こんにちは、kids i おびやまです。
「同じ年齢の子と比べて、うちの子は言葉が少ないかも」
「『発語』『二語文』ってよく聞くけど、うちはまだ…」
「保健センターでもう少し様子を見ましょうと言われたけれど、家で何かできることはないの?」
未就学のお子さまを育てるご家庭から、こうしたご相談をよくいただきます。
今日は、児童発達支援の現場で大切にしている考え方をベースに、ご家庭で今日から始められる3つの工夫をお伝えします。
難しい教材も特別な練習もいりません。
日常の関わりを少しだけ意識を変えて続けるだけで、お子さまの「伝える力」を育てる土台になります。
はじめに:「ことば」は氷山の一角です
ことばは、コミュニケーションの中でも一番見えやすい部分。
だから「ことばが遅い」=「コミュニケーションが心配」と直結して受け止められがちです。けれど、私たち発達支援の現場では、ことばが出る前に育っているたくさんの力があることを大切にしています。
・目が合う、視線を共有する
・指さしで「あれ見て」と伝える
・ジェスチャーや表情で気持ちを示す
・大人のまねをする
・「ちょうだい」「いらない」を体で伝える
これらは、ことばが「乗っかる」ための土台です。土台がしっかりしていれば、ことばはあとから少しずつついてきます。
つまり、ご家庭でできる工夫の方向性は、
ことばを「言わせる」のではなく、「伝わる」体験をたくさん積ませる
ここに尽きます。具体的な工夫を3つ、ご紹介します。
工夫①:ことば以外の「伝え方」を一緒に育てる
ことばが少ないお子さまでも、指さしやジェスチャー、表情を使って気持ちを伝えていることがあります。これらは「ことばの代わり」ではなく、ことばの前にある大切なコミュニケーションの形です。
具体的にできること
・ジュースがほしそうにしていたら、「ジュース、ちょうだいって指さししてみよう」と一緒に指で示す
・ご家族が「これ食べる?」と聞いたとき、首をふって「いらない」を表せるよう待つ
・絵本を読みながら「これは何?」と聞いて、ことばが出なくても指さしできたらしっかり応える
ポイント
「ちゃんとことばで言って」と求めてしまうと、お子さまは「うまく言えない自分」に向き合うことになり、伝える意欲そのものがしぼんでしまうことがあります。
まずは、伝える手段は何でもいい。「伝わった!」という体験を積み重ねることが、結果的にことばを引き出します。
工夫②:お子さまの「興味」を起点にする
・「ことばを増やそう」と思うと、つい大人が選んだ絵本や教材を使いたくなります。でも、お子さま自身が興味を持っていないものでは、なかなか心が動きません。逆に、お子さまが好きなもの・夢中になっているものを起点にすると、伝えたい気持ちが自然に湧いてきます。
具体的にできること
・好きなおもちゃで遊んでいる最中に「これ、楽しいね」「○○、すごいね」と気持ちを言葉にする(代弁)
・大好きなおやつをすぐに渡すのではなく、少しだけ「ほしい」気持ちが芽生える間をとる
・お風呂、お散歩、食事など、お子さまが「楽しみ」にしている場面で短いやりとりを増やす
ポイント
たくさん話しかけることが大切と聞きますが、実は「いつ」「何について」話しかけるかのほうが大切です。お子さまの注意がそこに向いていないとき、いくら話しかけてもなかなか入っていきません。
お子さまの目線が向いているもの、興味を持っているものを、大人が言葉で代弁する。これだけで、お子さまにとっての「ことばの意味」が立体的に育ちます。
工夫③:「伝わった!」のリアクションを大切にする
お子さまが何かを伝えようとしたとき、それが指さしでもジェスチャーでもことばでも、「伝わった」という手応えを、はっきり返してあげることが何より大切です。
具体的にできること
・指さしで「あれ」と示されたら、その方向を一緒に見て「あ、ワンワンだね!」と応える
・「ん!」と声を出して何かを要求してきたら、すぐに「あけてほしいんだね」「のみたいんだね」と意図を汲んで応える
・何を伝えたいかわからないときも、推測で「これかな?」「あれかな?」と確認して、当たったら大きく反応する
ポイント
子どもが「伝えようとしたこと」が大人にスルーされる経験を重ねると、伝える意欲そのものが育ちにくくなります。逆に、たとえ完璧な形でなくても「伝わった!」という喜びが積み重なれば、もっと伝えようという力が育ちます。
