支援者40人が考える、現場で働くリアルとは?「児童福祉業界、これからの働き方を考えるvol.2」
ライター:発達ナビ編集部
LITALICO発達ナビでは、2018年4月より「求人検索サービス」をスタート。児童発達支援事業所と放課後等デイサービスの求人情報を検索できるようになりました。それを記念し、6月24日(日)に「児童福祉業界、これからの働き方を考える」フォーラムの第2弾を開催。今回は「児童福祉現場のリアルを伝える」ことを目的に、「活躍する人の働き方」講座を実施。現場での働きやすさ、キャリアアップについて知りたい約40名の支援者が、現場でのよりよい働き方について考えました。
LITALICO発達ナビ・求人検索サービス開始記念!児童福祉業界で「働く」を語るフォーラムvol.2開催
LITALICO発達ナビでは、児童発達支援事業所と放課後等デイサービスの求人情報を検索できる「求人検索サービス」を2018年4月10日(火)からスタートしました。
求人情報はもちろん、各支援施設の理念や研修環境、職場の魅力を詳しく知ることができます。
求人情報はもちろん、各支援施設の理念や研修環境、職場の魅力を詳しく知ることができます。
この求人検索サービスのリリースを記念し、「児童福祉業界、これからの働き方を考える」フォーラムを開催!
第1回を5月20日(日)に開催、好評につき6月24日(日)に第2回を開催しました。
前回から引き続き、「児童福祉業界の現場のリアルを伝える」ことをテーマにパネルディスカッションを開催。事業所の個別ブースでは参加者と事業所双方が深くコミュニケーションをとり、「児童福祉業界でどのように働いていけばよいのか」について語り合いました。
その様子をレポートします。
第1回を5月20日(日)に開催、好評につき6月24日(日)に第2回を開催しました。
前回から引き続き、「児童福祉業界の現場のリアルを伝える」ことをテーマにパネルディスカッションを開催。事業所の個別ブースでは参加者と事業所双方が深くコミュニケーションをとり、「児童福祉業界でどのように働いていけばよいのか」について語り合いました。
その様子をレポートします。
【パネルディスカッション】3事業所登壇「活躍する人の働き方」講座
パネルディスカッションは「活躍する人の働き方とは?~事業所のリアルに迫る~」と題し、参加者の関心が強い「現場での働きやすさ」「キャリアアップ」を中心に、活発な議論が交わされました。
スタッフが活躍できる仕組みや、児童福祉業界における個々のキャリアアップについてどのようにお考えなのかについて、登壇した3事業所の代表から、次のような話がありました。
スタッフが活躍できる仕組みや、児童福祉業界における個々のキャリアアップについてどのようにお考えなのかについて、登壇した3事業所の代表から、次のような話がありました。
パネラー1 株式会社ダンデライオン/BRIDGE新検見川 杉野貴彦さん
千葉県で保育所等訪問支援、児童発達支援事業を運営する杉野さん。
◇働きやすさへの取り組みは?
スタッフが楽しく働けるよう、働き心地を追求したユニークな制度を導入。
「オンとオフ、メリハリをつけて働くことが大切との考えから、長期休暇制度も充実させている」とのこと。希望休の受け入れはもちろん、7連休制度も用意しているそうです。スタッフが、仕事でもプライベートでもイキイキ輝けるよう、さまざまな取り組みを実践している様子がうかがえました。
◇スタッフのキャリアアップをどのように支援している?
「この事業所で働くことが、スタッフの自己実現につながってほしい…そんな思いがあり、スタッフとは毎月面談を行います。スタッフ自身がこれからどんなことをしたいのか耳を傾け、それに対して事業所として何を提供できるか一緒に考えています」
職場が自己実現の場であってほしいーーこの思いを軸に、スタッフと向き合う杉野さん。
児童福祉業界におけるキャリアは、「まずは児童指導員として経験を積み、その後児童発達支援管理責任者にキャリアアップする」という選択肢が多くとられています。一方杉野さんは、そのようなキャリア以外の選択肢や、児童発達支援管理責任者になったその先に目指すキャリアがあってもいいのではと感じ、その一つとして保育所等訪問支援を開始したとのこと。
先駆的なキャリアの取り組みに関して、参加者はとくに熱心に聞き入っていました。
◇働きやすさへの取り組みは?
