Q.家庭での様子とそのほかでの様子が違います。どちらが本当の姿でしょう?

環境によってあらわれる様子や困りごとが変わることがあります。特に、睡眠に関する困りごとがある場合、慣れない場所で眠れない、寝具が変わると眠れないなど、環境の影響が大きいことは珍しくありません。また夏休みのような長期の休みの後は、生活リズムが乱れ、学校が始まったときなどに睡眠の問題が顕著にあらわれることがあります。

また、授業中や活動中に眠そうにしているなど、園や学校などで過ごす日中に睡眠の影響や困りごとが現れる場合、保護者には把握できない可能性もあります。

逆に睡眠が取れないことで日中の活動に影響している場合、家庭から園や学校への共有が必要な場合もあります。

睡眠の困りごとは環境面が大きく影響することを認識することが大切です。お子さまの睡眠を取り巻く環境を把握しながら、眠りを促す方法を取り入れ、うまくいく方法を一緒に探していきましょう。

Q.睡眠の困りごとや対応方法が当てはまらないように感じます。なぜでしょうか?

睡眠の困りごとが、実は別の特性や背景要因と関連していることもあります。

また、LITALICO発達特性検査は保護者の視点で回答していただく検査です。保護者の主観的な評価が反映されたり、部分的な場面での回答結果として、偏りが生じる可能性もあります。その結果、検査の質問回答によっては、検査結果で表示される特性と対応方法が当てはまらないと感じることがあるかもしれません。

例えば
・感覚過敏があって睡眠がよく取れていない
・不安やストレスがあって寝つきにくい

など、ほかの領域の特性や背景要因が影響していることもあります。一方で、睡眠がうまくとれていないことで、学習に集中できない、不注意の傾向がある、イライラしているなど、睡眠を背景とした困りが見られる場合もあります。

そのような場合には、困りごとがどこから生じているかを考え、その要因や困りごとに合わせた対応が必要になってくるかもしれません。複合的な要因を判断することや、対応方法を見つけることが難しい場合もあるので、専門家に相談するといいでしょう。

Q.医療機関やほかの検査では指摘や診断をされませんでした。その場合でも子どもへのサポートをすべきでしょうか?

診断がない場合、サポートは必要である、ということではありません。

医療機関では、疾患や障害の有無を医学的な診断基準と照らし合わせて判断します。そのため、特性があっても基準を満たさない場合などには診断されない場合もあります。ほかの検査や医療機関で、診断されなかった場合でも、困りごとが生じたり、特性に合わせたサポートが必要になることは多いと言えます。

医療機関で診断されなかった場合には、公的な支援や医療的なサポートにつながりにくい場合もあるかもしれません。そのような場合に、本人や周りの人が困りを感じているときには、LITALICO発達特性検査で得られた結果をもとに、サポートを試すことでうまくいく対応方法が得られる可能性があります。

診断の有無にかかわらず、本人や周りの困っていることにフォーカスし、本人の特性に合わせた対応方法を探すために、LITALICO発達特性検査の検査結果をぜひ活用し、サポートをしてください。

また、医療機関では確定診断までに何度か経過や様子を見るなど、すぐに診断されないケースもあります。そのような場合にも、特性を理解し早期にサポートを開始することが重要です。
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