赤ちゃんを含む小さなお子様が、同じ遊びを何度も繰り返す行動。
箱にものを出したり入れたり、モノをわざと落とし、拾って渡すとまた落とすの繰り返しなど、終わりの見えないループに困ってしまう保護者様も多いのではないでしょうか。
実はこの繰り返し行動が赤ちゃんの大切な「学び」につながっているといわれています。
2歳ごろまでの赤ちゃんは言葉を使えないため、「なめる、見る、触る、聞く、たたく、匂いを嗅ぐ」などの五感で自分の周囲で起こることを感じ取っています。
その五感を使って周囲に働きかけ、返ってくる反応もまた五感で感じ取ります。
これを何度も繰り返すことで「こうしたら、こうなる」と学んでいくのです。
大人から見ると「同じ遊びばかりを繰り返していて飽きないのか」と疑問に思いますが、赤ちゃんとしては繰り返しだからこそ楽しいようです。
例えば、振ると音が鳴るおもちゃがあります。
赤ちゃんは「振ったら音が鳴った」という初めての体験に驚きと喜びを感じます。そんなときにママから「うまくできたね」などと褒められれば、最上級に楽しい体験となります。
このように自分の働き(おもちゃを振ること)によって、世界が変わる(音が鳴る、褒められる)経験は、自分は凄い事が出来ているといった有能感を刺激し、もっとやりたいという原動力になり、結果、永遠に繰り返されていくのです。
物事の是非を判断する基盤ともいわれる「統一・一貫性」という本能は、同じ行動を繰り返すことで鍛えられ、磨かれます。
ですので同じことを繰り返しやっていても、邪魔をしたり叱ったりなどしないで見守ってあげましょう。
そんな訳で小さなお子様は繰り返すことが大好きです。
最初はドキドキでも同じ行動を繰り返すことで、次を予測できることが楽しく、安心につながります。
親はいろいろな絵本を読み聞かせしたいと思っていても、子どもが読んでほしいとせがむのはいつも同じ絵本であるのもこうしたことからです。
たくさんの本を読んで知識を増やしてほしいという親心はぐっと抑えて、子どもが十分に味わえるまで繰り返し読んであげてください。
★小さなお子様の不思議な行動(?_?)
研修会・講演会
22/06/26 11:55