アスペの息子にADHDがあって良かった!ADHDがもつ優れた一面とは?

ライター:kaoru
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発達障害は時にいくつもの診断名がつく場合があります。いくつもあるとそれだけでネガテイブな面ばかりが目に付いてしまいますが、実はときにメリットをもたらしてくれる場合もあると思うのです。

出来ないことや、問題行動でいっぱい!どうすれば・・・

息子が診断されたのは7歳のときでした。

ADHDを伴うアスペルガー症候群、おまけに協調運動障害と、診断はされていないけど、書字が苦手でLD(学習障害)の傾向もあります。

運動や板書が苦手で、おまけにコミニケーションも苦手。

実際、息子の多動は激しくて数秒目を離したら姿を消してしまうし、気移りしやすく集中できないため衝動性の高さも目立っていました。

書字に至っては板書はもちろん、手元の教科書を見ながらノートに書き写すことも難しい状態でした。

その上、他人や自分の気持ちを理解できなかったので、同級生とのトラブルも多かったのです。

診断を受けた時はトラブルと問題行動がてんこ盛りで、いったいどうやってこの子と生きていけば良いのか?皆目見当もつきませんでした。

障害と向き合ううちに見えてきたもの

ところが療育が進み、学年が上がるにつれて、息子の特性の不思議な部分に目が行くようになりました。

確かに息子は、様々な発達発達障害が重なり合って、特性が多いタイプです。

幼い頃は、特性が多岐にわたりすぎて厄介に思えたものですが、年齢と共にそれぞれの発達障害の歯車が噛み合い、不思議な相乗効果を生み出していることに気が付いたのです。
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療育って、いつ成果がでるの?モヤモヤが晴れた瞬間とは

例えば、息子はアスペルガーでありながら、興味の幅がとても広いのです。

衝動性が強く、とりあえず何にでも手を出してみる。

ADHDの特性でもある「気が散りやすい」ところもありますが、興味があることには集中力が高まり、本番に強い一面もあります。

また「人の気持ちを読みとるのが苦手」、「会話を額面通りに受け取ってしまう」困難さもありますが、臆せず人と関わろうとする積極性も。

これらは、アスペルガーとADHDが上手く組み合わさり、思わぬ成果を上げてくれているのでは?と感じるのです。

さらに息子は、協調性運動障害を持ち、姿勢が崩れやすく運動神経の悪さが目立ちます。

お箸など興味のない物は、中学2年生の今でもうまく使えません。

しかし、衝動が強くて積極的な面が幸いし、多動で体を動かしたい一面も手伝って、自転車、逆上がり、縄跳び、ボール投げなどは、楽しみながらクリアして来ました。

高跳びに至っては小学生の地区大会で3位に入るなど、優れた一面を見せてくれることもありました。

これも、協調運動障害があるものの、ADHDの特性が「失敗を恐れずにチャレンジする気持ち」を持たせてくれていると思えます。

また、書字の苦手さも相変わらずですが、興味のあることと関わる場合には苦手な書字も頑張って取り組んでいます。

そうした姿を見ていると、自分に合った学習法を見つけるなど、アスペルガーの特性が苦手をカバーしているようにも見えてくるのです。

発達障害が持つ成功の因子

発達障害は様々な問題行動やトラブルを生み出すものでもありますが、実は特性を利用して成長のチャンスに繋げる事もできると思います。

もちろん障害ですから、ポジティブな面ばかりを見ることはできません。

適切なサポートや環境調整も必要ですし、治らない障害である以上、問題がすべて解消する事はないのかもしれません。

それでも、物事には必ず長短があるように、発達障害にもある意味で優れた1面があるのだと私は思います。

それは、発達障害を持ちながら成功した偉人のように華々しいものではないかもしれません。

でも、親子で喜びを分かち合える、そんなささやかな成功の因子をどこかに持っているものだと私は思います。

重なり合う特性が助け合っている1面に目を向け、お子さんの新しい可能性を発見してみませんか?

新しい発達障害の姿や、わが子の隠れた成功の因子が見つかるかもしれません。
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