『親子で高める♪“自己肯定感”』
講師:井野口典子(NPOこどもすぺーす柏理事長)
10月21日にキャロットスクール主催で初めて勉強会を開催いたしました。
当日は雨で足元が悪かったのですが、計9名の少人数で机を囲いました。
ご講話の終わりには紙芝居をしてくださり、参加していた子供達も食い入る様に見ていました。
その後、子供達にNintendo Switchを用いたSST(ソーシャルスキルトレーニング)体験をしてもらい、会を終了致しました。
〇自己肯定感について
本題に入り最初に井野口さんが全員に伝えた事は子供は良い言葉で育てられると自己肯定感が高くなり否定で育つと自己肯定感が低くなる現実を受け入れる事です。
そして学力と自己肯定感は比例する、学力の高い子は自己肯定感やモラルが高いといった内容でした。
しかしこれを間違えてはいけないのが、自己肯定感を高めるために、報告書等といった目に見える成果主義を求める事は本末転倒だといった事が話されました。
〇見てわかる自己肯定感の土台と依存反発の繰り返し
こちらをご覧ください(右資料)。これはつまり、自己肯定感がしっかり出来てない子供にしつけや勉強をさせようとしても土台が出来ていないと積み重ねが出来ないという事実の認識です。子供の心は甘えと自立の繰り返しであり、依存、スキンシップによりその安心感を増す事が確認されています。甘え、反抗の繰り返し、これらの積み重ねによって子供が成長する事を保護者に説明しました。
甘えの反対は放任、ネグレクト、子供の相手をしてあげない事です。子供の欲求を大人の事情で押さえつける事で子供の成長には妨げになります。
最もしてはいけない事が虐待。自己肯定感が一番低くなる為、0~1歳の子供に虐待すると自己肯定感が育たない最悪の流れになります。しかしそのような親も理解してあげてください。彼らは自身の自己肯定感が低いまま成長して親になりました、そのままでは連鎖する可能性が高いです。子供の依存を受け止めてあげる事こそ必要だと言えるでしょう。大人の世界でも「すいません」よりも「ありがとう」を使う習慣をつける事にしてください。そして自分自身にも「ありがとう」を言えるように自己肯定感を高めてください。良い事だけではなく相手が悪いことをした時にもただ怒るのではなく受け止めて包んであげる事が大切です。
〇甘えさせると甘やかすの大きな違い
しかし甘えさせると甘やかすは全く違います。甘えさせるは情緒的な状況、甘やかすは親の都合、短絡的だと言えます。ここを勘違いしてはいけません。子供には”つ”のつく年齢までは甘えさせてあげる事が大切です。一つ~九つ(小学校三年まで、又は思春期前まで)の子供はしっかり甘えさせてあげてください。そしてスキンシップと反復「話を聞く、子どもの言葉を繰り返していってあげる事です。痛かったら「痛かったね」と繰り返してあげる事です。反対に言って否定するのは良くありません。
もし子供がケンカして帰ってきた時は、子供に対して寄り添ってあげる事で自分から反省するようにしてあげるべきでしょう。これを実践する為に、一つできたら一つ小さな「〇」、これの繰り返しをしてあげてください。
井野口さんよりここである絵本が紹介されました。
『おこだてませんように』(2008年,小学館,くすのきしげのり著)
この絵本は子供よりもむしろ大人に読んでほしい絵本です。
〇まとめ
結論として、自己肯定感について勘違いしている人が多いです。これは学力が上がったから、〇〇ができたから自分はすごいと勘違いする事は、自己肯定感を知る事ではありません。
本当の自己肯定感の成長とは子供の依存、甘えを受け止めてあげる事、そして保護者や地域で子供達を見守る社会の構築が必要だと言えるでしょう。
『親子で高める♪“自己肯定感”』(第1回子育て支援イベント)
研修会・講演会
17/12/04 18:17