視覚障害とは?視覚障害の等級、視覚障害を支援する道具、教育、仕事、周囲の関わり方を紹介します。
ライター:発達障害のキホン
視覚障害とは、メガネやコンタクトを使っても目が見えなかったり、視野が狭かったりする状態のことを言います。ここでは、視覚障害の等級や障害者手帳の受け取り方や、受けられるサービス、視覚障害を支援する道具をまとめました。他にも小中学校・職業の選択肢、視覚障害のある子どもの育て方、周囲の人が気をつけることを紹介します。
視覚障害とは
現在視覚障害は、視力障害と視野障害とに区分して認定されており、それぞれメガネやコンタクトを使った状態での良い方の眼の視力と、視野の広さの二つの観点から法律で定義されています。(※1)
視覚障害は、大きく分けると、「弱視」と「盲」になります。まったく目が見えないわけではないが、メガネやコンタクトで視力を矯正することができず、見えにくい困難を抱えている場合を「弱視」と言います。
しかし、「弱視」には注意する点があります。医学的な意味での「弱視」と教育や福祉の面での「弱視」の意味が微妙に異なる点です。
医学では、「弱視」は視覚が発達する過程で、眼に適切な刺激が与えられないことで視力が十分に発達していない状態をあらわしています。片目のみに発症することも多く、視覚障害ではないことも多いです。
そのため、医学では見えにくいという困難を抱えていることを意味する言葉として「ロービジョン(low vision)」が用いられるようになりました。福祉教育の場面では、このロービジョンの意味で弱視ということがあります。
法律上で視覚障害が視力と視野の観点から定義されているために、視覚的な困難があっても障害者手帳を取得することのできない色覚障害と光覚障害というものがあります。(※2)
◇色覚障害
色覚障害は、視力や視野には問題がありませんが、特定の色の区別が苦手な症状です。ほかにも、特定の色が別の色に見えることもあります。
◇光覚障害
光覚障害は、明るさを区別することが苦手な症状です。そのため、暗い所から明るい所に移動したときに適応するまでにかかる時間が長くなったりします。(※3)
また、視覚障害の原因は先天的な場合と、後天的な場合があります。後天性の場合は、緑内障や糖尿病網膜症などの疾患が主な要因になります。しかし、いまだに視覚障害の50%近くは原因がはっきりとわかっていません。(※4)
視覚障害は、大きく分けると、「弱視」と「盲」になります。まったく目が見えないわけではないが、メガネやコンタクトで視力を矯正することができず、見えにくい困難を抱えている場合を「弱視」と言います。
しかし、「弱視」には注意する点があります。医学的な意味での「弱視」と教育や福祉の面での「弱視」の意味が微妙に異なる点です。
医学では、「弱視」は視覚が発達する過程で、眼に適切な刺激が与えられないことで視力が十分に発達していない状態をあらわしています。片目のみに発症することも多く、視覚障害ではないことも多いです。
そのため、医学では見えにくいという困難を抱えていることを意味する言葉として「ロービジョン(low vision)」が用いられるようになりました。福祉教育の場面では、このロービジョンの意味で弱視ということがあります。
法律上で視覚障害が視力と視野の観点から定義されているために、視覚的な困難があっても障害者手帳を取得することのできない色覚障害と光覚障害というものがあります。(※2)
◇色覚障害
色覚障害は、視力や視野には問題がありませんが、特定の色の区別が苦手な症状です。ほかにも、特定の色が別の色に見えることもあります。
◇光覚障害
光覚障害は、明るさを区別することが苦手な症状です。そのため、暗い所から明るい所に移動したときに適応するまでにかかる時間が長くなったりします。(※3)
また、視覚障害の原因は先天的な場合と、後天的な場合があります。後天性の場合は、緑内障や糖尿病網膜症などの疾患が主な要因になります。しかし、いまだに視覚障害の50%近くは原因がはっきりとわかっていません。(※4)
視覚障害者の等級って?
