある日、家に帰ってから妻に対して「これ片づけるって言ってたじゃん!」とか「これとこれはやっておかないとダメだよね!」と小言ばかり言っている自分に気づきました。

普段は怒ることがほとんどない自分がイライラと小言ばかり言っていることが自分でも不思議で、その日の夜、お風呂に入って色々と考えているうちにふと、子どものころの自分の怒りの表現はどうだったかな・・・と思い返していました。

幼稚園時代――他人にも感情があることを知らず、気に入らないと叩く

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幼稚園時代は、気にくわないことがあると怒ってほかの子を叩いたり、ほかの子が話している内容に自分が知っていることが含まれていると「それ知ってる!F1ってセナがかっこいいよね!」みたいに口をはさんで勝手に話し始めたり...とても自分勝手な子どもでした。

いま考えると顔が真っ赤になるくらい恥ずかしい話なのですが、そのころの私は「自分以外の人間も感情をもっていて、自分と同じようにいろんなことを考えている」ということがまったく想像できていませんでした。

そのため、自分の感情や感じたことを何も考えずに周りにそのまま表現していました。

その後父にたしなめられたことで、自分以外の人間も自分と同じように感情があり、いろいろなことを考えているということを想像できるようになり、だんだん自分勝手な振舞いは減っていきました。
(父にたしなめられたときの出来事は以前記事に書いていますので、気になる方はご参照ください)
不登校の私を連れてキャンプへ――。父の不器用な優しさが、私を少しずつ変えてくれた~父の日に寄せて~のタイトル画像

不登校の私を連れてキャンプへ――。父の不器用な優しさが、私を少しずつ変えてくれた~父の日に寄せて~

学生時代――自己肯定感の低下から怒りの感情をもたなくなる

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他人の感情が想像できるようになった私は、小学校にはいってからは従順な生徒として生活するようになっていました。

その後不登校を経験してから高専に入ってある程度年数を経るまでも、他人に対して「自分が怒っている」と感じたことはありませんでした。不登校を経験したことにより自分自身への評価がかなり低くなっていたためか、いつの間にか「自分は誰かに怒りの感情を抱いてはいけない人間なんだ」と思い込んでいたのだと思います。納得できないことがあったときには、怒る代わりに納得できるまで説明を求めて問い詰めることで解決していました。
次ページ「「期待しない」「とりあえず受け入れる」処世術で温厚に仕事をこなす」

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