自分の気持ちを伝えること=(自己)表出とは、自己の内面を言葉や行動、表情で適切に表現すること、と定義されています。
人は、生まれて間もないころより泣くことで生理的な欲求や不快感を訴えています。するとお乳がもらえ、身体の清潔が保たれ、気持ちのよい刺激を与えてもらい、心身ともに成長することができます。赤ちゃんにとって表出することは生命維持のため、成長のための必要不可欠だと言えます。それは、成長して大人になったとしても同じで、人は必ずどこかで社会とつながり、支援を受けながら生涯を全うしていきます。自分にとってより生活しやすい環境を獲得していくためには、やはり適切に自分の思いや状態を周囲に伝えていくことが必要なのですね。
でも、赤ちゃんの時には優先順位がはっきりしていてシンプルな表現で良かったのに、成長と共に自己の内面や表出もどんどん複雑になっていきます。ですので、フレンズジムでは子どもの要求を汲み取ることから始め、気持ちを代弁し、様々な方法で伝えることを提案しながら、くり返し子ども自身への内省を促して自己表出の練習をしていきます。
よく教育の世界では「フィードバックを促す」とも言われていますが、今自分がどんな状態で、どうしたいのか、がわかることが適切な表出には大切だと捉えるからです。
しかし一方で私たち大人は、はてさてどれだけ上手に自己表出できているでしょうか。モヤモヤとした気持ちに気づかぬふりをしていないでしょうか。一方的な解釈で物事を決めつけたりしていないでしょうか。ほんの一言でも相手に伝えてみることで、モヤモヤが解決したり誤解が解けることはよくあるのです。
自分に正直でありながらも、相手が受け取りやすいように表出できる、素直に気持ちのやりとりができて認め合える、そんな大人集団を保護者の皆さまと共に目指したいと思っています。
【自分の気持ち伝えてますか?】
教室の毎日
17/11/30 14:32