視覚障害のある人が社会福祉で、どのようなサービスや支援を受けられるのかを決める基準が身体障害者福祉法によって定められています。この基準に該当する人に、「身体障害者手帳」が交付されます。
この基準は、障害の程度によって1級から6級まで分けられていて、それによって受けられる支援が異なります。
「身体障害者手帳」の交付の流れについては、後ほど詳しく触れるので、この章ではどのような基準なのかを紹介します。
この基準は、障害の程度によって1級から6級まで分けられていて、それによって受けられる支援が異なります。
「身体障害者手帳」の交付の流れについては、後ほど詳しく触れるので、この章ではどのような基準なのかを紹介します。
1級
視力の良い方の眼の視力(万国式試視力表によって測ったものをいい、屈折異常のある者については、矯正視力について測ったものをいう。以下同じ。)が0.01以下のもの
2級
(1)視力の良い方の眼の視力が0.02以上0.03以下のもの
(2)視力の良い方の眼の視力が0.04かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの
(3)周辺視野角度(Ⅰ/4視標による。以下同じ。)の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度(Ⅰ/2 視標による。以下同じ。)が28度以下のもの
(4)両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの
3級
(1)視力の良い方の眼の視力が0.04以上0.07以下のもの(2級の2に該当するものを除く。)
(2)視力の良い方の眼の視力が0.08かつ他方の眼の視力が手動弁以下のもの
(3)周辺視野角度の総和が左右眼それぞれ80度以下かつ両眼中心視野角度が56度以下のもの
(4)両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下のもの
4級
(1)視力の良い方の眼の視力が0.08以上0.1以下のもの(3級の2に該当するものを除く。)
(2)周辺視野角度の総和が左右眼それぞれ80度以下のもの
(3)両眼開放視認点数が70点以下のもの
5級
(1)視力の良い方の眼の視力が0.2かつ他方の眼の視力が0.02以下のもの
(2)両眼による視野の2分の1以上が欠けているもの
(3)両眼中心視野角度が56度以下のもの
(4)両眼開放視認点数が70点を超えかつ100点以下のもの
(5)両眼中心視野視認点数が40点以下のもの
6級
視力の良い方の眼の視力が0.3以上0.6以下かつ他方の眼の視力が0.02以下のもの
引用:身体障害者障害程度等級表(身体障害者福祉法施行規則別表第5号)|厚生労働省
このように、視覚障害の等級も、視力もしくは視野の広さを基準に決められています。
小学校や中学校で行われることの多い視力検査に、5メートル離れた地点から、ランドルト環の穴があいたほうを答えるというものがあります。
視力がだいたい0.1前後だと、一番大きいランドルト環でさえぼやけて正解を答えることができなくなります。5メートル先がぼやけると、日常生活の中で信号機の色もぼやけてしまい見にくかったり、歩道を歩くだけでも神経を使うため疲れてしまったりします。
また、ヒトは視線をまっすぐ見た状態で固定して、上方60度、鼻側60度、下方70度、耳側100度の範囲を片目で見ることができるとされています。(※5)
小学校や中学校で行われることの多い視力検査に、5メートル離れた地点から、ランドルト環の穴があいたほうを答えるというものがあります。
視力がだいたい0.1前後だと、一番大きいランドルト環でさえぼやけて正解を答えることができなくなります。5メートル先がぼやけると、日常生活の中で信号機の色もぼやけてしまい見にくかったり、歩道を歩くだけでも神経を使うため疲れてしまったりします。
また、ヒトは視線をまっすぐ見た状態で固定して、上方60度、鼻側60度、下方70度、耳側100度の範囲を片目で見ることができるとされています。(※5)
ここで注意が必要なのは、ヒトの両目は比較的近い所に位置しているため、両目で重なって見ている部分が広く、単に片目を失ったからといって視野が半分にはならないことです。
視覚障害のある人が障害者手帳を取得するまでの流れ
「身体障害者手帳」を取得することのできる基準を先ほど紹介しました。
