一味も二味も違う学習発表会の内容は

「私は一年生の時は一人ぼっちでした。クラス行事の時、私は一人で行動してました。すごく辛かったです。
でも二年生になって徐々に友達ができました。今“友達がいない”“一人ぼっち”だと思っている一、二年生も、あきらめなければきっと友達ができると思うよ。」と発表する生徒。

「私は学校を辞めたくて仕方なかった。休みや遅刻ばかりで一年生の時点で出席日数が足りなくてやばい状態だった。」そう語ったのは今までそんな風に悩んでいたようには見えなかった生徒。

「ダルマって凄いと思うんです。僕は転んでも転んでも起き上がるダルマのようになりたい。」とニコニコと語った生徒はそれまでどれだけ多くの壁にぶちあったてきたのでしょう。

「○○先生から愛をもらった!」と言って先生を驚かせた生徒。

「私は将来、実況者(ユーチューバ―)を目指してます。でもね、後輩のみんなはネットやラインの時間を5分減らしてその時間を家族や自分の為に使うといいよ。きっとそれが将来の役に立つと思うから。」確たる夢を持ち自分の経験を後輩に伝える生徒。

表面上は毎日を飄々と過ごしていたように見えていた生徒たちが、実は皆、娘と同じような悩みを持ち葛藤していたんだと私は知りました。

「ありのままの自分」って?娘が発表したこととは…

スクリーンに映し出された「ありのままの自分」というメッセージの前で、娘は、はにかみながら語りました。

「このタイトルからして、皆さん某アニメを思い浮かべるでしょ? 私はずっと周りの大人が望む“良い子”を演じていました。自分を良く見せようとしていた私は“張りぼての優等生”で、就活も空回りして上手くいきませんでした。でも、ありのままの自分を出したら就職も上手くいきました。

本当の自分を出すのは怖かったけど、出したら何だか楽になって今みたくなりました。えへへ

素の自分を出せるようになった娘に、思うこと

学校に心を開ける友達がいない。
学校を辞めたい。
就職や自立が不安で仕方ない。
感情のコントロールができない。
大人に反抗したくてたまらない。
もっと自分の好きなことをしたい。


私は高校の三年間、娘のさまざまな悩みを目の当たりにしてきました。

私が一番心に残った娘の言葉は、最後の娘の「えへへ」でした。

(本当の自分を出せて良かったね。実はあなたの周りにはそんな素のあなたを受け入れてくれる人ばかりだったんだよ。時間がかかったけどそれに気が付けて良かったね。)

私は心から思いました。

発表の内容を知らなかった先生方も意外な生徒たちの一面を知ったようでした。それまでの娘の様子を知っていたお友達のお母さんも「娘さん、吹っ切れたみたいで良かったね。」と言っていました。

この学習発表会を見ていなければ卒業式の娘の号泣の本当の訳は、私には分からなかったと思います。
次ページ「卒業後にも、きっと深まる関係に」

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