仕事がお休みのある日。所要で夕刻近くに電車に乗っていると、同じ車両の前方から赤ちゃんの大きな泣き声が聞こえてきます。
そちらの方に顔を向けると人ごみの中に紺色のべビ-カ-を見つけました。隣には若いお母さん。腰を屈め、火がついたように泣く赤ちゃんをあやしながら周囲の乗客たちへ申し訳なさそうな表情をむけています。
仕事帰りの人も多いはずの車内。疲れている人にとって赤ちゃんの泣き声はとても気に障ります。露骨に嫌な顔をする人や聞こえるように舌打ちする人もいるそうです。そんな中でお母さんは針の筵の上にいる心境でしょう。
その時『あれ。元気がいい泣き声だね。赤ちゃんがぎゅっと手を握って泣いてるよ。小さな手が可愛いね。』と声が聞こえました。『あのぎゅっと握った手は人間がお猿さんだった頃の記憶なんだって。鉄棒を握らせると身体を支えてぶら下がることが出来るそうだよ』
中年の夫婦らしきカップルの大きな声が聞こえてきました。その声にその場の空気が緩んだのを感じました。あのご夫婦は空気を変えるためにわざとそんな話をしたのでしょう。その声を背中で聞きながらお母さんが抱きあげると赤ちゃんも同時に泣き止みました。
めでたしめでたしのお話でしたが、とても良い光景でした。
ライズでは今日も暑中お見舞いのハガキを作りました。『海の日』の今日は学校がお休みで、たくさんのお友達が午前中からやってきました。ラジオ体操の後、早速始めましょう。
スイカやかき氷のステンシルの上から絵の具でトントントン。自分の好きな色でトントントン。涼しげな絵ハガキが完成です。夏休みに入ってしばらくしたらお家に届く予定です。
みんな真剣な表情で楽しく取り組んでくれました。
こまめに手洗い。いつも消毒。そして距離も測りましょう。明日も元気でライズで会いましょう。
(月)「暑中お見舞いを送ろう」
教室の毎日
23/07/17 17:15