採血では大暴れ!自閉症息子に「歯医者なんて無理」諦めかけてた中で出合った、障害に理解あるクリニックで…
ライター:星あかり
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現在小学3年生の自閉スペクトラム症があるスバルは、歯医者さんが大好きです。
一番好きなところは「お母さんにじゃなくて僕に説明をしてくれるところ」なんだそうです。
そんな素敵な歯医者さんに定期的に通院してるスバルですが、歯医者さんデビューはかなり遅めの5歳。
なかなか歯医者さんに踏み切れなかった理由は…。
監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
血液検査で大暴れ
現在はなんでも食べられるようになったものの、もともと卵と牛乳アレルギーを持っていたスバルは0歳から定期的に総合病院に通っていました。
あまりにも長い待ち時間にも苦労しましたが、何よりも私の頭を悩ませていたのは血液検査!ワクチンなどの注射は平気なスバルですが時間がかかる採血は動いてしまいます。危ないので0歳のころはベッドにぐるぐる巻きにされて看護士さん2人がかりで採血してもらっていました。もちろんその間ギャン泣きです。
それから数年…困ったことが起こりました。スバルが大きくなり力をつけてきたため、院内に響く声で泣きながらぐるぐる巻きにされた体をベッドごとガタガタ揺らすのです。私も全体重でベッドを押さえ、ほかの看護士さんも応援に駆けつけ5人がかりで採血しました。
あまりにも長い待ち時間にも苦労しましたが、何よりも私の頭を悩ませていたのは血液検査!ワクチンなどの注射は平気なスバルですが時間がかかる採血は動いてしまいます。危ないので0歳のころはベッドにぐるぐる巻きにされて看護士さん2人がかりで採血してもらっていました。もちろんその間ギャン泣きです。
それから数年…困ったことが起こりました。スバルが大きくなり力をつけてきたため、院内に響く声で泣きながらぐるぐる巻きにされた体をベッドごとガタガタ揺らすのです。私も全体重でベッドを押さえ、ほかの看護士さんも応援に駆けつけ5人がかりで採血しました。
採血についてはもちろん事前に説明し、本人も「今日は大丈夫」「注射怖くない」と落ち着いているのですが、いざ採血が始まると怖くなってしまい全然「大丈夫」ではなくなってしまうのでした。どうやら病院のベッドがトラウマになってしまったようでした。
歯医者さんはきっと無理
病院のベッドがトラウマになったことで同時進行で困っていることがありました。ベッドで治療の代表格、歯医者さんです。
採血の様子を見る限り、歯の治療なんて「ぐるぐる巻きで大暴れで流血」な絵面しか想像できませんでした。そのため0歳から3歳までは歯医者さんへは行かず市の健診や、公民館などで行われる移動歯科健診で診てもらっていました。ありがたいことに毎回歯の美しさを褒めていただきホッとしました。
採血の様子を見る限り、歯の治療なんて「ぐるぐる巻きで大暴れで流血」な絵面しか想像できませんでした。そのため0歳から3歳までは歯医者さんへは行かず市の健診や、公民館などで行われる移動歯科健診で診てもらっていました。ありがたいことに毎回歯の美しさを褒めていただきホッとしました。
「自閉スペクトラム症」と診断されたあとの歯医者さん
3歳で「自閉スペクトラム症」と診断されたあと「あの採血での大暴れは特性の一部?」と思いたち、『自閉症 歯医者』で検索してみました。
そこで目にしたものは、まさに阿鼻叫喚!壮絶な現場の状況と保護者の苦労の数々…。どうやら発達障害と歯の治療は相性が悪いらしいという現実に心が折れそうでしたが、障害児専門の歯科医院があるというありがたい情報を見つけることができました。
しかし最寄りの病院でもバスと電車を乗り継いで行かなければならず、この場所に定期的に通えるかと言われたら現実的ではありませんでした。私にママ友がいたら地域の良い歯医者さんの情報が得られたかもしれないのに…と思いつつもママ友はいないので歯医者さん探しはいったん保留にすることに。
そこで目にしたものは、まさに阿鼻叫喚!壮絶な現場の状況と保護者の苦労の数々…。どうやら発達障害と歯の治療は相性が悪いらしいという現実に心が折れそうでしたが、障害児専門の歯科医院があるというありがたい情報を見つけることができました。
しかし最寄りの病院でもバスと電車を乗り継いで行かなければならず、この場所に定期的に通えるかと言われたら現実的ではありませんでした。私にママ友がいたら地域の良い歯医者さんの情報が得られたかもしれないのに…と思いつつもママ友はいないので歯医者さん探しはいったん保留にすることに。
運命の出合い
幼稚園に入園すると幼稚園で定期的に歯科検診がありました。もしそこで虫歯があると言われたら腹をくくって障害児専門の歯科医院へ行こうと決めました。そして歯のトラブルがないまま5歳になりました。
ある日の朝、スバルと近所をお散歩中に偶然歯科医院を見つけました。診療時間前に花壇に水やりをしていたスタッフさんが「おはようございます」と声をかけてくださったので、チャンスとばかりに話しかけることにしました。
