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3535peko
宿題が敵です。
連帯責任が敵です。

ADHDの娘(2010年生まれ)がいます。私はたぶんADDで、不注意と過集中を行ったり来たり。そして夫もたぶん同じ。
ダイアリーをみる
『医学と教育との連携で生まれたグレーゾーンの子どもに対応した算数ワーク』
というドリルを買ってきた。

いちばんはじめの監修の言葉に、
『算数ができないという子どもは、90%以上、数の固まりの操作ができない』とあって、
「うちの子だあ」と思った。

『軽度発達障害をもつ子どもたちは、作業記憶に乏しい。よって、易しいことであっても、たくさん説明されると、理解できなくなる。』

『軽度発達障害の子どもたちは、能力的な限界がある。最低限の部分だけを、最短距離で走り抜けなければ、息切れしてしまう。学力不振に陥るということだ。』


どう教えるかなあとわかりやすそうなドリルを選んだけれど、軽い気持ちで監修の言葉を読んだら、うわあああああ胸が痛いわ……。

しょうじき、クラスの子に娘子のADHDを周知させてもらいたいんだけど。
担任に、いじめや差別に繋がっていくから、それはしない方向で、と言われてしまった。

「それはしない方向で」

うん、なんでだ?
周知しなければ、娘子に対する『合理的配慮』は、
子どもたちの目に「ひいき」として映るんじゃないかしら。
そっちのほうがいじめや差別につながるんじゃないのか。



いま、班競争がある。

一時停止ボタン(勝手に連打される)のついた娘に片付け競争は、「それなんて無理ゲー?」。
朝、コンサータとストラテラを飲んでいる娘に給食早食い競争なんて、「それな(略


片付けに、サポートの子ども(よくできるお子さん)をつけるという手もあるけど、
それは本当に悪手だ。サポートの子に負担がかかる。

負担は、不満になる。

「ぼーっとしないで、少しは自分でやってよ! あたし、先生に言われているからしかたなくやってるんだよ。せめてさあ、あんたもちゃんとやって、やる気だして! なんでそんなこともできないの! ……『じゃあ、やらなくていい』って何様!? あんたのせいで班がビリになっちゃうでしょ!」

って、言われる姿が目に浮かぶよ……。
そして聞こえるように陰口を叩かれるね。経験者談ってやつだ。



私はそろそろ校長にアポを取ったほうがいいな。
資料をつくらないと。

担任がクッソ忙しいから、タスクを早くこなすために班競争があるんだろう。
担任の負担を減らすにはどうすればいい。

・班ではなく、個人で競わせる。
・支援員の手配。

あとほかになにかないかな。……でも、支援員の手配ってどうやるんだろう。
>最近いいことあった?

0の段をやっと理解した。
3×0=3のひとでした。

おそらく娘子は、すべてを体感するようにしないと理解できないのかも。それは私も同じで、おまけにぜんぶ理解・把握しないと先に進めないのです。


「ここに3枚皿があります。皿にケーキを載せていきます。でも、エアーケーキなので0個なのです。いいか、いくぞー、ケーキが0個! ケーキが0個! ケーキが0個! 3×0は?」

「0個……」

「娘子はケーキを?」

「食べられません……」


しばらくして
「3×0=0はわかったから、お皿にケーキを載せてください。1個でいいので!」

1個でいい、1個でいいから!って、すんごくねだられた。すがりつかれた。

だが、ダイエット中なので、ケーキはないのだった。
病院にて。

たぶんWISCかなんかのテストを受けているお子さんがいた。もっていた宿題を見るに、小学1年生かな。

とにかく動く。私と先生が話しているところ、その診察室の扉をスパーンと開ける。
『ここってどんな部屋?』っていう、彼のキラキラした目に、つい笑ってしまった。
親御さんが慌てて走り寄り、「こらっ」と抱っこし、彼は私の視界から消えて行った。

彼は身体を揺らし、音を立てる。

娘はソファーで宿題をしていたのだけど、顔をしかめ、小声で「集中できない」と言うので、
『黙れ』と目で合図…メンチを斬った。

目の端に、彼を諫める親御さんの必死の姿が見えた。

だいじょうぶ、この病院の患者(の保護者)は、あなたがたの気持ちをよくわかってるよ…と言いたかった。


帰り道、文句を言う娘に「あんたそっくりだったから! 薬を飲む前のあんたとまるっと同じ行動だったから」。

「え、ちがうよ…ちがうよおおお」

娘は否定していたけれど、そっくり。うりふたつ。

きっと彼も道路に飛び出しちゃう系の子にちがいない。

診察室の椅子で、くるくる回っちゃったりして、
先生に開口一番「典型だね!」と言われちゃって、
親は「デスヨネ~↓」って答えるしかなくって。

親御さん、大変だったろうな。

でも、この病院に子どもといっしょに辿りつけた。
それだけでも私たちは自分を誇っていいと思うんだ。

9日の9時からのドラマ
『僕らは奇跡でできている』
https://www.ktv.jp/bokura/index.html

主人公は発達障害をもっているのかな。気になる。
愚痴っとな。







発達障害ってね、一生、治らないんだよ。
治らないから、『障害』って言葉がついてんの。

うちのはね、がんばってるよ? がんばって、定型の子の65パーセントくらいなの。
けっして怠けてなんかない。

娘には、一時停止ボタンがついてる。
それが、勝手に連打されちゃう。

いや、できることもあるよ。ひょっとしたら定型の子よりもできることがある。
得意なことと苦手なことの差が大きいというか、得意なことしかできない。

その得意なこと一本槍をひたすら磨いて、それで世の中を渡っていくしかないの。
それでしか食えないんだ。

定型で、優等生でずっとやってきたあなたにはわからないだろうけれど、
おねがいだから
「努力がたりない」
「甘やかしている」
「躾がたりない」
とか言わないでほしい。

