障害者手帳がなくても受けられるサービスを一挙にご紹介

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障害者手帳を持っていないから障害福祉サービスを受けられないと、あきらめてはいませんか?しかし法制度に基づき、支援の必要が認められれば手帳が無くても受けられるサービスが数多く存在します。一体どのようなサービスを受けることができるのか、見ていきましょう。

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目次 障害者手帳がないとサービスを受けられない? 児童福祉法に基づく障害児への支援 障害児支援サービスの利用方法 障害者総合支援法に基づく障害者への支援 障害者支援サービスの利用方法 まとめ

障害者手帳がないとサービスを受けられない?

障害者手帳とは、身体障害者手帳、療育手帳と精神障害者保健福祉手帳を含む、障害のある人が取得する手帳のことです。障害者手帳を取得することで、障害の種類や程度に応じて様々な福祉サービスを受けることができます。

ただ、障害のある人が全員持っているわけではなく、取得の基準に満たなかったり、取得に対する心理的ハードルなどが理由で、障害者手帳の取得申請をすることができない/しない人もいます。
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一方、障害者手帳がなくても、申請して必要性が認められれば受けられるサービスも存在します。しかし、そのサービス内容や利用条件を詳しく知らない方も少なくありません。

障害のある18歳未満の子どもへの支援は児童福祉法によって定められています。また身体障害者・知的障害者・精神障害者(発達障害者を含む)・難病等がある方への支援は障害者総合支援法(平成25年4月1日に障害者自立支援法から改正)に基づき、行われています。今回はその法的根拠の解説と共に、障害者手帳がなくても受けられる、障害のある子ども・大人向けのサービス内容をそれぞれご紹介します。
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障害者総合福祉法と児童福祉法の概要
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児童福祉法に基づく障害児への支援

児童福祉法とは、障害のある児童に対する支援に関する法律です。この法律において、障害児は障害のある18歳未満の子どもと定義されています。

この法律によると、サービス内容は障害児通所支援と障害児入所支援の2つにわけることができます。障害児通所支援は市町村、障害児入所支援は都道府県が実施主体となります。サービスの利用にあたり、手帳の有無は問われません。

障害児通所支援

障害児通所支援は障害のある子どもが施設に通ってサービスを受ける事業の総称です。未就学児を対象とした児童発達支援、就学児が授業後や休みの日に通う放課後等デイサービスのほか、医療型児童発達支援や保育所等訪問支援などがあります。
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障害児通所支援の概要
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■ 児童発達支援医療型児童発達支援
児童発達支援・医療型児童発達支援とは、障害児やその家族、事業主に向けて身近な地域で支援を行うサービスです。児童発達支援センターと児童発達支援事業の2類型に大別されます。

・児童発達支援センター/医療型児童発達支援センター
通所支援や身近な地域の障害児支援の拠点として、障害児やその家族、事業主に向けた支援を行います。医療の提供の有無により、児童発達支援センターと医療型児童発達支援センターに分かれます。

・児童発達支援事業
通所利用の未就学の障害児に対する支援を行う身近な療育の場です。
放課後等デイサービス
学校教育法に規定する学校(幼稚園、大学を除く)に就学している障害のある子ども向けのサービスです。放課後や夏休み等の長期休暇に訓練などを行うとともに、居場所を作ります。

保育所等訪問支援
保育所、幼稚園、小学校などに在籍している障害のある子どもを訪問し、訪問支援員が集団生活の適応のための専門的な支援を行います。
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障害児入所支援

児童相談所、市町村保健センター、医師などにより療育の必要性が認められた障害のある児童を施設に入所させ、サービスを行います。福祉型障害児入所施設医療型障害児入所施設の2種類があります。

障害のある児童を入所させて、保護、日常生活の指導及び自活に必要な知識や技能の付与を行う施設です。福祉サービスを行う「福祉型」と、福祉サービスに併せて治療を行う「医療型」があります。障害児に対する施設は、以前は障害種別ごとに分かれていましたが、複数の障害に対応できるよう平成24年度より一元化が行われました。ただし、これまで同様に障害の特性に応じたサービス提供も認められています。

出典:http://goo.gl/QwaTx9
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障害児入所支援の分類
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障害児支援サービスの利用方法

