障害のある子への新しい支援のアプローチや「伝え方」のコツ、漫画で学ぶソーシャルスキルや、水泳の教え方まで!「どう対応すればいい?」と悩むときにきっと役立つ6冊
ライター:発達ナビBOOKガイド
8月の新刊紹介は、「感覚統合」や「ソーシャルシンキング」などの専門知識を分かりやすく解説した本が中心となっています。また、水泳の教え方や、関係性へのアプローチに着目した本もご紹介。お子さんへの対応に困った際に参考になる、今注目の6冊をぜひチェックしてみてください!
関係性へのアプローチに着目!『発達障害のある子どもと周囲との関係性を支援する コミュニケーション支援のための6つのポイントと5つのフォーカス』
発達障害のある子どもと周囲との関係性を支援する: コミュニケーション支援のための6つのポイントと5つのフォーカス
中央法規出版
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発達障害のある子どもと周囲との関係性を支援する: コミュニケーション支援のための6つのポイントと5つのフォーカス
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本書は、学校や児童発達支援センター、放課後等デイサービスの支援者に向けて「コミュニケーション支援」について書かれている本です。LITALICO研究所所長の野口晃菜さん、 LITALICOワークスのシニアスーパーバイザー・LITALICO研究所のチーフリサーチャーを務める陶貴行さんが編著、そして7名の専門家が執筆しています。
著者の野口さんはかねてより、発達支援や特別支援教育の現場では、コミュニケーションに困難さがある子どものみに変化を促す偏った支援や教育が行われていると感じていたそうです。そこで本書では、コミュニケーションはそもそも双方向で行われるものであり、支援には子どもと周囲の人の「関係性」にアプローチすることが重要であることを、数多くの事例を紹介しながら解説しています。専門用語をできるだけ使わずにやさしい言葉で解説されているほか、イラストも多く挿入されているなど工夫が凝らされているため、とても読みやすい一冊です。
著者の野口さんはかねてより、発達支援や特別支援教育の現場では、コミュニケーションに困難さがある子どものみに変化を促す偏った支援や教育が行われていると感じていたそうです。そこで本書では、コミュニケーションはそもそも双方向で行われるものであり、支援には子どもと周囲の人の「関係性」にアプローチすることが重要であることを、数多くの事例を紹介しながら解説しています。専門用語をできるだけ使わずにやさしい言葉で解説されているほか、イラストも多く挿入されているなど工夫が凝らされているため、とても読みやすい一冊です。
自閉症の娘との葛藤と喜びの9年間――『うちの子、個性の塊です』
うちの子、個性の塊です
すばる舎
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本書を執筆したのは、LITALICO発達ナビで、発達障害のある子の育児コラムが人気の漫画家、SAKURAさん。長女のあーさんは、自閉症スペクトラム障害のある女の子です。真面目で心優しいあーさんは、今9歳。2歳のときにあーさんが「ほかの子と違う」と気づいてから今までの記録が書かれています。また、各章ごとに、監修の鳥取大学大学院の井上雅彦教授による解説も挿入されています。
タイトルにもなっている「個性の塊」という言葉は、著者のSAKURAさんが主治医から言われた言葉でした。もともと、SAKURAさんはあーさんが他の子と違うことに葛藤を抱いていたそうです。しかし、この主治医の言葉によって、「娘の個性をもっと楽しもう」という前向きな方向に変わったとSAKURAさんは語ります。
あーさんは今9歳で、家族と楽しく暮らし、学校にも楽しく通っています。そんな幸せな日々を送るための、家庭での療育から、学校との関係、親としての周りの人との折り合いのつけ方にいたるまで、こまやかな秘訣がこの本にはたくさん描かれています。言葉が遅い娘に試みた言語トレーニング、就学先選び、娘の障害告知など、発達が気になる子どもの保護者の皆さんが悩んだり迷ったりすることが多いことについて、SAKURAさんが試行錯誤してきたことを、専門家である井上先生からの視点とともに読むことができます。
タイトルにもなっている「個性の塊」という言葉は、著者のSAKURAさんが主治医から言われた言葉でした。もともと、SAKURAさんはあーさんが他の子と違うことに葛藤を抱いていたそうです。しかし、この主治医の言葉によって、「娘の個性をもっと楽しもう」という前向きな方向に変わったとSAKURAさんは語ります。
あーさんは今9歳で、家族と楽しく暮らし、学校にも楽しく通っています。そんな幸せな日々を送るための、家庭での療育から、学校との関係、親としての周りの人との折り合いのつけ方にいたるまで、こまやかな秘訣がこの本にはたくさん描かれています。言葉が遅い娘に試みた言語トレーニング、就学先選び、娘の障害告知など、発達が気になる子どもの保護者の皆さんが悩んだり迷ったりすることが多いことについて、SAKURAさんが試行錯誤してきたことを、専門家である井上先生からの視点とともに読むことができます。
学習や行動のつまずきに「感覚統合」の視点がヒントになる!?――『感覚統合の発達と支援』
感覚統合の発達と支援: 子どもの隠れたつまずきを理解する
金子書房
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本書は、保護者が子どもの学習のつまずきや問題行動の原因のひとつに、感覚統合の問題があることに気づき、何が起きているのかを理解して支援するきっかけとなることを願って書かれたものです。
著者は感覚統合理論の生みの親であるアメリカの作業療法士、エアーズ博士。感覚統合理論は1960年に発表され、今ではアメリカだけでなく日本でも感覚統合への認知が広がり、多くの療育支援が実践されています。今回、そんなエアーズ博士の名著が25年の時を経て、より保護者向けの内容にリニューアルされました。
脳の感覚統合という観点から、子どもが抱える困りごとを科学的かつ網羅的に解説した本書は、専門的でもありながら保護者が知りたいと思っている情報を分かりやすく紹介してくれています。「もしかしたら、感覚統合の問題があるのかしら」と不安に感じていた保護者の方だけでなく、現場で支援をする人にも役立ちそうです。
著者は感覚統合理論の生みの親であるアメリカの作業療法士、エアーズ博士。感覚統合理論は1960年に発表され、今ではアメリカだけでなく日本でも感覚統合への認知が広がり、多くの療育支援が実践されています。今回、そんなエアーズ博士の名著が25年の時を経て、より保護者向けの内容にリニューアルされました。
脳の感覚統合という観点から、子どもが抱える困りごとを科学的かつ網羅的に解説した本書は、専門的でもありながら保護者が知りたいと思っている情報を分かりやすく紹介してくれています。「もしかしたら、感覚統合の問題があるのかしら」と不安に感じていた保護者の方だけでなく、現場で支援をする人にも役立ちそうです。