書き方が違う!週1提出が限界!過去のことに興味なし!中学時代の「毎日ノート」宿題、ADHD息子にハードルが高すぎたワケ

ライター:かなしろにゃんこ。
書き方が違う!週1提出が限界!過去のことに興味なし!中学時代の「毎日ノート」宿題、ADHD息子にハードルが高すぎたワケのタイトル画像

ADHD息子リュウ太が通っていた中学校では、全生徒が取り組む「毎日ノート」という宿題がありました。その日の授業で印象に残ったことを書く宿題でしたが、リュウ太は全然提出できていませんでした。その理由は複数あったようで...

中学校の『毎日ノート』、その名の通り毎日提出するものだったけれど...

『毎日ノート』にはその日の学習で印象に残ったことをかくように先生から説明があった。
Upload By かなしろにゃんこ。
ADHD息子リュウ太が通っていた中学校では、全生徒が取り組む宿題、「毎日ノート」というものがありました。この毎日ノートは名前の通り、“毎日書いて提出するもの”です。

日々の授業で学んだことを振り返り、印象に残ったことを書くことになっていました。そして、毎日ノートを提出するたび、教室の壁にある「チャレンジシール」の台紙に1つずつシールを貼ることができる決まりでした。

「毎日提出するように」と学校から言われていますし、教室の壁に貼ってあるチャレンジシール台紙を見れば個人の提出率もわかってしまうので、大半の生徒がきっちり取り組んで提出していました。
毎日ノートを提出しない理由を母から聞かれ、「何を書いていいかわからないし面倒くさい」と答える息子リュウ太。
Upload By かなしろにゃんこ。
しかし、息子は全く提出しようとしませんでした。ナゼやらないのかと本人に聞いてみると、「何を書いていいのかわからない」といいます。「毎日ノートにはその日の印象に残ったことを書こう!」と先生は言っていましたが、息子は印象に残ったことを思い出すことができず、提出できないのです。

先生に促されて提出するように。でも中身は!?

面談で先生から、毎日ノートを毎日書いて提出するよう促されるリュウ太。
Upload By かなしろにゃんこ。
そして、ほとんど提出できないまま1年生の1学期が過ぎ、息子のチャレンジシール台紙にはシールが3枚だけ...

面談で先生から「毎日ノートをちゃんと提出するように」と注意を受けて、さすがの息子もきちんと書いて出すようになったのですが…
「毎日ノートをちゃんと書いてるね」と言いながら、ノートをめくる母。中を見て驚く。
Upload By かなしろにゃんこ。
ある日息子の毎日ノートを覗いてみると、なんと中身がただの日記になっていたのです。

先生の言った「印象に残ったことを書く」という言葉を額面通りに受け取り、本当に“学校で1日すごした中で印象に残ったできごと”をそのまま書いていたのです。
息子が休み時間や授業中に起こった面白いことを『毎日ノート』に書いていたことを知り、「そうじゃない!」とツッコミを入れる母。
Upload By かなしろにゃんこ。
私は、そうじゃねーーーーよ!(笑)と心の中でツッコミました。毎日ノートはもともと復習のためのものです。先生は「受けた授業の中で印象に残ったことをノートに表現しよう」と伝えたかったのですが、息子はそれを全く理解できておらず、休み時間などに友人とどんなことをしたかを中心に書いていたのです。

反抗期なので正面から「書き方が違う!」と否定をすると、その後一切やらなくなる可能性があったので、2学期の面談のときに先生に「息子に書き方の説明をして欲しい」とお願いしました。親の言うことよりも先生の言葉のほうが響くお年頃なので、ここはお任せすることにしました。

その後先生から書き方の指導を受けてなんとか書くことはできたものの、毎日提出することは難しく、週1回がやっとです。息子曰く、ノートにみんなのように上手くまとめることができないんだとのこと。

『ノートを自分でまとめる』ことがリュウ太には難しかった

面談のときに見せてもらった、クラスの女子生徒のノート。色ペンで囲むなどしてまとめてある。
Upload By かなしろにゃんこ。
「上手なノートの書き方を教えてもらってもピンとこない。字が汚いから見られたくない」などの当時の心境を説明する、大人になったリュウ太。
Upload By かなしろにゃんこ。
絵やデザインのことなら毎日スケッチブックにキレイにまとめているというのに、授業のことは全くできない子でした。まぁ週1回は提出できるようになったので、それでもいいか~と思うことにしました。

大人になってから息子に当時のことを聞いてみると、上手なノートの書き方(左ページに板書、右ページに気になったことや補足説明などを入れる方法)などを教えてもらっても、ピンとこなかったそうです。

カラーペンを使って大事な部分を強調したり、囲ったり、線を引いたりという上手な書き方が思いつかず、うまく書けないから自信がなくなり、「あまり人に見せたくない」という気持ちがはたらいてイヤだったと本人は言っていました。過去にはこだわらず今が大事なADHDにとって数時間前のできごとはどうでもよく、さらに書くのも苦手となると、頑張ってノートを出そうとは思えなかったのでしょう。
次ページ「学習方法も人への伝え方も、得意不得意があるから」

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。