障害児通所・入所支援を利用するには、通所受給者証または入所受給者証を取得する必要があります。

通所受給者証はお住まいの市区町村の福祉担当窓口・障害児相談支援事業所などに申請を行い、サービス支給の決定後に事業者と契約することができます。入所受給者証は児童相談所との相談の上、各都道府県の児童相談所に申請し、交付の決定後に指定障害児入所施設などで当該指定入所支援を受けることができます。

自治体ごとに申請方法が異なりますので、お住まいの地域に確認しましょう。詳しくは次の関連記事をご覧ください。
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障害者総合支援法に基づく障害者への支援

障害者総合支援法は、障害者に対して障害福祉サービスの充実を図り、総合的に支援する法律です。平成18年度に施行された障害者自立支援法を改正することで、障害者総合支援法は創設されました。サービス内容は大きく分けて、自立支援給付と地域生活支援事業の2つにわけることができます。対象者については、次のように定められています。

法が対象とする障害者の範囲は、身体障害者、知的障害者、精神障害者(発達障害者を含む)に加え、制度の谷間となって支援の充実が求められていた難病等(治療方法が確立していない疾病その他の特殊の疾病であって政令で定めるものによる障害の程度が厚生労働大臣が定める程度である者)としています。※平成27年7月時点で、332疾病が対象です

出典:http://www.shakyo.or.jp/business/pdf/pamphlet_h2704.pdf

自立支援給付

自立支援給付とは障害のある方のニーズに応じて個別に行われるサービスです。訪問サービスや施設への通所・入所を利用するサービス、また自立促進のための就労支援などがあります。障害福祉サービス(介護給付・訓練等給付)、自立支援医療、相談支援事業、補装具の大きく4つに分けられます。
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自立支援給付のサービス内訳
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■障害福祉サービス
□介護給付
日常生活に支障がある人や介護を必要としている人に対して支援を行います。内訳としては以下のようなサービスがあります。

・居住介護(ホームヘルプ): 入浴や食事などのお手伝いをします。

・重度訪問介護: 重度の肢体不自由者である、または重度の知的障害もしくは精神障害があるために介護を必要とする方に、総合的な支援を行います。

・同行援護: 視覚障害により移動するのが難しい方に対して支援を行います。

・行動援護: 判断能力が制限されている方に対して、危ない目に合わないように支援を行います。

・重度障害者等包括支援: 介護を大変必要としている方に対して、居宅介護など複数の介護サービスを行います。

・短期入所(ショートステイ): 普段介護している方に変わって短期間、代わりに介護をします。

・療養介護: 医療行為と介護を常に必要とする方に対して、医療機関で訓練や介護などを通して生活支援を行います。

・生活介護: 介護を常に必要としている方に対して、介護を行うことに加え創作的活動又は生産活動の機会を与えます(夜間)。

・障害者支援施設での夜間ケア等(施設入所支援): 施設に入所している方に対して、介護を行います(夜間・昼間)。

□訓練等給付
自立した生活もしくは就労することを目指し、訓練などの支援を行います。内訳としては以下のサービスがあります。

・自立訓練: 自立した生活を送ることができるよう、身体機能と生活能力の向上を目指して訓練を行います。機能訓練と生活訓練の2種類があります。

・就労移行支援: 一般企業などで働くことを希望する方に対して、就労に必要な知識・能力の向上を目指して訓練を行います。具体的には、ビジネスマナーやコミュニケーショントレーニングといった働くための基礎知識や能力を身につける職業訓練、職場探しや就職活動の支援などです。就労移行支援事業所に通うことで、就職まで一貫してサポートしてくれるサービスです。
就労移行支援事業所を探す際には、複数の事業所を掲載した検索サイトなどを参考にすることができます。
・就労継続支援: 一般企業などで働くことが難しい方に対して、働く場所を提供し知識・能力の向上の向上を目指して訓練を行います。雇用契約を結ぶA型と、雇用契約を結ばないB型の2種類があります。

・共同生活援助(グループホーム): 共同生活を行う住居で、相談や日常生活上の援助を行います。また介護などの必要性が認められた場合には介護サービスを提供します。さらにグループホームを退居し、一般住宅等への移行を目指す人のためにサテライト型住居があります。

自立支援医療
自立支援医療は心身の障害を取り除くためにかかる医療費の自己負担額を軽減する制度です。障害の種類や所得に応じて、ひと月当たりの負担額に上限が設定されています。

・育成医療: 障害の改善が確実に期待される治療に対して、治療費の一部を公費が負担する制度です。心身障害を改善するもしくは治療を行わないと大人になっても障害が残ってしまうような障害児が対象となっています。