そもそも、「身体障害者手帳」は身体障害者福祉法に基づき、身体障害のある方の自立や社会活動の参加を促し、支援することを目的として作られました。ここでの身体障害というのは、一時的なものではなく一定期間以上続く場合に限られます。
身体障害者手帳は都道府県知事、指定都市市長、中核都市市長によって交付されます。交付に至るまでには、3つのステップがあります。
そもそも、「身体障害者手帳」は身体障害者福祉法に基づき、身体障害のある方の自立や社会活動の参加を促し、支援することを目的として作られました。ここでの身体障害というのは、一時的なものではなく一定期間以上続く場合に限られます。
身体障害者手帳は都道府県知事、指定都市市長、中核都市市長によって交付されます。交付に至るまでには、3つのステップがあります。
市区町村の障害福祉担当窓口の方に申請したい旨を伝え、身体障害者診断書・意見書の書式をもらいます。この書式は、身体障害者福祉法第15条の指定を受けている医師しか作成することができないので、窓口やかかりつけの医師に相談しましょう。
身体障害者診断書・意見書を作成してもらいう必要があり、視覚障害の場合は視力と視野の検査を行います。
一般的な視力検査で測定できないと、指を何本か立ててその数がいくつかわかるかや、目の前で手を振ったり、ペンライトで眼に光を入れたりしてそれを認識できるかということを調べたりすることもあります。
また、視野の広さを調べるために行われる精密な機器を用いる検査では、病院で専門の測定技術を持った検査者によって実施されます。
一般的な視力検査で測定できないと、指を何本か立ててその数がいくつかわかるかや、目の前で手を振ったり、ペンライトで眼に光を入れたりしてそれを認識できるかということを調べたりすることもあります。
また、視野の広さを調べるために行われる精密な機器を用いる検査では、病院で専門の測定技術を持った検査者によって実施されます。
役所の相談窓口で、必要な書類と、ステップ2で受け取った診断書・意見書を揃えて提出します。ここで、いくつか注意することがあります。
・身体障害者診断書・意見書は発行から1年以内のものである必要があります。
・交付申請書は区市町村の障害福祉担当窓口で入手します。
・申請する方の写真は縦4cm×横3cm、上半身で脱帽で撮影してください。
・15歳未満の場合は保護者、15歳以上は本人が申請します。
・個人番号(マイナンバー)や身元確認のできる書類が必要です。
・身体障害者診断書・意見書は発行から1年以内のものである必要があります。
・交付申請書は区市町村の障害福祉担当窓口で入手します。
・申請する方の写真は縦4cm×横3cm、上半身で脱帽で撮影してください。
・15歳未満の場合は保護者、15歳以上は本人が申請します。
・個人番号(マイナンバー)や身元確認のできる書類が必要です。
また、医療の進歩や治療などの結果で、障害の程度が変化することがあります。そのような人のために、東京都では障害再認定制度を平成14年度から実施しています。
障害再認定制度では、期日までに身体障害者診断書・意見書を提出することで障害程度を改めて審査します。そのときに、重大な変化があると判断される場合にはすでに持っている手帳と引き換えに、新しい手帳を交付します。
この制度に該当しない場合でも、障害の程度が変わったり、新たに他の障害が加わったりしたときには等級変更を行わなくてはなりません。
障害再認定制度では、期日までに身体障害者診断書・意見書を提出することで障害程度を改めて審査します。そのときに、重大な変化があると判断される場合にはすでに持っている手帳と引き換えに、新しい手帳を交付します。
この制度に該当しない場合でも、障害の程度が変わったり、新たに他の障害が加わったりしたときには等級変更を行わなくてはなりません。
障害者手帳とは?種類ごとの申請方法と受けられるサービスを一挙にご紹介
視覚障害のある人が障害者手帳によって受けられるサービス
「身体障害者手帳」によって受けられるサービスには、次のようなものがあります。
・盲導犬や白杖などを借りられる場合があります。
・国税や地方税が控除されたり、減免されたりします。
・公共施設の利用料や交通機関の運賃が割引されることがあります。
・公営住宅に優先的に入居できます。
これはあくまで一例です。障害者手帳の等級やお住まいの地域によって受けられるサービスが異なるので、各自治体に確認することが必要です。
