子どものころから、まわりと違う自分が嫌いだった。発達障害のある私が自信を持てた理由。

ライター:凸庵(とつあん)
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何らかの障害がある方の中には、自分に自信がない状態でなんとか生きている方がいるのではないかと思っています。と、いうのもASDとADHDがある私がそうだったからです。物心ついたころから社会に出てからも、まわりの人と自分が違うと感じたり将来を悲観したりして、自信を持てないまま過ごしてきました。

そんな私も30代になり、プログラマとして働く自分を認め、自信を感じられるようになってきました。振り返ると「自信を持てない」原因になっていた考え方があったように思います。

「なんで同じようにできない?」まわりと比べて自信をなくした子ども時代

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私は物心ついたころからまわりと違う自分が嫌いでした。

例えば、真夏の晴天の日。元気に外で遊ぶほかの子に対して、まぶしくてほとんど目も開けていられない私。
プールで遊ぶときに、楽しそうなほかの子たちと、水に顔をつけるのが怖い私。

当時は、みんな自分と同じ感覚なのだと思っていました。なので、「みんなこんなつらい状態で頑張ってるのにどうして自分は同じようにできないんだろう」と考えてしまい、どんどん自分がダメな人間だと思うようになっていきました。

小学生で不登校になってからは自分の将来を悲観してしまい、さらに自分を嫌いになっていきました。

やっと見つけた、自分を好きになれたきっかけ。でも…

そんな私も中学校に入ったころに、プログラマになりたいという気持ちを強く持ちました。「こんなに楽しくて、ずっとやり続けたいことが見つかるなんて!」。将来を悲観していた私にとって、大きな前進です。

このとき、少し自分を好きになれました。それからは、もう自分を嫌いにならないよう、プログラミングに関してかなりの勉強をして努力してきました。

…一見とても前向きな話のようにも思えるかもしれません。

でも、今振り返ってみると、「こんなにダメな自分が唯一、人並み以上にできるのがプログラミング。これを頑張らなかったら自分には価値がなくなってしまう」と思い必死になっていた気がします。

そんな気持ちでいたためか、相変わらず、まわりと自分との比較は続き、気分が落ち込んだり、ちょっと褒められると嬉しくなって調子に乗ってしまったりを繰り返していました。

社会に出てうつ病に…。同業種への転職で「まわりからの評価」に変化

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社会人になって、ずっとやりたかったプログラミングの仕事に就くことができました。でも、同期の人たちや先輩たちとは馴染めず、せっかく鍛えたプログラミング能力を活かすこともあまりできませんでした。

当然、会社からの評価も散々でした。その後、うつ病になってしまったこともあり、失意のうちに退職。

それでも、中学生のころから努力してきた思いは捨て切れません。しばらくの療養を経て、「これでダメならプログラマをやめよう」と思い、同業種の会社に転職。するとその会社では、それまでの経験からは想像できないくらい高い評価をしてもらいました!

私がやっていることはそれほど変わっていないのに、周囲の反応や関係については本当に劇的な変化があったのです。
■例1: 自分が最善だと思うプログラムを組んだとき
1社目の場合: 「勝手なことをするな!」とか「ほかのところと同じようにすればいいから」と言われた。
転職後の場合 : 「おお!その手があったか!」とか「神!」「先生!」みたいなことを言われた。
■例2: 飲み会の場であまり話さなかったとき
1社目の場合: 「なんだよあいつ、愛想悪いな」と先輩が言っているのを耳にした。
転職後の場合: 特に陰口を言うわけでもなく、たまに話をしてくれるくらいでそっとしてくれた。

自分が「まわりと一緒じゃなきゃいけない」ことなんてない!?

これらの経験から、同じような対応や行動をとっていても、環境によって人が言ってくることや反応が全然違うんだ!ということに気づきました。

不確かなまわりの評価をずっと気にして自分を嫌いになってしまっていたのか…。なんだかバカバカしいな」と思うようにもなりました。

それからは徐々に、自分が人と違うことや、どう思われているのかを気にしないようになりました。

いつの間にか自分を好きになっていた

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「人の評価を気にしなくていいや」と思えるようになってから、いろんな面で自分がやりたいように振る舞えるようになってきました。(まわりの人を不快にさせる言動を意図的にするようなことはもちろんありませんが。)

例えば、職場の人たちからランチに誘われたとき、気分が乗らなかったら断れるように。
また、自分の意見を話すとき、堂々と言い出せるようになりました。

これらは単に、社会人になってから経験を積んだことで、私自身の振る舞いが、人に受け入れてもらいやすいものになっていったという側面もあるかとは思います。

いろいろな歯車がようやく噛み合ってきただけなのかもしれません。でも、こうして自分が自然に振る舞える時間が増えてきたら、いつの間にか、まわりと違う自分を認めることができるようになり、自信が持てるようになっていました。
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