家事によくある「物を運ぶ動作」が実は難しい?ASD息子の「できること」に合わせてスモールステップで練習中。嬉しい副産物も...!

ライター:丸山さとこ
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生活している限り発生し続ける“家事”という身近な作業は、子どもの内は「お手伝いをしてエライね」と褒められ、大人になれば突然「できて当たり前」になるスキルでもあります。

必ずしも自分で行えなくてはならないものではありませんが、子どもの頃から少しずつ関わっていくことで“自分の生活を支えている作業”に気付けたら良いかな?と考えています。

“お手伝い”ではなく“家事の分担”として家事をすること

家事は「皆、各々ができることをする」というシステムの丸山家
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お手伝いというものをどう扱うかは、各家庭によって色々あるかと思います。我が家では「お手伝い」とは“親を手伝うこと”であるとしており、一般的にはお手伝いに分類されるであろう家事は「お手伝い」ではなく単なる「家事」として扱われます。

そのため、「お手伝いしていることがある」というよりは、「練習中の家事・担当している家事」があるという感じかもしれません。

(学校の課題としての“お手伝い”に家事が含まれていることはコウに説明しています)

生きている限り家事は現れる!

子どもの頃は「スゴイね」「エライね」と言われていたのに…?
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子どもの頃は「偉いね」でも、大人になったら「当たり前」に!?

子どもの頃は「する子もしない子もあり、できればした方が良いが、しないこともまた子どもらしい」とされる家事ですが、大人になると「必要性に迫られてすること」になるのも珍しくありません。

必ずしも自分で行わないといけないわけではなく、外注することもできますが、全てを外注するとなると費用もかさみます。

練習するなら今の内?

コウには“家事は生きている限り発生するものである”と説明した上で、「大人になった時に突然『大人なんだからできて当たり前』とされるのと、今の内から少しずつ練習しておくの、どっちがいい?」と聞きました。

「必要に迫られることで身が入ることもあるし、今の内からしておいた方が楽だとも言えるし、どっちもアリだと思う」と伝えると、コウは「僕は今の内から練習した方が楽なタイプだな」と答えたので、家事を少しずつ教えていくことになりました。

できることを少しずつ増やしていこう

「できたよ」とぐしゃぐしゃのタオルを渡されても、カゴ収納なら問題なし!
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家事はスモールステップで習得しやすい

家事という作業の良いところは、スモールステップで関わっていくことができるところかなと思います。

とはいえ、比較的簡単なタオルたたみであっても“布をつまんで畳む”という微細運動が苦手な場合は難しいだろうと思います。空間や布のボリュームを把握する必要もありますし、畳むことはできてもぐちゃぐちゃかもしれません。

けれど、ぐちゃぐちゃなタオルであっても使う上では問題ありません。もしそのままでは収納場所に入らないのであれば、問題を共有してから「一緒に練習しよう」と言うこともできますし、収納の仕方を変えることで対応することもできます。

“できること”に合わせていけばOK!

もしタオル畳みは簡単にできるのであれば、靴下や下着→ズボン→シャツと少しずつ畳むものを複雑にしていくこともできます。

もしそれらの物を畳むことがいつまでたっても難しかったとしても「自分の服はハンガーにかけて管理することもできるよ」という選択肢を提示することでプレッシャー無く取り組むことができました。
次ページ「家事によくある“物を運ぶ動作”は、簡単なこと?」

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