・盲導犬や白杖などを借りられる場合があります。
・国税や地方税が控除されたり、減免されたりします。
・公共施設の利用料や交通機関の運賃が割引されることがあります。
・公営住宅に優先的に入居できます。
これはあくまで一例です。障害者手帳の等級やお住まいの地域によって受けられるサービスが異なるので、各自治体に確認することが必要です。
視覚障害者向けサービス・道具
近年、ユニバーサルデザインやバリアフリーなどが一般的になりつつあり、障害のあるなしにかかわらず生活できるような社会の実現に向けて進んでいます。
視覚障害のある人が生活しやすくなるためのサービスや道具も多くあります。このような道具は大きく3種類に分けることができます。
・目から情報を受けとりやすくする
・目の代わりに耳から情報をいれる
・手触りで判断できるようにする
視覚障害のある人が生活しやすくなるためのサービスや道具も多くあります。このような道具は大きく3種類に分けることができます。
・目から情報を受けとりやすくする
・目の代わりに耳から情報をいれる
・手触りで判断できるようにする
目から情報を受けとりやすくする
全盲の方の場合は、目から情報を受け取ることは難しいですが、弱視や視野が狭い方の場合は工夫することで目から情報を受け取ることができます。
例えば、拡大読書機というものがあります。拡大読書機には、虫眼鏡のように新聞の上におくと文字が拡大されるようなものや、特定の台の上に本を置くと、文章が拡大されてディスプレイに表示されるものがあります。
例えば、拡大読書機というものがあります。拡大読書機には、虫眼鏡のように新聞の上におくと文字が拡大されるようなものや、特定の台の上に本を置くと、文章が拡大されてディスプレイに表示されるものがあります。
目の代わりに耳から情報をいれる
目の代わりに耳から情報を入れるような方法は、身の回りのさまざまなところで確認することができます。
例えば、信号機ではカッコーやピヨピヨと鳴ることで青であることを視覚障害者に伝えています。
他にも、パソコンやスマートフォンを利用するときに、画面上に表示されている文字やエラーを音声で伝える機能があります。この機能を用いることで、画面を見ることなく操作することができます。
例えば、信号機ではカッコーやピヨピヨと鳴ることで青であることを視覚障害者に伝えています。
他にも、パソコンやスマートフォンを利用するときに、画面上に表示されている文字やエラーを音声で伝える機能があります。この機能を用いることで、画面を見ることなく操作することができます。
手触りで判断できるようにする
点字や白杖など、手触りや足触りで周囲の状況を判断できるようにする道具もあります。最近では、点字も紙面上だけでなく、ディスプレイや視覚障害者向けのスマートウォッチの開発も行われています。
「手触りで判断できるようにする」という考えは多くのユニバーサルデザインにも活用されています。シャンプーの容器にギザギザがついていたり、牛乳パックの開け口でないほうに扇形の小さな切り口があったりします。
「手触りで判断できるようにする」という考えは多くのユニバーサルデザインにも活用されています。シャンプーの容器にギザギザがついていたり、牛乳パックの開け口でないほうに扇形の小さな切り口があったりします。
視覚障害のある人への教育の場
視覚に障害のある子どもが小学生以上の年齢になったときに、どのような教育の場で学ぶのかは非常に大切な問題です。
現在、視覚障害のある子どもの教育の場としては、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導、通常学級の4種類があります。それぞれについて詳しく見ていきます。
現在、視覚障害のある子どもの教育の場としては、特別支援学校、特別支援学級、通級による指導、通常学級の4種類があります。それぞれについて詳しく見ていきます。
特別支援学校
2007年4月1日から、盲学校は聾学校、養護学校とまとめて、「特別支援学校」という名称になりましたが、呼び名が変わっただけで障害種類別に運営されています。特別支援学校では、特別支援教育の教員免許状を持っている教員によって視覚障害に対応した教育を行います。
各教科の指導要領には、通常の学級と同じレベルの教育を行うことと記されています。しかし、視覚障害の特性に合わせた教育を行うため、目標は同じでも指導法は異なります。
