スイミング、塾、ピアノも挫折…!ASDの私の「できないこと克服系」習いごと失敗記――子ども時代を振り返って思う何より大事なコト

ライター:宇樹義子

ASDのある私。私もいろいろな習いごとに通いましたが、「私には向いていなかったなあ」と感じるものも多くありました。今回は私の子どものころの習いごとや課外活動の経験についてお伝えします。

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監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

カナヅチ克服のために通ったスイミング

ASDのある私は、子ども時代いろいろな習いごとに通いました。しかし、「私には向いていなかったなあ」と感じるものも多くありました。

私は水泳がまったくできませんでした。水が怖いのです。バタ足をしてみてもうまく水が蹴れず、どんどん沈んでいく。無理してクロールしてみれば、息継ぎのときに上げた側の耳にどうしても水が入ってしまうのが嫌だし、息継ぎの瞬間に盛大に沈んでプールの床に足がついてしまう。

親から「水泳の苦手克服のためにスイミング教室に通いなさい」と言われ、仕方なく通ったのですが、特に目立った効果は感じられませんでした。しかも今思えば、室内プールの中って音がすごく反響するので、すぐに疲労困憊してしまう。

当時は誰も私に発達障害があると知らなかったので、特に障害特性に沿った指導がなされなかったのも、目立った効果が感じられなかった理由のひとつだと思います。

算数の苦手克服のために通った塾

国語は飛び抜けて得意だったものの、算数が苦手だった私。苦手克服のために、決まった内容のプリントを繰り返し行うことで基礎力をつけることを謳う塾に通いましたが、これも合いませんでした。

もともと興味の持てない、苦痛なことを単純に繰り返すだけなので、いかに楽をして乗り切るかばかり考えるようになります。もう詳細は忘れてしまいましたが、同じプリントを繰り返しこなす塾のシステムを悪用して、以前やった答案を参照しながら答えを書き写すようなことをしていました。

こういったタイプの塾は、発達障害のある子どもでも、タイプによってはすごく合っていて、ゲームのように何周もこなすうちに確実に力をつけていく場合もあるようです。しかし、私にとってはまったく効果がないばかりか、苦しいばかりの習いごとだったように思います。

30歳を過ぎて受けた知能検査では、IQのバランスが「単純作業を手際よくこなすことが非常に苦手」なものだとわかって、私は初めて、あのときの塾がなぜ自分に合わなかったのか理解することになりました。

習いたくて通ってみたけど、合わなかったピアノ

合わなかった習いごとの中で唯一、私が自ら希望して通い始めたものにピアノがあります。同級生の子がピアノに通っていると聞いて、単純にぼんやりとした憧れを抱いて「私も通いたい」と言ったのですね。

しかし、「ピアノを習っている」ということに満足してしまったら、私はまったく練習をしなくなりました。毎週まったく練習せずに教室に行って、毎度先生にこってり怒られるのにまったく意に介さない。楽譜を読めるようになろうという気概もなく、いつまでも楽譜にドとかミとかカナをふっていました。

あなたが言い出して始めたことなんだからまじめに続けなさいと言われて、ものすごく面倒臭かったのを覚えています。仕方なく何年か続けたものの、確か中学受験をするために進学塾に通い始めるタイミングでそそくさと辞めてしまいました。
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