入園式で脱走した自閉症の長男に目の前は真っ暗。それでも変わった!療育で大切なこととは

ライター:シュウママ
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自閉症の長男が幼い頃は、少しもじっとしていられませんでした。療育施設へ入園した初日もやはり椅子に座れず逃げ回る有様です。その姿を見ながら不安にかられました。
この子はずっとこのままなんだろうかーー。
そんな心配をよそに、1ヶ月後に私が見たのは別人のような長男の姿でした!

療育入園初日。椅子から脱走し走り回る長男

3歳当時、自閉症の長男は一日中走りまわっているような子どもでした。多動の特性も強いゆえ、仕方のないことだと思うのですが、母親の私も追いかけるのに一苦労。公園に連れていくと立ち止まったり座ったりすることもなくひたすら駆け回ります。
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既に療育の通所支援に通うことが決まっていたので、まあ訓練で多動はおさまってくれるだろう…と思っていたのですがそれは甘かった!

療育施設の入園日、何度座らせようとしても椅子からおりて脱走する長男を見ながら目の前が真っ暗になりました。
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他にも座れずに泣いている子もいます。けれど長男ほど活発に動き回る子はいなかったのです。

「1か月で座れるようになりますよ!」先生の言葉に半信半疑だったけど…

現実をつきつけられたような気がして「この子が椅子に座れる日が来るんでしょうか」思わず尋ねると先生は笑顔で答えてくださいました。
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「みんなそうです。大丈夫ですよ」

優しい先生の言葉にうなずきながらもそう簡単にいくのだろうか――不安が募りました。

少しずつ少しずつ。変化があらわれてきた長男

それから長男は毎日療育施設に通いました。私は週に2回ある親子通園日に長男の様子を見ることができるのですが、「あの多動がおさまるはずがない…」とやはり半信半疑でした。

けれど先生方の日々の取り組みはまさに目から鱗だったのです。

その療育施設では手を洗って牛乳を飲み、椅子に座ってみんなで手遊び歌を行うのが日課になっています。はじめ長男は牛乳を泣いて嫌がり、吐き出したりコップを倒したりしていました。

けれど先生は牛乳が嫌ならお茶にしようかという妥協は一切なく、他の子と同じ牛乳を飲ませていました。

「一口だけでも飲むんだよ」と先生はスプーン1さじから始め、1さじ飲めたら次の日は2さじという風に量を増やしていきました。
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その間、飲み終わった子ども達は自分の椅子を並べて先生と手遊び歌をしています。

そうすると不思議なもので自分も遅れを取りたくない、みんなと一緒に手遊びしたい!という意識が芽生えてきたのでしょうか――長男は徐々に牛乳を飲める量が増えていき、最後には一人で全部飲み干し、自分で椅子を持って手遊びに参加できるようになったのです。
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