私たちはこれを「コミュニケーションの好循環」と呼んでいます。
最初の小さな成功体験が、次の挑戦を生む。この循環をご家庭で意識的に作っていただくだけで、お子さまの伝える力は着実に伸びていきます。
【それでも気になるときは、専門機関に相談を】
ここまでご紹介した3つの工夫は、すべてのお子さまに役立つ普遍的な関わり方です。「ことばが気になる」と感じる段階で、家庭で始めていただく価値は十分にあります。
ただし、こんなときは家庭の工夫だけで抱え込まず、専門機関への相談をご検討ください。
・1歳半健診・3歳児健診で発達について指摘を受けた
・名前を呼んでも振り向きにくい、目が合いにくいと感じる
・ことばだけでなく、こだわりや感覚の偏りが気になる
・ご家庭で頑張ってきたけれど、ご家族が疲れてきている
相談先は、
お住まいの市町村の子育て支援課・保健センター
発達障害者支援センター
児童発達支援事業所(当教室のような場所)
など、無料で相談できる窓口がたくさんあります。
「相談に行く=診断がつく」ということではありません。「ちょっと気になる」段階でも、専門家と一緒に見立てることで、ご家庭の関わりがぐっと楽になることがあります。
【おわりに:焦らないで、比べないで】
「ことばが気になる」と感じたとき、保護者の方は本当に頑張っています。情報を調べ、絵本を増やし、たくさん話しかけて。それでも結果がすぐに見えないと、つい焦りが先に立ってしまいます。
私たち児童発達支援の現場でお伝えしたいのは、お子さまの成長は、必ず「その子のペース」で進んでいるということ。今は伸びていないように見えても、土台は静かに育っています。
そして、保護者の方一人で抱え込む必要はありません。一緒に見守り、一緒に喜んでくれる専門家がいることを、どうか覚えておいてください。
ご相談・見学を受け付けています
kids i おびやまは、熊本市中央区で新しく開設した児童発達支援教室です。
・「ことばが気になる」「他の子と比べて気になる点がある」というご相談
・教室の見学・無料相談
・お子さまの発達についての無料相談
随時受け付けています。
新規開設で定員に余裕がある今だからこそ、お一人おひとりにじっくり時間をかけてご相談に応じられます。
「同じ年齢の子と比べて、うちの子は言葉が少ないかも」
「『発語』『二語文』ってよく聞くけど、うちはまだ…」
「保健センターでもう少し様子を見ましょうと言われたけれど、家で何かできることはないの?」
未就学のお子さまを育てるご家庭から、こうしたご相談をよくいただきます。
今日は、児童発達支援の現場で大切にしている考え方をベースに、ご家庭で今日から始められる3つの工夫をお伝えします。
難しい教材も特別な練習もいりません。
日常の関わりを少しだけ意識を変えて続けるだけで、お子さまの「伝える力」を育てる土台になります。
はじめに:「ことば」は氷山の一角です
ことばは、コミュニケーションの中でも一番見えやすい部分。
だから「ことばが遅い」=「コミュニケーションが心配」と直結して受け止められがちです。けれど、私たち発達支援の現場では、ことばが出る前に育っているたくさんの力があることを大切にしています。
・目が合う、視線を共有する
・指さしで「あれ見て」と伝える
・ジェスチャーや表情で気持ちを示す
・大人のまねをする
・「ちょうだい」「いらない」を体で伝える
これらは、ことばが「乗っかる」ための土台です。土台がしっかりしていれば、ことばはあとから少しずつついてきます。
つまり、ご家庭でできる工夫の方向性は、
ことばを「言わせる」のではなく、「伝わる」体験をたくさん積ませる
ここに尽きます。具体的な工夫を3つ、ご紹介します。
工夫①:ことば以外の「伝え方」を一緒に育てる
ことばが少ないお子さまでも、指さしやジェスチャー、表情を使って気持ちを伝えていることがあります。これらは「ことばの代わり」ではなく、ことばの前にある大切なコミュニケーションの形です。
具体的にできること
・ジュースがほしそうにしていたら、「ジュース、ちょうだいって指さししてみよう」と一緒に指で示す
・ご家族が「これ食べる?」と聞いたとき、首をふって「いらない」を表せるよう待つ
・絵本を読みながら「これは何?」と聞いて、ことばが出なくても指さしできたらしっかり応える
ポイント
「ちゃんとことばで言って」と求めてしまうと、お子さまは「うまく言えない自分」に向き合うことになり、伝える意欲そのものがしぼんでしまうことがあります。