スタッフが楽しく働けるよう、働き心地を追求したユニークな制度を導入。
「オンとオフ、メリハリをつけて働くことが大切との考えから、長期休暇制度も充実させている」とのこと。希望休の受け入れはもちろん、7連休制度も用意しているそうです。スタッフが、仕事でもプライベートでもイキイキ輝けるよう、さまざまな取り組みを実践している様子がうかがえました。
◇スタッフのキャリアアップをどのように支援している?
「この事業所で働くことが、スタッフの自己実現につながってほしい…そんな思いがあり、スタッフとは毎月面談を行います。スタッフ自身がこれからどんなことをしたいのか耳を傾け、それに対して事業所として何を提供できるか一緒に考えています」
職場が自己実現の場であってほしいーーこの思いを軸に、スタッフと向き合う杉野さん。
児童福祉業界におけるキャリアは、「まずは児童指導員として経験を積み、その後児童発達支援管理責任者にキャリアアップする」という選択肢が多くとられています。一方杉野さんは、そのようなキャリア以外の選択肢や、児童発達支援管理責任者になったその先に目指すキャリアがあってもいいのではと感じ、その一つとして保育所等訪問支援を開始したとのこと。
先駆的なキャリアの取り組みに関して、参加者はとくに熱心に聞き入っていました。
パネラー2 有限会社ストラーダ/かるみあのhana 吉成 裕太嘉さん
続いてお話しいただいたのは、埼玉県で放課後等デイサービスを合計4つ運営する吉成さん。
◇働きやすさへの取り組みは?
「支援対象は、子どもであり保護者であり、私たち支援者自身。その想いのもと、『相手の考えや想いに寄り添う』療育を実践しています」ご自身が臨床発達心理士として支援者の支援を行う中で、スタッフがどうすれば心地よく働くことができるか考えているそうです。
有限会社ストラーダが運営する4事業所は、すべて埼玉県川口市内で各事業所間が徒歩10分ほどの距離。この4事業所は通う子どもがどんな発達課題を抱えているかでおおまかに分けており、子どもにとって居心地の良い、通いやすい事業所にしています。
そしてこの「居心地の良さ」は採用したスタッフの配属を決める際にも基準としています。例えば、保育園から転職してきた方には、低学年の子どもや知的に遅れがある子どもが多い事業所へ。未経験だが子どもとのコミュニケーションが上手な方は、コミュニケーションが苦手な子どもが多くいる事業所へというように、適性やキャリアを踏まえて、スタッフにとっても働きやすく活躍できる事業所であるように、スタッフの想いに沿う姿勢を追い求めていました。
また、こちらではフレックスタイム制を導入。個々の都合があっても、柔軟に働けるように制度面もしっかりと整えている点が印象的でした。
◇スタッフのキャリアアップ、どのように支援している?
有限会社ストラーダが運営する4事業所では、未経験者が多いため、資格取得支援を積極的に行っているそうです。専門的な知識を得ることはキャリアにおいて強みになることも多いため、資格取得はもちろん外部での教育・福祉系の講座への参加も支援しています。
◇働きやすさへの取り組みは?
「支援対象は、子どもであり保護者であり、私たち支援者自身。その想いのもと、『相手の考えや想いに寄り添う』療育を実践しています」ご自身が臨床発達心理士として支援者の支援を行う中で、スタッフがどうすれば心地よく働くことができるか考えているそうです。
有限会社ストラーダが運営する4事業所は、すべて埼玉県川口市内で各事業所間が徒歩10分ほどの距離。この4事業所は通う子どもがどんな発達課題を抱えているかでおおまかに分けており、子どもにとって居心地の良い、通いやすい事業所にしています。
そしてこの「居心地の良さ」は採用したスタッフの配属を決める際にも基準としています。例えば、保育園から転職してきた方には、低学年の子どもや知的に遅れがある子どもが多い事業所へ。未経験だが子どもとのコミュニケーションが上手な方は、コミュニケーションが苦手な子どもが多くいる事業所へというように、適性やキャリアを踏まえて、スタッフにとっても働きやすく活躍できる事業所であるように、スタッフの想いに沿う姿勢を追い求めていました。
また、こちらではフレックスタイム制を導入。個々の都合があっても、柔軟に働けるように制度面もしっかりと整えている点が印象的でした。
◇スタッフのキャリアアップ、どのように支援している?
有限会社ストラーダが運営する4事業所では、未経験者が多いため、資格取得支援を積極的に行っているそうです。専門的な知識を得ることはキャリアにおいて強みになることも多いため、資格取得はもちろん外部での教育・福祉系の講座への参加も支援しています。
認定NPO法人フローレンス 迎える育む部 採用担当 村田 光沙さん、障害児保育園ヘレン経堂 施設長 中村 ときわさん
続いて、認定NPO法人フローレンスの村田さんと、同法人が運営する障害児保育園ヘレン経堂で施設長を務める中村さんに、採用側・現場側両視点でお答えいただきました。
◇働きやすさへの取り組みは?
