今日は、前回の続きです。
「発達のコーディネーター」として
発達支援に関わる作業療法士が、
具体的にどんな事を学んできて、
どんなことが具体的にできるのか?
を、お伝えしたいと思います。
まず作業療法士になるためには、
様々な知識や技能を身につけます。
そして、療育の際には、
ひとつの活動に対しても、
その全ての知識や技能を使い、
色々な角度から分析します。
例えば
「なわとびをする」
という活動に対するアプローチについて説明します。
①運動学・解剖学
→関節がどう動くのか?
→筋力はどの程度か?
→手足の協調性はどうか?
②生理学
→手足の動き具合や力加減を
どれだけ正確に感じ取れているのか?
→筋肉の使い方はどうか?
③心理学
→どんな気持ちで取り組んでいるのか?
→やる気のもとは何か?
→どんなアドバイスが伝わりやすいか?
④作業学
→縄を跳ぶための工程や必要な能力は?
→縄跳びができることの生活上の意味は?
⑤学習理論
→どんなアドバイス、練習方法、声掛けが効果的か?
⑥人間発達学
→運動・認知能力・コミュニケーション・
社会性の発達段階はどの程度か?
→次の発達のステップは?
などのたくさんの知識を使って
なわとびが難しい背景を分析し、
「できる」ことを目指して
"遊びながら"、"楽しく"
トレーニングを行っていきます。
例えば、
・関節の可動域が狭い!
→ボールなどを使って可動域を広げられる運動をする
・力加減を感じ取るのが苦手で、縄の勢いが強すぎる!
→近距離の的当てなど、力加減を調整する遊びをする
・言葉で動き方を理解できない
→絵に描く、一緒に体を動かすなど、その子に合った伝え方で
などなど…
なわとびを何度も練習するのではなく、
その子に足りない力を伸ばせるように
色んな角度から、
凸凹を埋めるように
アプローチしていくのです。
「"できる"をデザインする」
というのをキーワードに、
作業療法士は働きかけていきます♪
ひとつの活動に対しても
たくさんの分析、アプローチをしますが、
えんりっちの療育では、
本人やご家族からの悩みを聞いたり、
1日の活動を通して、
その全てを総合的に分析し、
発達支援に活かしていきます。
このようなアプローチを続けることで、
「楽しかった!」
だけではなく、
"根拠のある療育"
を行うことができ、
保護者の方の支援や、
前回の投稿でもお話した、
単なる能力のスキルアップだけではない
"成長の糸口"
を見つけていくことができるのです。
えんりっちが関わることで、
日々の生活がもっと楽しくなり、
お子さんや、ご家族にとっての
良きパートナーとなれることを
えんりっちは目指しています!
今後も、
えんりっちに関わることを
少しずつ配信し、
少しでも多くの方に
えんりっちを知って
興味を持って
身近に感じて頂けたらと思っています。
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作業療法士とは?②
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22/03/17 13:26