・更生医療: 更生医療とは障害の改善が確実に期待される治療に対して、必要な医療費が給付される制度です。

・精神通院医療: 精神通院医療は精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第5条に規定する統合失調症、精神作用物質による急性中毒、その他の精神疾患(てんかんを含む。)を有する方で、通院による精神医療を継続的に要する病状にある方に対し、その通院医療に係る自立支援医療費の支給を行う制度です。

相談支援事業
相談支援事業とは一連のサービスの利用にあたり、様々な相談や質問に対応するものです。各区町村は基幹相談支援センターを設置し、幅広い相談に総合的に対応しています。相談に対する中核を担う役割として多くの自治体で設置されています。

・基本相談支援: 障害者やそのご家族からの相談に対して情報の提供や支援サービスの利用支援などを行います。

・地域相談支援: 障害者施設を利用する18歳以上の方に対して地域以降支援計画の作成や相談、関係機関の調整などを行う地域以降支援と、単身で暮らしている障害者に対して連絡体制の強化を図る地域定着支援の2つがあります。

・計画相談支援: サービス等利用計画案等を作成するサービス利用支援と、支給されたサービスなどに対してモニタリングし業者と調整をする継続サービス利用支援の2つがあります。

補装具
補装具とは補装具の購入にかかる費用を支給する制度です。利用者の負担額は所得などに配慮して決定されます。

障害のある人が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう身近な市町村を中心として以下のような相談支援事業を実施しています。地域の状況に応じて柔軟な事業形態をとれることとなっておりますので、詳細については、最寄りの市町村窓口にお問い合わせください。

出典:http://goo.gl/HQjVFU

地域生活支援事業

地域生活支援事業とは、障害のある方が自立した生活を送るために、地域の特色や利用者の状況に応じて支援を受けられるサービスです。移動支援や日常生活用具の給付又は貸与、相談支援、意思疎通支援、成年後見制度支援などがあります。
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地域生活支援事業のサービス内訳
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特色のある任意事業として、日中一時支援事業というものがあります。日中一時支援事業とは日中に事業所や施設などを活動の場を提供し、見守りや訓練といった支援を行うものです。日中一時支援事業には2種類あり、タイムケアとレスパイトがあります。

・タイムケア(就労支援): 障害児の家族が仕事などで、面倒をみることができないときに預けることができます
・レスパイト: 障害児を日常的にサポートしている家族に、一時的な休息をつくることができます

東京都豊島区での取り組みを一例としてご紹介します。

日中一時支援事業
通常介護しているかたが、疾病・出産・休養等の理由で一時的に介護できないときに、障害福祉サービス事業所等で障害者(児)のかたに日中活動の場を提供し、入浴・排せつ及び食事の介護等その他の必要な支援を行います。

対象者
身体障害者(児)、知的障害者(児)のかた

利用者負担
障害者のかたは費用の1割を負担していただきます。障害児(18歳未満)は、24時間までは無料、24時間を超え40時間まではサービスに要した費用の1割を負担していただきます。

出典:http://www.city.toshima.lg.jp/204/kenko/shogai/kaigo/016481.html
このほかにも自治体により様々な支援があるので、ご興味のある方はお住まいの市町村に確認しましょう。

障害者支援サービスの利用方法

■障害福祉サービス(介護給付・訓練等給付)
障害福祉サービス(介護給付・訓練等給付)を利用するには、市区町村の窓口で申請を行い、支給決定を受ける必要があります。詳しい利用方法は次のサイトをご覧ください。
■自立支援医療・相談支援事業
サービス対象者、利用料など事業内容の詳細などは自治体により大きく異なります。最寄りの市町村又は都道府県窓口に問い合わせましょう。

■補装具
障害ある本人または児童の保護者がお住まいの市町村に申請にします。そして身体障害者更生相談所や指定自立支援医療機関の判定・意見を参考に、市町村長が補装具費の支給の有無を決定します。お住まいの市町村に問い合わせましょう。

まとめ

手帳の有無という制度の谷間に落ち、支援を必要としながら適切な支援を受けられない人が出てしまっていたことという反省点から、障害者総合支援法などの公的支援が整備されました。また利用者の自己負担については収入に応じた応能負担へと変えることで、サービスを受けやすくなりました。障害者手帳を取得できないからといって、国からの支援を諦めてしまうことはありません。これを機に、障害児・障害者支援サービスの利用を検討してはいかがでしょうか。
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