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「療育が早いと良い」といわれている理由

今まで、たくさんの子どもたちを見てきました。得意なところがない子はいません。そして、誰にでも、その子なりの苦手なことや難しさがあります。誰もが苦手なことがあるのに、なぜ「療育は早い時期から」と言われるのでしょうか。 その理由は、いくつもあると思いますが、私はその一つに、子どもを取り囲む大人が「この子は、どんなことを心地よく感じ、どんなことを難しく感じるのか」を早くから知ることが大切なのではないかと思っています。 「その子のことを理解して、環境や関わりを工夫できるのであれば、療育に行かなくてもいいということ?」 極論、そういう場合もあると思います。 その子に合った環境を用意する。その子に伝わりやすい言葉で伝える。苦手なことだけを見るのではなく、その子の得意なことや好きなことも知る。 そうした理解が周りにあることで、「どうしてできないの?」と繰り返し注意されるのではなく、その子に合った方法で経験を積み重ねていくことができます。 けれど、自分とは違う感じ方や困りごとを理解することは、決して簡単なことではありません。 例えば、世の中には、多くの人が使いやすいように作られている道具や設備があります。その中に、左利きの人が「使いにくいな」と感じる場面もあるでしょう。右利きの人が、左利きの人の感じる不便さをすべて想像するのは難しいかもしれません。 同じように、社会の中には、多くの人が使いやすいように作られている仕組みがあります。 だからこそ、自分とは違う感じ方や困りごとを理解するときには、自分の経験だけではなく、専門的な知識や視点が役に立つことがあります。 そして、子どものことを理解してくれる大人が増えることは、それだけで大きな支えになります。 「この子は、こうすると安心する」 「こう伝えると分かりやすい」 「今は少し待った方がいい」 「ここなら、もう一歩挑戦できそう」 そんなふうに、その子を丁寧に見ながら関わってくれる大人がいる。 療育は、子どもに「できるようになること」を求めるだけの場所ではなく、その子を理解する大人を増やし、その子に合った環境や関わり方を一緒に考えていく場所でもあるのだと思います。 早くからその子を知る大人が増えること。その子に合った方法で、「わかった」「できた」「やってみたい」という経験を重ねていくこと。 それが、早期の療育の大きな意味の一つなのではないでしょうか。

児童発達支援事業所Cocona|7月新規開所|送迎あり/「療育が早いと良い」といわれている理由
教室の毎日
26/09/23 14:41 公開

小さな指先で感じている子どもの試行錯誤

「手先を器用にしてあげたい」 子どもの成長を考えると、そんなふうに思うことがありますよね。 「スプーンを上手に持てるようになってほしい」 「お絵描きができるようになってほしい」 「ボタンやお着替えが自分でできるようになってほしい」 そんな「できるようになってほしい」の土台にも、実は手や指を使うさまざまな経験があります。 シールを貼る。ペグを差す。小さなものを穴に入れる。紙をちぎる、丸める。クレヨンで描く。こうした手や指を使う動きを「微細運動」といいます。 でも、微細運動は、ただ「指先を器用にするための練習」ではありません。 例えば、ペグ差し。「ここに入れよう」と目で位置を捉え、手をそこへ動かしていきます。これは、目で見た情報をもとに手を動かす「目と手の協応」につながる大切な経験です。 プットインも同じです。入り口の大きさや硬さが違えば、必要な力も変わります。「これくらいの力かな?」と試しながら、手や指の力を調整していきます。時には、穴に入れようとするあまり、肩にグッと力が入ったり、肘が浮いたりする子もいます。 そんな時、私たちは「力が入りすぎている」とだけ見るのではなく、「今、この子は身体のどこを使って力を出しているんだろう?」と、その子の動きを見ます。まだ指先だけで細かな力を調整することが難しく、肩や腕など、身体全体を使って力を出しているのかもしれません。 爪楊枝を硬さの違う素材に刺す遊びでは、素材による違いを感じながら力加減を変えていきます。紙をちぎったり丸めたりすることは、左右の手を一緒に使う「両手の協調」につながります。クレヨンで大きく描くことも、肩、肘、手首、指と身体のさまざまな部分を使いながら、少しずつ細かな動きへとつながっていきます。 こうして見てみると、「穴に入れられた」「上手に描けた」という結果だけでは見えてこないものが、たくさんあります。 どこを見ているのか。 どんなふうに手を動かしているのか。 どこに力が入っているのか。 試しながら工夫しているのか。 小さな指先の動きの中にも、その子なりの「考える」「感じる」「試す」があります。 だからCoconaでは、できた・できないだけで子どもの姿を見ません。「今、この子はどんな経験をしているんだろう?」という視点を大切にしながら、遊びの中にある発達の一つひとつを見つめています。 手先の器用さは、ただ手先だけで育つものではありません。身体全体を使った経験の積み重ねの中で、少しずつ育っていきます。 Coconaでは、一人ひとりの発達や身体の使い方を見ながら、「やってみたい」「やってみた」という経験を大切に、遊びの中に微細運動を取り入れています。

児童発達支援事業所Cocona|7月新規開所|送迎あり/小さな指先で感じている子どもの試行錯誤
教室の毎日
26/09/17 13:50 公開
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