具体的には、そろばんを用いた指導が例として挙げられます。視覚障害のある子どもは、筆算をつかって複雑な計算をすることができませんが、視覚情報がなくてもそろばんを用いることで計算できるようになります。
各教科の指導要領には、通常の学級と同じレベルの教育を行うことと記されています。しかし、視覚障害の特性に合わせた教育を行うため、目標は同じでも指導法は異なります。
具体的には、そろばんを用いた指導が例として挙げられます。視覚障害のある子どもは、筆算をつかって複雑な計算をすることができませんが、視覚情報がなくてもそろばんを用いることで計算できるようになります。
特別支援学級
特別支援学級は、小中学校に設けられている障害のある子どもが学ぶ学級です。視覚障害を対象とした学級を弱視学級と呼んでいます。弱視学級では、視覚障害の特性に合わせた教育を行います。
また、他の子どもと一緒に受けられる授業があれば、通常の学級で授業を受けることもあり、子ども同士ふれあう機会が多くなります。
また、他の子どもと一緒に受けられる授業があれば、通常の学級で授業を受けることもあり、子ども同士ふれあう機会が多くなります。
通級による指導
通級に通っている子どもは、普段は通常学級で教育を受けています。しかし、小中学校の教育課程のほかに、視覚障害の特性に合わせた指導を受けることができます。
通常学級
視覚障害があったとしても、特別支援学校・学級に通ったほうがいいと判断されなければ、通常学校に通うことになります。この場合は、先生から授業で使う教科書や資料を事前に拡大してもらっておくなどの合理的配慮を受けながら学習していくことになります。
これらの教育の場のどこに通うのか決める目安として、次のようなものがあります。
これらの教育の場のどこに通うのか決める目安として、次のようなものがあります。
特別支援教育における障害の程度の目安
特別支援学校に通う基準
両眼の視力がおおむね〇・三未満のもの又は視力以外の視機能障害が高度のもののうち、拡大鏡等の使用によっても通常の文字、図形等の視覚による認識が不可能又は著しく困難な程度のもの
引用:学校教育法施行令第22条の3|e-Gov
特別支援学級に通う基準
拡大鏡等の使用によっても通常の文字,図形等の視覚による認識が困難な程度のもの
引用:障害のある児童生徒等に対する早期からの一貫した支援について(通知)|文部科学省
通級に通う基準
拡大鏡等の使用によっても通常の文字,図形等の視覚による認識が困難な程度の者で,通常の学級での学習におおむね参加でき,一部特別な指導を必要とするもの
引用:障害のある児童生徒等に対する早期からの一貫した支援について(通知)|文部科学省
しかし、これらはあくまで目安であり、市町村教育委員会と相談しながら決めていきます。そのときには、障害の様子や保護者と子どもの希望、各専門家の意見、学校や地域の状態が判断材料になります。
もし時間があれば、通う可能性のある学校の見学に行ってみると雰囲気がよくわかるかもしれません。
もし時間があれば、通う可能性のある学校の見学に行ってみると雰囲気がよくわかるかもしれません。
視覚障害のある人の職業
この章では、視覚障害者がどのようなところで働いているのかを紹介します。
視覚障害のある人の仕事として、昔から有名な職に「三療」があります。三療とは、あん摩マッサージ指圧、鍼、灸のことを指します。
これらの職で働いていくには、法律で定められた教育を受けて、試験に合格し、免許証を得なくてはいけません。
免許証をとったあとは、医療機関等で働くことができます。
また、近年では企業の障害者雇用の拡大を目指して「ヘルスキーパー制度」が導入されつつあります。ヘルスキーパーとは、企業に就職して、従業員にマッサージを行ったり、セルフケアについて指導したりするあん摩マッサージ指圧、鍼、灸師のことです。そのためこれらの職業に従事する方の活躍するフィールドと雇用形態は、以前より広がりを持っています。
さらに最近特に増えているのが、コンピュータ・プログラマーとして活躍する方です。音声読み上げソフトや画面表示拡大ソフトなどの発展によって、さまざまな職業への就職も可能になりつつあります。
上記はあくまで、視覚障害のある方の職業の例にすぎません。他にも、一人ひとりのスキルや希望、受けられるサポートに応じて、様々な職業での活躍事例があります。(※6)
視覚障害のある人の仕事として、昔から有名な職に「三療」があります。三療とは、あん摩マッサージ指圧、鍼、灸のことを指します。
