みなさま、こんにちは。
ヒーローズきっず藤が丘教室です。
今日はSST(ソーシャルスキルトレーニング)課題についての
個別療育をご紹介します。
まずはSSTについて簡単にご説明しますね。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)とは
SS(ソーシャスキル)すなわち社会的スキルを身に着けていく練習のことで、
認知行動療法に基づいた支援技法です。
簡単に言うと「生きていくうえで必要な力を培っていく」ということです。
生きていく上では様々なスキルが必要になります。
他者を理解するスキル、他者とコミュニケーションをとるスキル、ルールを守るスキル、自分の感情をコントロールするスキル、自分で考え判断するスキル…
例をあげだすとキリがありません(^-^;
社会的スキルが様々あるように、
子どもの発達も十人十色です。
コミュニケーションが苦手な子もいれば
感情のコントロールが苦手な子もいます。
ルールの理解が苦手な子もいるでしょう。
ヒーローズきっず藤が丘教室では、
そうした子どもたちの個性に合わせて
様々なSST課題を準備しています。
今回は「人の気持ちの理解」という課題をご紹介します。
支援を行うにあたって「人の気持ちを理解する」過程を考えてみましょう。
例えば、英語を話せるようになるためには、
まず英単語の知識を得る必要がありますよね?
同様に、人の気持ちを理解するには、
まず感情の種類や名前をしらなくてはいけません。
そこで「気持ちカード」をつかって
「この表情はどんな気持ちかな」と考えていきます。
喜怒哀楽はもちろん、困るや驚くなど幅広く気持ちの名前を学び、
子どもが何か感じたときにより的確に感情を伝えられるように練習しています。
気持ちの種類や名前が分かったら
次のステップへ進みます!
第2ステップでは"自分がどんな気持ちになるのか"を考えていきます。
イラストカードを使って「こんな時どんな気持ちかな」と尋ねたり
課題の途中で「いまどんな気持ちかな」と尋ねたりして
子ども自身の気持ちを言語化する練習をしていきます。
このステップがある程度達成できてきたタイミングで
"自分と相手が感じている気持ちは違うんだ"という理解を深めていきます。
例えば、子どもと支援員が一緒にゲームを行い
勝った側は「うれしい」けど、負けた側は「くやしい」ことを伝えます。
すると「自分と支援員は感じていることがちがうんだな」ということに気が付きます。
他にも、「自分は虫が大好きだからもらうと嬉しいだろう」と支援員に虫をくれたとします。
しかし支援員が喜ばなかった、という経験をした際に「支援員は虫が苦手だから嬉しくないんだよ」と伝えていきます。
こうした練習を繰り返し、
同じことをしていても自分が感じている気持ちと
相手が感じている気持ちはちがうんだなと理解できるようにしていきます。
以上のステップが全てできるようになったら最後のステップです。
第3ステップでは"相手はどんな気持ちになるのか"を考えていきます。
少し高度なスキルになりますが、ある出来事があった際に
①自分はこう思う、②だけど相手はちがうかもしれないと考え
では「相手などんな気持ちになるか」を想像します。
想像するためには周りをよく見て手がかりをつかむ必要があります。
その練習のために絵カードを使って、「絵をよく見てね。この子はどうして泣いているんだろう」と問いかけます。
すると子どもは絵の中から手がかりを探そうとしてくれます。
例えば「壊れたおもちゃをもって泣いている子」のイラストをみて
「おもちゃが壊れているよ…。そうだ!おもちゃが壊れて悲しくて泣いているんだ」と気付くことができます◎
このようなステップを何度も繰り返し
子どもたちが実際に他者の感情を理解できるように練習していきます。
すぐにできるようになるものではありませんが
少しずつステップアップしていく姿がみられます。
SSTの課題は種類も多く、また程度も個人差が大きいと思います。
気になった際にはぜひ一度体験にいらしてください(^^)
最後までお読みいただきありがとうございました!
また次回の更新をお楽しみに♪
ヒーローズきっず藤が丘教室
〒465-0043
名古屋市名東区宝が丘289
三幸マンション101
TEL:052-739-6550
参考教具
LITALICO発達ナビ 研修教材 表情カード
PriPri発達支援 絵カードシリーズ ④気持ち
公益社団法人 発達協会 監修
松麻実子、武藤英夫、藤野泰彦、染谷里沙 著 こんなときどうする?
気持ちを考えよう
教室の毎日
22/04/27 17:31