こんなとこ来たくない
教室の毎日
22/04/08 10:05
今日の尼崎武庫之荘校に来たZさん
プログラムが始まって間もなく鞄を持って「帰る」と階段を降りていってしまいました。
帰ると言いながら、外へ出ると道端に座り込み「こんなとこ嫌や」「来たくない」とつぶやきました。
そう、Lumoは嫌いなのね、と聞くと頷きます。
このZさん、運動は得意なのにクラスのお友だちと一緒に運動するのがとても苦手で、「キライ」を連発しながら全く違うことしかしてくれない場面が多く見られていました。
でも、少しずつ交流できることが増えて、今日ははじめてウォーミングアップを一緒に走ることができたのです。そしてそのまま外へ。
一緒に走れたけれど、お友だちのことはやっぱり苦手なのかな、どうやって教室へ誘導しようか迷っていると
「一人がいい」
「先生と一人で遊びたい」
とZさんから話してくれました。
お友だちのことが嫌だったわけではなく、ただ先生と二人の時間がほしかったようです。
そう言えばZさんは送迎がありません。
いつも先生がお友だちと一緒に教室へ入ってくるのを羨ましく見ていたのでしょう。
ことばで上手く説明できない歯痒さを「帰る」と表現したのです。
だから道端に座って動かなかったのです。
胸が詰まる思いで今の気持ちを聞くと「寂しい気持ち」と答えてくれました。
そして子どもたちの凄い所は、そんな少しのやり取りで、何かしら気持ちに整理をつけることができる日が来るのです。
寂しい気持ち、と答えてくれた後
Zさん尼崎武庫之荘校の教室へと戻っていったのでした。
小さな背中がとても逞しく見えた午後でした。