海外での発達障害子育て。日本の専門家による個別相談、使い放題のオンライン教材がベトナムでの毎日の支えに

ライター:発達ナビ編集部
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海外と日本では、児童発達支援はまったく異なります。支援が充実している国だったとしても日本語で相談したいときもあります。いつでも、どこからでもアクセスできる『発達ナビPLUS』。発達障害のあるお子さんを育てる海外在住ユーザーの方々はどのように利用されているのでしょうか。今回は、「こちらに来てみたら、発達支援がまったくなくてとても不安でした」というベトナムにお住まいのユーザーさまのお声を紹介します。

発達障害のある息子のために、日本語で受けられるオンライン療育サービスを検索

いつでも、どこからでもサービスを受けられる『発達ナビPLUS』。発達障害のあるお子さんを育てる海外在住ユーザーの方々はどのように利用されているのでしょうか。今回は、ベトナムにお住まいのユーザーさまのお声を紹介します。

プロフィール

ベトナムに移住して約10ヶ月になるOさんご家族。お子さんはもうすぐ4歳になる男の子です。お父さまが一足先にベトナムへ移り、その半年後にお母さま(以下、Oさん)と息子さんも移住することに。 息子さんは生後4ヶ月から保育園に通い、2歳で検査を受けて境界型ASDと診断。保育園と並行して療育を受けていましたが、3歳になったころにベトナムに移り、『発達ナビPLUS』を使い始めました。
――ベトナムに来てから、療育などはどうされましたか。

こちらで療育の情報を得ることは難しく、ましてや日本語での対応はありません。最近、「ABA」で調べてヒットしましたが、全部ベトナム語のホームページで、よく分からないという状況です。また、こちらには特別支援学級がないようです。特別支援学校はあるみたいですが、かなり重度の肢体不自由の子ども向けで、発達障害や知的障害のカテゴリーでは存在しないのではと思います。

ベトナム現地で、しかも日本語で発達支援を受けるのは難しいと分かったので、日本のオンラインサービスに頼るしかないと思い、「オンライン 療育」といったキーワードで検索しました。すると、これは新型コロナの影響なのか、1年前だったらなかったのではと思われるサービスが、けっこうたくさん見つかりました。その中でも、トップに出てきたのが『発達ナビPLUS』でした。ほかのサイトも上から順に調べていって、一通りトップページとかは見てみたんです。

――たくさんある中から、決め手となったのはどんな点でしたか。

金額的なメリットでした。『発達ナビPLUS』は1ヶ月あたり約3,000円で、教材使い放題ということと、個別相談ができることに惹かれました。ほかのでは個別指導1回数万ということも。わが家は現地採用なので、駐在員の方のような教育手当などはなく、幼稚園や学校の費用も含めて全額自己負担です。だから、自分たちが払える範囲でいいサービスを使いたいなと思いました。この金額なら、習い事感覚で始められると思ったんです。

さまざまな角度から療育のヒントを与えてくれる『発達ナビPLUS』の個別相談がとてもよかった!

――実際に利用されて、特によかったのはどのメニューですか。

「個別ケース相談」です。オンライン上で相談を送ると、専門家の方が監修されたアドバイスをもらえるというものです。とにかく寄り添ってもらえるところがとてもいいです。万人受けするアドバイスならネットで調べれば出てきますが、そうではなく、今の私の特殊な状況をすべて理解したうえでの答えが返ってくることがうれしかったです。さらに、こちらが返答したことにもまた丁寧に返答してもらえます。療育は、子どものサポートも大事ですが、実は親が不安になったときに寄り添ってくれる場なんですよね。海外で、そういう場がまったくないときだったので、とても感動しました。

――実際にどんな相談をされたのでしょうか。エピソードを教えてください。

例えば、トイレトレーニングについて相談しました。当時の息子は、おしっこはトイレでできるのに、うんちはどうしてもトイレじゃなくて部屋のすみっこでしてしまう…。私も自分でいろいろと試していました。たとえば、幼稚園でいやがらないように、家で使っているのと同じ便座を幼稚園に預けたり。そうした、よかれと思っていた内容も相談で伝えたら、「お母さまがやっていることは間違えてはいないですよ、とてもいいことですよ」と、まずはねぎらってくれて、これまでやってきたことが無駄じゃなかった、と思える褒め方をしてくれました。そのうえで、こういう場合ならこうしては、と段階的なことや状況に合わせた詳細なアドバイスをしてもらえました。

