こどもから学ぶこと
教室の毎日
21/12/05 01:04
A君は対戦ゲームが好きです。
対戦ゲームと言ってもパソコンやテレビゲームではなく、
将棋やパズルゲームなどのアナログゲームを好んでやるようで、
人とのコミュニケーションのあるゲームなので、新しいゲームに慣れていない私でも安心して相手ができます。
将棋をしました。
「どうしても担任の先生には勝てないんだよ」と言う言葉からも、大人以外には強いのがわかります。
こういう場合は真剣に勝負することが大事です。手を抜かずに始めました。
A君の打ち方を見ていると基本の打ち方が出来ています。気を抜くとこちらが負けそうです。
始めは膠着状態が続きましたが、やっと隙を見つけて攻撃に転じました。
一手打つと、必ず「う~ん」と考えてから次の手を打ってきます。
その手は私ならそこに打つな~、という手です。よく考えています。
最終的に私が勝ちました。
実はここが心配な場面です。
子どもによっては、負けたことで怒り出したり、パニックになるからです。
(もちろん始める時にその子の性格や状態を見極めて始めるのですが・・・)
A君は、もちろん悔しそうですが「やっぱり大人は強いな~。飛車がポイントかな?」と言います。
なんと冷静で、よく勝負を見てかんがえているな~、と感心しました。
そしてさらに私が感心したのは、次の勝負で私の飛車の動きを封じるように打ってきたことです。
考えることに柔軟性があり、覚えもいい世代ですが、よく考える癖がついているな、と思いました。
もちろん2戦目に私が苦しんだのは言うまでもありません。
もう一つ、A君に感心したことがあります。
それはゲームや遊んだ時の対応や片付けです。
将棋の後に別なゲームを何人かでしました。
そのゲームはボールやカードなどを使い、よくボールやカードが落ちます。
そんな時真っ先に拾いに行くのがA君なのです。
また、遊んだ後遊んだ人が片付けるのは当たり前のことですが、
片づけずに別の遊びに行ってしまったり、いつまでもほっておいたりすることは結構あります。
ところがA君は自分が遊んだら片づけるのは当たり前、というように
他の子が手を出さなくても自分からさっさと片づけて当たり前の顔をしています。
こうしてA君を見ていると、ゲームや遊びで育っているなあ!と感じます。
たかが遊び、されど遊び。
遊びも取り組みや関り方によっては立派な育ちの要素になるなあ、と思いました。