これらの職で働いていくには、法律で定められた教育を受けて、試験に合格し、免許証を得なくてはいけません。
免許証をとったあとは、医療機関等で働くことができます。
また、近年では企業の障害者雇用の拡大を目指して「ヘルスキーパー制度」が導入されつつあります。ヘルスキーパーとは、企業に就職して、従業員にマッサージを行ったり、セルフケアについて指導したりするあん摩マッサージ指圧、鍼、灸師のことです。そのためこれらの職業に従事する方の活躍するフィールドと雇用形態は、以前より広がりを持っています。
さらに最近特に増えているのが、コンピュータ・プログラマーとして活躍する方です。音声読み上げソフトや画面表示拡大ソフトなどの発展によって、さまざまな職業への就職も可能になりつつあります。
上記はあくまで、視覚障害のある方の職業の例にすぎません。他にも、一人ひとりのスキルや希望、受けられるサポートに応じて、様々な職業での活躍事例があります。(※6)
視覚障害のある人に対して、周囲の人が気をつけることは
視覚障害のある子どもを育てたり、視覚障害のある人とともに生活をしたり仕事をしたりするときに周囲の人はどのようなことに気をつければいいのでしょうか。
子どもを育てるときに注意すること
視覚障害のある乳幼児を育てるときには、注意しなくてはいけないことがあります。
視覚障害のある場合、ハイハイや歩くといった基本的な運動機能の発達に遅れがでやすいと指摘する研究があります。これらの運動機能は、乳児が興味関心のあるおもちゃのもとに行くために獲得していきます。通常、聴覚による情報は視覚によるそれに比べて、かなり限定的になってしまいます。
そのため、音の出るおもちゃや触って楽しめるおもちゃを使ったり、少し離れた場所から声掛けをして後追いを促したり、子どもが安心して動き回れる環境を整備したりする工夫をするといいでしょう。
運動機能のほかに、言語機能でも注意が必要です。視覚障害児は一見すると、言語に遅れがないように見えます。しかし、絵本や大人の会話から覚えた表現が、現実世界と結びついていないことは珍しくありません。
現実世界と結びついた言語を習得するためには、からだ全体を使ってさまざまな経験を積むことが重要です。
例えば、「米」を理解するために必要な経験を考えてみます。子どもにとって、食卓に並ぶごはんしか知らないなら「米」を全体的に理解しているとはいえません。自分自身で、稲を植えて、育てて、稲刈りをして、ごはんを炊くという一連の流れを行うことで、はじめて理解できます。
一度「米」について理解すれば、他の農作物について理解しやすくなります。このような基本になる経験を積むことが必要です。
視覚障害のある場合、ハイハイや歩くといった基本的な運動機能の発達に遅れがでやすいと指摘する研究があります。これらの運動機能は、乳児が興味関心のあるおもちゃのもとに行くために獲得していきます。通常、聴覚による情報は視覚によるそれに比べて、かなり限定的になってしまいます。
そのため、音の出るおもちゃや触って楽しめるおもちゃを使ったり、少し離れた場所から声掛けをして後追いを促したり、子どもが安心して動き回れる環境を整備したりする工夫をするといいでしょう。
運動機能のほかに、言語機能でも注意が必要です。視覚障害児は一見すると、言語に遅れがないように見えます。しかし、絵本や大人の会話から覚えた表現が、現実世界と結びついていないことは珍しくありません。
現実世界と結びついた言語を習得するためには、からだ全体を使ってさまざまな経験を積むことが重要です。
例えば、「米」を理解するために必要な経験を考えてみます。子どもにとって、食卓に並ぶごはんしか知らないなら「米」を全体的に理解しているとはいえません。自分自身で、稲を植えて、育てて、稲刈りをして、ごはんを炊くという一連の流れを行うことで、はじめて理解できます。
一度「米」について理解すれば、他の農作物について理解しやすくなります。このような基本になる経験を積むことが必要です。
視覚障害のある人と生活したり仕事するときに気をつけること
視覚障害のある人と生活するときには、周囲が配慮をすることで日常生活での負荷をできるだけ小さくすることが大切です。具体的には次のようなことに気をつけるといいでしょう。
・視覚障害の方が歩くときには、手引きをしたほうがいいか聞くようにする。
・自分の名前を伝えてから、会話に加わるようにする。
