ある日突然訪れた子育てへの憤り…私が陥った「支援疲れ」とは

ライター:林真紀
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発達障害児を育てていると、そばにいる親は「事前準備」や「配慮」で常に頭が高速回転しています。頑張りすぎた末、ある日突然訪れる苛立ちややる気の無さは、もしかしたら「支援疲れ」かもしれません…

不安だらけだった2歳までの育児

私には発達障害の息子がいます。息子が2歳までの間、私には気持ちが休まる時間というものはありませんでした。

多動で動き回る息子を追い回し、癇癪で泣き続ける声にどうしたら良いのか分からず、思わず「うるさい!!」と泣いてしまったこともありました。

発達障害の診断が出て、その瞬間は少しホッとしました。実態の見えなかった不安に解決の糸口が見えたからです。

「よし、息子のために頑張ろう!」

診断後、私は発達障害についての情報収集に、空いている時間の全てを投入しました

様々な実践を繰り返す中で、「言葉かけ次第で、子どもの困った行動がなくなっていく」ということがわかっていきます。

これはとても救いになりました。そしてそこから、私は「こういうときはどうやって声かけをしようか」ということを常に考えながら、行動をするようになりました。

また、発達障害の情報収集をする上で、沢山の人と繋がることができました。そして、私の生活には発達障害に関する情報が、間断なく入ってくるように。

雪崩のように流れ込んでくる情報を分別しながら、ためになりそうなことは、すぐ取り入れていました。

気が付くと、私の生活はネット検索も、SNSも、「支援」と「配慮」の情報だらけ。息子の診断が出てからの4年間、私は起きている間ずっと、頭が高速回転している状態でした。
 

1番大変だった息子の多動がやっと落ち着いた頃に、突然訪れた気の緩み

6歳手前で、それまで1番辛かった息子の多動が落ち着いてきました。私は思っていたよりも、息子の多動に気力体力を削がれていたということに、このとき初めて気が付きました。

そして、それまでずっと張りつめていた心がふっと緩んだのです

「発達障害」という言葉をもう見たくない…!

発達障害の情報を見るだけで疲れる…!

息子への言葉かけを考えようにも、頭が回転しない…!!

私は、ネット上の情報をチェックしては、「発達障害」の文字が目に入るだけでイライラするようになりました

息子への「支援」や「配慮」も、あれだけ熱心に頑張っていたのに、息子のために頭を使おうとすると、思考がまとまらなくなってしまうのです。

ここで私は気付いたのです。自分が「支援疲れ」に陥っていたと。

6年間、常に頭を高速回転させてきた結果、ふと気が緩んだのと同時に、緊張の糸が切れてしまったのでした。
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