「やればできる!」

……うん、根性論か。

やってもできない、どう足掻いてもできねーって言ってんだろうが。

発達障害者の「できない」は、定型発達の人の「やる気がない」から、できないってわけじゃない。
そこんとこ、いっしょにしないでくれ。
今日は病院の日。
お悩み相談をワードで打って、プリントアウト。
こいつを予約票・診察券・保険証・自立支援医療受給者証とともに受付にだす。

面倒な患者(の母)でごめんなさい。

でも、どうしても、先生の前に出ると、あがってしまう。
神社でお祈りするとき、柏手を打って、
「え、ええと、健康と、それからなんだっけ……とにかくみんな健康でヨロシク!」的に
頭が真っ白になるんだ。
ある日、娘が暗い顔して帰ってきて、目が合ったとたん俯いて、
「私は馬鹿なんだーーーっ!」と、玄関の三和土で号泣した。

授業中にやってないといけない「漢字ドリル」が、集中できずにほとんどできなかったらしい。
そして担任に「こんな不思議なひとがいました!」と娘のドリルを晒されてしまったらしい。

クラスメイトの一人がドリルの名前を見、「娘子のだ!」と叫んだ。

さすがにこれは、と面談のときに、ご理解いただいたが。

でも、そのときのことが、いまもなお娘の心を蝕んでいる。

「やっておかないと、先生に怒られる。みんなの前でなんか言われる。ノートを見せられちゃう!」

ことあるごとにそう言うのだ。そんなときはたいがい、目の色が変わっている。
私の言葉は耳に入らない。



昨日は、「行事でまちがえたらどうしよう、先生にみんなの前で怒られる」とブツブツ言いだした娘子の頬をアッチョンブリケした。

「まちがえたっていいんだ、堂々とやり通したらそれでいい。先生の価値観がすべてだと思うな! 先生に認められんでもいい。先生に褒められなくてもいいんだ、私がたくさん褒めてやる。パパもジイもバアも褒めるよ。主治医だって褒めてくれるし、デイサービスのみんなだってそう。おまえの味方も居場所もちゃんとある! 学校は小さい。そこに嵌って縮こまることないんだ……」


言いながら、ふと気づいた。



コレ、私が子どものころに言われたかったことだわ……。
昨日の金曜、いつもとちがって週末の宿題が少ないので「わあ!」。

でも、土曜の今日は学校行事が午前中まであった。行事の出番まで算数と国語をやるという。

「この宿題って、金曜日の分なんじゃないかな」
「ぅえ……?」
「そうだよ、土曜日に提出なんだよ!」
半信半疑ながらも、慌ててやり終えた。

今日、帰ってきて、娘が言う。

「やっぱ金曜の宿題だった。今日はプリントが4枚出て、そんだけだからラッキーと思ったんだけど、Aくんが『自習ノートをやっていいですか』って先生に聞いたの。そしたら先生が『ぜひやってください!』って。……もー、Aくん、なんでそんなこと言うの~~~!」

「べ、べつに自習なんだからやんなくてもいいじゃん! あんた、ほかにも授業についていけるように勉強してる。これ以上やる必要ないよ」

「火曜日は漢字のテストで、でも出るところはわかんないの。教えてくれなかった。それから九九カードは毎日やらないといけないって」

月曜日が振替休日で、火曜日には漢字テスト。九九のテストもある。
ちなみに音読と読書も宿題のひとつとして出ている。

娘が低い声でぽつりとつぶやいた。

「たぶんさあ、自習ノートをやらないと、『やってないひとがいます』ってやられるんだね……。テストもさあ、点がよくないと居残りさせられるよ、ぜったい……」


それから死んだような目でランドセルを見ていた。
さて、今日は、娘の話を聞いて、モヤモヤしてる。

詩の暗唱ができない子に、「ふつうのクラスにいられませんよ」と担任が言ったそうな。

定型の子にそう言うのって、
私がうちの娘に「支援級がいいんじゃないか」って言うのと大きく意味がちがうと思うんだ……。



・追記・
暗唱はやるっていう前提はあるものの、テスト日の予告がなかったという…。
テスト日じゃなくて、おためしでやったようです。

そんなん急に言われても、とその子は思ったでしょうね。
「暗唱ができない」と書いてしまいましたが、「暗唱の練習をしてなかった」と書くべきでした。
(やろうと思えばなんでもできる、よい子です。マジデウラヤマシイ)