発達障害のこと、歯医者さん未経験のこと、採血での惨状を伝えたところ、スバルに向かって「病院の中を見学してみる?」と声をかけてくれました。そして私とスバルはスタッフさんに案内してもらいながら院内をくるりと1周し、先生やほかのスタッフさんと挨拶をし、診察の椅子に座らせてもらいました。そこで器具を手に持たせてもらい、何に使う物なのか説明を聞きました。スバルは真剣な顔で頷きながら聞いていました。
私はその場で初診の予約を取って帰りました。
ある日の朝、スバルと近所をお散歩中に偶然歯科医院を見つけました。診療時間前に花壇に水やりをしていたスタッフさんが「おはようございます」と声をかけてくださったので、チャンスとばかりに話しかけることにしました。
発達障害のこと、歯医者さん未経験のこと、採血での惨状を伝えたところ、スバルに向かって「病院の中を見学してみる?」と声をかけてくれました。そして私とスバルはスタッフさんに案内してもらいながら院内をくるりと1周し、先生やほかのスタッフさんと挨拶をし、診察の椅子に座らせてもらいました。そこで器具を手に持たせてもらい、何に使う物なのか説明を聞きました。スバルは真剣な顔で頷きながら聞いていました。
私はその場で初診の予約を取って帰りました。
5歳で初めての歯医者さん
スバルもやる気満々で挑んだ初診の日。歯の検査で特に問題がなかったので、この日は歯の掃除とフッ素塗りをしてもらいました。
痛い治療ではありませんが、水が出たり空気が出たり回転したり大きな音がしたりと刺激がいっぱい。
しかし一つひとつ目の前で見せて説明してから始めてくれるので、スバルは最後まで落ち着いていました。たくさんのスタッフさんに褒めてもらってご機嫌で帰りました。
あとから聞いた話ですが、スタッフさんの1人に自閉スペクトラム症のあるお子さんがいて、その子がこの歯科医院に通っているため、先生をはじめとしたみなさんが対応に慣れていたということでした。
その後も何度か通い、レントゲンや麻酔の注射や抜歯を経験しましたが、歯医者さんを信頼しきって何でもおまかせで治療が受けられるようになりました。
9歳の現在「お母さんは待合室で待ってて!」と1人で勇ましく診察室へ向かうようになりました。
痛い治療ではありませんが、水が出たり空気が出たり回転したり大きな音がしたりと刺激がいっぱい。
しかし一つひとつ目の前で見せて説明してから始めてくれるので、スバルは最後まで落ち着いていました。たくさんのスタッフさんに褒めてもらってご機嫌で帰りました。
あとから聞いた話ですが、スタッフさんの1人に自閉スペクトラム症のあるお子さんがいて、その子がこの歯科医院に通っているため、先生をはじめとしたみなさんが対応に慣れていたということでした。
その後も何度か通い、レントゲンや麻酔の注射や抜歯を経験しましたが、歯医者さんを信頼しきって何でもおまかせで治療が受けられるようになりました。
9歳の現在「お母さんは待合室で待ってて!」と1人で勇ましく診察室へ向かうようになりました。
血液検査その後
大暴れの採血はどうなったかと言うと、5歳の後半にロタウイルスにかかり暴れる気力もないまま採血や点滴したことをきっかけに克服しました。参考にならないと思いますが一応…不幸中の幸いのような出来事ですが、このような克服の仕方もあるようです。
執筆/星あかり
執筆/星あかり
(監修:初川先生より)
歯医者さんに苦手意識を持つお子さんは多いですね。星さんが受診された歯科のように、院内の様子を見せていただいたり、治療についてお子さん自身に説明してくださったりすると、不安なりにも取り乱すほどではないレベルのドキドキ度で臨むことができることはあります。
子どもは何歳であれ、その子に向けて語られた大人の言葉を分かろうとします。詳細をすべて理解できなかったとしても、分かるように説明しようとしてくれた、事前に見る・触ることのできるものは試させてくれたということは子どもに届きます。スバルくんの採血克服エピソードに関しては、成長もありますし、また、抵抗できずにそれはそれでつらかったことと思いますが、その結果、治療が奏功した(頑張って採血・点滴に耐えたらいいことがあった)という展開もよい働きを見せたのかもしれませんね。
歯医者さんに苦手意識を持つお子さんは多いですね。星さんが受診された歯科のように、院内の様子を見せていただいたり、治療についてお子さん自身に説明してくださったりすると、不安なりにも取り乱すほどではないレベルのドキドキ度で臨むことができることはあります。
子どもは何歳であれ、その子に向けて語られた大人の言葉を分かろうとします。詳細をすべて理解できなかったとしても、分かるように説明しようとしてくれた、事前に見る・触ることのできるものは試させてくれたということは子どもに届きます。スバルくんの採血克服エピソードに関しては、成長もありますし、また、抵抗できずにそれはそれでつらかったことと思いますが、その結果、治療が奏功した(頑張って採血・点滴に耐えたらいいことがあった)という展開もよい働きを見せたのかもしれませんね。
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