社会科が苦手な発達障害の娘。試行錯誤の末、辿りついた学習法は…

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娘と試行錯誤をしながら都道府県の暗記学習に取り組み、県庁所在地まで覚えた過程をご紹介します。子どもによって、物事の記憶の仕方は違いますよね。発達凸凹の子の場合は興味にも左右されます。苦手なことだと思っているとなかなか取り組めず、やらないから余計にできないという悪循環にも陥りがちです。それぞれの子に合った方法を見つける参考になることを願います。

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興味のあることしか覚えられない娘。嫌いな「社会」、どう勉強する?

視覚優位の傾向があるけれどそれが生かせるのは興味のあることだけ。

これが、当時小学3年生だった娘に対する私の認識でした。実際、形を覚えて書き写すのは得意ですが、興味のないことはなかなか覚えられません。

小学校の科目の中でも、「社会」が嫌いだという娘。そんな娘がが日本の都道府県を覚えられるようになるまでのあの手この手を、このコラムではご紹介します!

娘の視覚優位を生かそう!ケータイアプリを駆使してみるも…

社会の科目が嫌いな娘がまずは地図に慣れ親しめるよう、早くから地図のアプリなどを使わせていました。

「あそんでまなべる日本地図パズル」は、日本地図の型に都道府県のピースをはめ込んでいくもので、視覚優位の娘はあっという間にスラスラと解くようになりました。
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それならと、姉妹品の「あそんでまなべる日本地図クイズ」も勧めてみました。

こちらは都道府県名と県庁所在地がクイズ形式で出てくるのですが、こちらは嫌だと拒否。嫌なものは仕方がありません。
スラスラ解けるようになったものはつまらないそうで、日本地図パズルも使わなくなりました。ゲーム性の高い「地図エイリアン」を勧めてみましたが、こちらはゲームのノリに合わず拒否…。

周りの子たちが楽しそうにやっていても見向きもしませんでした。

「とりあえず日本地図パズルができるってことは、結構覚えているってことだよね、形を覚えるのも得意だし…。」

そう思って一旦地図学習は幕を閉じた娘小3の春でした。

興味のないことは、やっぱりなかなか覚えられない!思考錯誤の末、辿りついた勉強法は…

しかし小4冬休みの宿題で「(都道府県名を)5個しか書けなかったー」という結果に。

やっぱり興味のないことは覚えないんだね…と思いつつ、対策を考えました。

「またアプリで地図の勉強をやってみようよ~」と言ってみるものの、娘は「ヤダ」の一言。

5個しか書けなかったということは、覚えるまで毎回何十個も分からないものがあるということだよね…。

娘が日本地図を覚えるまでの苦痛を考えると、毎回分からなかったところを調べさせたり書き写させたりするのも心苦しい。しかもそれって効果あるのかな…?というよりますます地図嫌いになっちゃうかも!?

私はしばらく考えました。

そうだ!沢山じゃなくなればいいんじゃないの?

私「地方に分けてやってみようか」

娘「いいけどどうするの?」

「白地図を探してみるよ」
調べてみると、地方別に印刷ができる白地図のページがありました。
これだと北海道は東北地方とは別の用紙、沖縄も沖縄と先島諸島で一枚で九州地方には入ってないけれど、ひとまずはこれでいいかな…

娘に話すと「北海道と沖縄だったら1問だけで満点だね。キャッキャッキャ」と笑っていましたが、まんざらでもない空気になってきたので、東北地方からプリントしてあげました。
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結果は6問中4問正解。

宮城県は何とか思い出しましたが、静岡はそんな寒いところじゃありませんよ。

都道府県記憶術、番外編。好きなもので覚えるのがイチバン!?

そうそう、実は娘はお笑いコンビの「ラーメンズ」が好きなので、ちょっと各都道府県に失礼なところはありますが、「不思議の国のニポン」を何度も見ておりました。

ラーメンズ『ALICE』より「不思議の国のニポン」

娘は「主食さくらんぼ、おかず西洋梨、おやつ…」と聞くと「将棋の駒!」と即答できるのに、「山形県」は覚えられないんですね。

エピソード記憶の方は、しっかり残っているというのに…

どの形の県がどこにあるかも覚えているようなので、あとは何県かを覚えればいいことになります。地方別にプリントしながら、エピソード記憶を結び付けていこうと思いました。

いまや嬉々として県庁所在地を覚える娘。大切なのは子どもに合った勉強法を探すこと

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漢字への取り組みでも分かったことですが、なかなか覚えられないことでも何度も出会ううちに記憶が定着してきます。そして、定着できた記憶はそう簡単には消えません。

娘は定着するまでに時間がかかるので、毎日少しずつ取り組むことがいいようです。定着したものが増えることによる負担の軽減と、少しずつ取り組むことによる負担の軽減が効果的でした。

日本を一周するころには、北海道・東北地方、九州・沖縄地方のまとまったプリントのサイトも見つけました。最近リニューアル公開されて見やすいページになっています。
娘に見せたところ、「答え書くところが別でやりにくい」とのことでしたが、

「学校で問題解く時も、地図の上じゃなくて回答欄に書くよね。その力も必要だよ。」と言うと納得してくれました。

ワーキングメモリの少ない子は、問題の場所と回答欄が違うと解き辛いそうです。

コグトレ(認知機能強化トレーニング)の「あいう算」などをしてみると、苦手さが分かったりトレーニングができたりするそうですよ。
こうして年末から取り組むこと1月ちょっと。漢字まで完璧にとはいきませんが、娘は全ての都道府県を覚えました。

そして、できるようになったことの嬉しさから「県庁所在地も覚える」といい1週間足らずで覚えています。

県庁所在地を覚えようという時には工夫も見られました。「都道府県と同じ名前のところはどれくらいあるかな?」と、地図にマーカーで印を付けていました。

苦手だからとあきらめていたら見ることは出来なかった娘の楽しそうな姿に、苦手を感じずにできる形の勉強法を探すことの大切さを学びました。
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