『実は、命というものを身近に感じるようになったのは…』友人がポツッと話し始めました。
十年以上前に父が旅立ち、昨年母が亡くなった。早くお父さんのところへ、が口癖の母だったからやっと父のもとへ行けるねと送り出した。誰も居なくなった実家を空き家のままにもしておけない。近頃よく聞く「実家じまい」をして遺品の整理が終わったとの話の中で彼がうつむき加減に発したのが冒頭の言葉です。
がんを患い日に日にやせ衰えてゆく父。医師からの余命宣告よりも数年長らえたがやがてその時を迎える。その時『人間は誰もが必ず命は尽きるのだな、と実感した』と。
自分が小さな頃はとても逞しく大きな壁のように見えた。自分のほうが身長や体重で追い越してもその背中はいつまでも大きく見えた。あんなに逞しく強い父は永遠の存在。小さい頃から訳もなくそんなふうに思っていた。その父が死んだ。ああ。人間は誰でも死ぬんだな。確実に誰にも訪れる。改めて実感し命の終わりを身近に感じた。
母親が亡くなった時はまた違った感情が沸き上がった。
人間とは何ともはかない存在か。あれほど陽気で周囲に笑顔をまき散らし人気者だった彼女の影響を受けた人はたくさんいたはず。そんな長い人生を送ってきたのに亡くなる時はなんとあっけないものか。命とは本当に儚いものだと。
大人たちは命の大切さをいつも子どもに訴えかけます。
だから。そんな体験を通して命の大切さ、人生の重大さを感じた大人の言葉には重みがあるのだな、なんて思ったりしました。
今日は『工作』の日です。今月は『てるてる坊主』を作りましょう。
布で作ったてるてる坊主の原型に絵の具で思い思いに色を付けていきます。濡れた身体をぎゅっと絞ると滲んだ絵の具がきれいな模様になります。頭にリボンをつけて顔を書けば可愛いてるてる坊主の出来上がり。
例年では沖縄地方は今日明日が梅雨入りで梅雨前線が徐々に北上が始まる時期です。みんなのてるてる坊主が鶴見の空から雨を遠ざけてくれるかな。
こまめに手洗い。いつも消毒。そして距離も測りましょう。明日も元気でライズで会いましょう。
(日)「5月の工作」
教室の毎日
24/05/12 17:18