まずは、伝える手段は何でもいい。「伝わった!」という体験を積み重ねることが、結果的にことばを引き出します。
工夫②:お子さまの「興味」を起点にする
・「ことばを増やそう」と思うと、つい大人が選んだ絵本や教材を使いたくなります。でも、お子さま自身が興味を持っていないものでは、なかなか心が動きません。逆に、お子さまが好きなもの・夢中になっているものを起点にすると、伝えたい気持ちが自然に湧いてきます。
具体的にできること
・好きなおもちゃで遊んでいる最中に「これ、楽しいね」「○○、すごいね」と気持ちを言葉にする(代弁)
・大好きなおやつをすぐに渡すのではなく、少しだけ「ほしい」気持ちが芽生える間をとる
・お風呂、お散歩、食事など、お子さまが「楽しみ」にしている場面で短いやりとりを増やす
ポイント
たくさん話しかけることが大切と聞きますが、実は「いつ」「何について」話しかけるかのほうが大切です。お子さまの注意がそこに向いていないとき、いくら話しかけてもなかなか入っていきません。
お子さまの目線が向いているもの、興味を持っているものを、大人が言葉で代弁する。これだけで、お子さまにとっての「ことばの意味」が立体的に育ちます。
工夫③:「伝わった!」のリアクションを大切にする
お子さまが何かを伝えようとしたとき、それが指さしでもジェスチャーでもことばでも、「伝わった」という手応えを、はっきり返してあげることが何より大切です。
具体的にできること
・指さしで「あれ」と示されたら、その方向を一緒に見て「あ、ワンワンだね!」と応える
・「ん!」と声を出して何かを要求してきたら、すぐに「あけてほしいんだね」「のみたいんだね」と意図を汲んで応える
・何を伝えたいかわからないときも、推測で「これかな?」「あれかな?」と確認して、当たったら大きく反応する
ポイント
子どもが「伝えようとしたこと」が大人にスルーされる経験を重ねると、伝える意欲そのものが育ちにくくなります。逆に、たとえ完璧な形でなくても「伝わった!」という喜びが積み重なれば、もっと伝えようという力が育ちます。
私たちはこれを「コミュニケーションの好循環」と呼んでいます。
最初の小さな成功体験が、次の挑戦を生む。この循環をご家庭で意識的に作っていただくだけで、お子さまの伝える力は着実に伸びていきます。
【それでも気になるときは、専門機関に相談を】
ここまでご紹介した3つの工夫は、すべてのお子さまに役立つ普遍的な関わり方です。「ことばが気になる」と感じる段階で、家庭で始めていただく価値は十分にあります。
ただし、こんなときは家庭の工夫だけで抱え込まず、専門機関への相談をご検討ください。
・1歳半健診・3歳児健診で発達について指摘を受けた
・名前を呼んでも振り向きにくい、目が合いにくいと感じる
・ことばだけでなく、こだわりや感覚の偏りが気になる
・ご家庭で頑張ってきたけれど、ご家族が疲れてきている
相談先は、
お住まいの市町村の子育て支援課・保健センター
発達障害者支援センター
児童発達支援事業所(当教室のような場所)
など、無料で相談できる窓口がたくさんあります。
「相談に行く=診断がつく」ということではありません。「ちょっと気になる」段階でも、専門家と一緒に見立てることで、ご家庭の関わりがぐっと楽になることがあります。
【おわりに:焦らないで、比べないで】
「ことばが気になる」と感じたとき、保護者の方は本当に頑張っています。情報を調べ、絵本を増やし、たくさん話しかけて。それでも結果がすぐに見えないと、つい焦りが先に立ってしまいます。
私たち児童発達支援の現場でお伝えしたいのは、お子さまの成長は、必ず「その子のペース」で進んでいるということ。今は伸びていないように見えても、土台は静かに育っています。
そして、保護者の方一人で抱え込む必要はありません。一緒に見守り、一緒に喜んでくれる専門家がいることを、どうか覚えておいてください。
ご相談・見学を受け付けています
kids i おびやまは、熊本市中央区で新しく開設した児童発達支援教室です。
・「ことばが気になる」「他の子と比べて気になる点がある」というご相談
・教室の見学・無料相談
・お子さまの発達についての無料相談
随時受け付けています。
新規開設で定員に余裕がある今だからこそ、お一人おひとりにじっくり時間をかけてご相談に応じられます。