業界の特性上、女性が多いので、産前・産後休業や育児休業といった基本的な制度を整えています。また、保育スタッフ・児童発達支援管理責任者・看護師・リハビリ職といったさまざまな職種の方々がチームとなって施設運営、子どもへの支援を行っているほか、研修も座学・実習と両方実施しているので、「障害のある子どもと接した経験があまりない…」という方に対してもしっかりとフォローできる体制が整っています。
◇スタッフのキャリアアップ、どのように支援している?
「障害児保育園ヘレン、障害児訪問保育アニー、訪問型病児保育、みんなのみらいをつくる保育園、おうち保育園…同法人でさまざまな保育現場を有していることが私たちの強みです。入社研修の時点で配属先以外の現場で実習することが可能です。1つの現場でキャリアアップを目指すことも、他現場に異動してより多様な子どもと関わることもできます。スタッフ一人ひとりの意向を大切にしています」
毎年「来年度はどんな働き方をしたい?」というような意向調査をスタッフ全員に実施。現配属部署で一定期間の経験を積んだ後、異動希望先と調整・相談し、お互い体制が整えば他施設への異動も可能な環境です。
「障害児保育園での経験を生かして、今度は訪問型でもっと一人ひとりの子どもと向き合いたい!」「もう少し大勢の子どもたちと接する機会が欲しい…」現場での経験を積むにつれて生まれた「次はこんなことをやりたい!」という思いが、転職せずともかなえられる環境にあるとのことでした。
◇働きやすさへの取り組みは?
業界の特性上、女性が多いので、産前・産後休業や育児休業といった基本的な制度を整えています。また、保育スタッフ・児童発達支援管理責任者・看護師・リハビリ職といったさまざまな職種の方々がチームとなって施設運営、子どもへの支援を行っているほか、研修も座学・実習と両方実施しているので、「障害のある子どもと接した経験があまりない…」という方に対してもしっかりとフォローできる体制が整っています。
◇スタッフのキャリアアップ、どのように支援している?
「障害児保育園ヘレン、障害児訪問保育アニー、訪問型病児保育、みんなのみらいをつくる保育園、おうち保育園…同法人でさまざまな保育現場を有していることが私たちの強みです。入社研修の時点で配属先以外の現場で実習することが可能です。1つの現場でキャリアアップを目指すことも、他現場に異動してより多様な子どもと関わることもできます。スタッフ一人ひとりの意向を大切にしています」
毎年「来年度はどんな働き方をしたい?」というような意向調査をスタッフ全員に実施。現配属部署で一定期間の経験を積んだ後、異動希望先と調整・相談し、お互い体制が整えば他施設への異動も可能な環境です。
「障害児保育園での経験を生かして、今度は訪問型でもっと一人ひとりの子どもと向き合いたい!」「もう少し大勢の子どもたちと接する機会が欲しい…」現場での経験を積むにつれて生まれた「次はこんなことをやりたい!」という思いが、転職せずともかなえられる環境にあるとのことでした。
【6事業所個別ブース】~事業所の取り組み事例紹介~
パネルディスカッションの後は、関東近郊6つの事業所がそれぞれ個別ブースを展開。事業所ごとに支援・運営方針はもちろんのこと、実際に働いているスタッフの事例やキャリアアップ応援制度に関して紹介していました。
「未経験なのですが、この業界で働きたいと思っていて」「子どもと関わることがこれまであまりなかったので自信がなくて…」「ゆくゆくは児童発達支援管理責任者にキャリアアップしたいんです!」など、参加者によってこの業界でどのように働きたいか、また働くにあたって何に不安を感じているかはさまざま。
個別ブースではそんな参加者一人ひとりに事業所のスタッフや代表が向き合い、お互いの考え方を共有していました。
「未経験なのですが、この業界で働きたいと思っていて」「子どもと関わることがこれまであまりなかったので自信がなくて…」「ゆくゆくは児童発達支援管理責任者にキャリアアップしたいんです!」など、参加者によってこの業界でどのように働きたいか、また働くにあたって何に不安を感じているかはさまざま。
個別ブースではそんな参加者一人ひとりに事業所のスタッフや代表が向き合い、お互いの考え方を共有していました。