やってきたことが無駄じゃなかったと思えることは、子どもに発達障害がなくても、海外での子育てで悩んでいる人には大事なことなんですよね。寄り添ってもらえることに感謝しています。回答のメールは、かなり文字量も多くて、ひとりに対してこんなに丁寧に書いてくれるんだ!と、はじめはびっくりしました。長いだけでなく、内容もすべてが濃厚で、必要な情報ばかりでした。もし、これがただ長いだけだったら、すぐやめていたかもしれません。

さまざまな角度からの提案をしてもらったなかで、「場所のこだわり」という発想は自分にはありませんでした。「うんちする場所って決まってますか?」とケース相談の際に聞かれて、気づけたのです。もしかしたら、試行錯誤するうちにいつか自分でたどり着く答えだったのかもしれないけれど、かなりショートカットさせてもらいました。

ダウンロ―ドし放題の「特別支援教材」は、子どもに合う・合わないの心配いらず

――ほかのメニュー、例えば「特別支援教材」は活用されていますか。

はい。教材は、ダウンロードし放題というところが助かっています。息子はなぜか、話し言葉は出ないのに、五十音を先に覚えたんです。まさかこんなに早く、いわゆる「あいうえお表」が必要になると思わなくて、次に一時帰国したときにでも、ひらがなのワークブックを買おうと思っていたところでした。でも今は、帰国もなかなかできない状況。日本にいたらお金を出せば買えるはずのものがここでは買えないので、ダウンロードしてすぐ使えるというところが、とても頼りになります。絵本などは母に送ってもらっていますが、こうした教材の場合、使ってみたけどうちの子に合わなかったということもありますよね。息子は好き嫌いがハッキリしているから、響かないものはまったく使えないんです。せっかく日本で買って送ってもらっても、見もしなかったらもったいないですしね。

――ダウンロードした教材は、どんな風に使っていますか。

「ひらがな よみ 50 おんひょう」を、1枚ずつ切ってラミネートしてカードとして使っています。夫の仕事柄ラミネーターが自宅にあるので、自家製カードができちゃうんです(笑)。50音なら、自分で書けばいいかとも思われますが、ちゃんとした字体のもののほうがいいですから。『発達ナビPLUS』を見れば、必要なものが何かしら手に入ると分かっていれば、ネット上で迷子になることもないし、ほんとうに手軽です。
ひらがな よみ 50 おんひょう
ひらがな よみ 50 おんひょう
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――専門家による『ライブ配信』勉強会については、どうでしょうか。

実は半年ほど前に見たときにはピンとくるテーマがあまり見つからなくて、しばらく利用していなかったんです。でも、最近また見てみたらメニューが増えていて、ライブで受ければよかった!と思うテーマもたくさん見つかりました。そのときに参加できなくても、見逃し配信があるのはいいですね。

――どんなテーマに興味がありますか。

保護者のストレスケアやレスパイトについてです。子どもといったん離れて心身ともに疲れを癒す、ということですね。『発達ナビPLUS』で初めて知った言葉でした。それから、これから配信になるセミナーですが、専門家による子どもとのかかわり方をテーマにした勉強会も参加したいと思っています。

――今後、活用したいと思われるのは、どのサービスですか。

やはり「特別支援教材」を活用したいです。発達障害のある子は、どういう部分が突然伸びるか分からないんですよね。定型発達の子を想定した教材を、一時帰国したときに買って持ってきたとしても、役立たない可能性もあります。(新型コロナの影響で)今だけかもしれませんが、そもそも簡単に一時帰国できない状況ですし。その時々の成長段階に合わせて、今必要な教材を即ダウンロードできる宝庫が『発達ナビPLUS』にはあるので、積極的に活用したいと思っています。
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