・モノの位置を伝えるときは、「あそこ」や「すぐそこ」などではなく、「左に2歩進んだところ」などより具体的な数字を使って伝える。
・日常用品や仕事用具は、できるだけ同じ場所に置き続ける。場所を変えないといけないときは、そのことをしっかりと伝える。
・本来、通路であるところに荷物を置くことを避ける。
現在、さまざまな道具が発達しており、視覚障害があっても社会進出している方は多くいますが、このような配慮をするかしないかで、視覚障害の方の生活のしやすさがずいぶん変わります。
また、本人の希望に沿って配慮することが重要です。例えば、普段ひとりで歩くことが多い人は手引きがあるとかえって歩きにくく感じることもあります。そのため本人にどのような配慮が必要か確かめる必要があります。(※7)
・視覚障害の方が歩くときには、手引きをしたほうがいいか聞くようにする。
・自分の名前を伝えてから、会話に加わるようにする。
・モノの位置を伝えるときは、「あそこ」や「すぐそこ」などではなく、「左に2歩進んだところ」などより具体的な数字を使って伝える。
・日常用品や仕事用具は、できるだけ同じ場所に置き続ける。場所を変えないといけないときは、そのことをしっかりと伝える。
・本来、通路であるところに荷物を置くことを避ける。
現在、さまざまな道具が発達しており、視覚障害があっても社会進出している方は多くいますが、このような配慮をするかしないかで、視覚障害の方の生活のしやすさがずいぶん変わります。
また、本人の希望に沿って配慮することが重要です。例えば、普段ひとりで歩くことが多い人は手引きがあるとかえって歩きにくく感じることもあります。そのため本人にどのような配慮が必要か確かめる必要があります。(※7)
まとめ
ここでは、視覚障害の等級や障害者手帳の制度、乳幼児の育て方、小中学校の種類、職業、周囲の人が気をつけることをご紹介しました。
音声読み上げソフトなどの技術が発達している現代では、視覚障害のある人も自分に合った道具を利用することで自分なりの働き方ができるようになってきています。実際、学校の先生や一般企業で周囲と同じように働いている方も少なくありません。
視覚障害のある人が活躍するためには、周囲の理解や配慮が必要不可欠だといえますが、必要とされる支援や配慮は一人ひとり異なるので、しっかりコミュニケーションをとっていくといいでしょう。
また子育てをしていくなかで、子どもの見えかたに少しでも違和感を感じたら、専門家に相談して検査をすることをおすすめします。
視覚障害のある子どもは、目が見える子どもに比べて発達が遅れることがあります。親が焦って無理に発達を促すのではなく、子ども一人ひとりにその子にあった発達スピードがあると信じて、子どもの成長を待つといいでしょう。
子どもが成長していくと、どの学校に通うかやどのような仕事に就くかなどさまざまな選択に迫られます。特に子どもが小さいうちは保護者が考える機会が増えます。悩んだときには市町村の相談所で相談するなど、一人で抱え込まないようにすることが大切です。
音声読み上げソフトなどの技術が発達している現代では、視覚障害のある人も自分に合った道具を利用することで自分なりの働き方ができるようになってきています。実際、学校の先生や一般企業で周囲と同じように働いている方も少なくありません。
視覚障害のある人が活躍するためには、周囲の理解や配慮が必要不可欠だといえますが、必要とされる支援や配慮は一人ひとり異なるので、しっかりコミュニケーションをとっていくといいでしょう。
また子育てをしていくなかで、子どもの見えかたに少しでも違和感を感じたら、専門家に相談して検査をすることをおすすめします。
視覚障害のある子どもは、目が見える子どもに比べて発達が遅れることがあります。親が焦って無理に発達を促すのではなく、子ども一人ひとりにその子にあった発達スピードがあると信じて、子どもの成長を待つといいでしょう。
子どもが成長していくと、どの学校に通うかやどのような仕事に就くかなどさまざまな選択に迫られます。特に子どもが小さいうちは保護者が考える機会が増えます。悩んだときには市町村の相談所で相談するなど、一人で抱え込まないようにすることが大切です。
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参考文献・サイト
視覚障害教育入門
ジアース教育新社
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