【体験談】年長で境界知能だと発覚。1歳児健診で気になった「発語なし・模倣なし」と私が救われた言葉
ライター:まるたおかめ
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年長で境界知能が発覚した現在小学4年生の息子が、1歳児健診でぶつかった壁は「身振り手振りをしない」でした。
監修: 室伏佑香
東京女子医科大学八千代医療センター 神経小児科
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
筑波大学医学部卒。国立成育医療研究センターで小児科研修終了後、東京女子医科大学八千代医療センター、国立成育医療研究センター、島田療育センターはちおうじで小児神経診療、発達障害診療の研鑽を積む。
現在は、名古屋市立大学大学院で小児神経分野の研究を行っている。
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
きっかけは母子手帳の確認項目でした
息子が1歳児健診を受ける前に母子手帳にある1歳児健診のページを見ると【バイバイ、コンニチハなどの身振りをしますか?】という質問がありました。
当時の息子は、バイバイもこんにちはやありがとうのお辞儀もすることはありませんでした。
そして言葉も喃語からなかなか進化できず、意味のある発語という観点では成長はあまり感じられなかったように思います。
わが家は「ママ」呼びではなく「母ちゃん」を採用していたというのもあったかもしれません。
でも真似をしている発音は聞いていて分かるように思いますが息子の場合は全く分からなかったので、やっぱり真似はできていなくてずっと喃語だったんだと思います。意思を伝えるためというよりも、赤ちゃんのように楽しい時やうれしい時に出てしまう声……というような感じでした。
でも真似をしている発音は聞いていて分かるように思いますが息子の場合は全く分からなかったので、やっぱり真似はできていなくてずっと喃語だったんだと思います。意思を伝えるためというよりも、赤ちゃんのように楽しい時やうれしい時に出てしまう声……というような感じでした。
ついにやってきた1歳児健診当日
1歳児健診当日までどうにか身振り手振りがひとつでもできるようにならないかと練習してみましたが、結局できるようにはならず半分諦めの気持ちで会場に向かいました。
今までの乳児健診と同じように身長体重を測った後に、保健師さんとの面談がありました。離乳についてのお話や離乳食の進捗具合などを聞かれました。離乳食の進みは意外と順調で、よく食べていたほうかなと思います。
身体的成長は問題ないと言われましたが、思い切って発達面で心配があることを伝えると心理士さんが相談に乗ってくれる発達相談をすすめられました。
ぜひ!とお願いして、保健師面談のあと発達相談を受けられることになりました。
心理士さんから最初に言われたのは「育てにくさを感じることはあるか」でした。
今までの乳児健診と同じように身長体重を測った後に、保健師さんとの面談がありました。離乳についてのお話や離乳食の進捗具合などを聞かれました。離乳食の進みは意外と順調で、よく食べていたほうかなと思います。
身体的成長は問題ないと言われましたが、思い切って発達面で心配があることを伝えると心理士さんが相談に乗ってくれる発達相談をすすめられました。
ぜひ!とお願いして、保健師面談のあと発達相談を受けられることになりました。
心理士さんから最初に言われたのは「育てにくさを感じることはあるか」でした。
当時の息子は寝ることが本当に苦手で、毎日お昼寝も夜も寝かしつけに2、3時間掛かっていましたし、1歳を過ぎても夜中の覚醒が2、3回あり非常につらい日々でした。途中覚醒するとトントンや抱っこでは寝てくれず、添い乳で寝かせなくてはいけないという状況で心も身体も限界だったように思います。
私の当時の悩みは圧倒的に「ねんね」でしたね!
部屋を暗くしようと、豆電球で照らそうと、あったかくしようと涼しくしようとダメなものはダメでお手上げ状態でした。ねんねについては当時すでにいろいろ試していたので、心理士さんとも「そういう子なんだろうねぇ」という結論になり(笑)何も解決はできませんでした。
ちなみに小学4年生の今は、1人で寝てくれるようになりました!当時の私が聞いたら多分号泣するか信じないかのどっちかです(笑)。
私の当時の悩みは圧倒的に「ねんね」でしたね!
部屋を暗くしようと、豆電球で照らそうと、あったかくしようと涼しくしようとダメなものはダメでお手上げ状態でした。ねんねについては当時すでにいろいろ試していたので、心理士さんとも「そういう子なんだろうねぇ」という結論になり(笑)何も解決はできませんでした。
ちなみに小学4年生の今は、1人で寝てくれるようになりました!当時の私が聞いたら多分号泣するか信じないかのどっちかです(笑)。
心理士さんから言われた「大丈夫」
ほかには、普段どんな遊びをしているか、遊んでいる時に笑うかなどの聞き取りがありました。絵本を読んだりいないいないばぁみたいな手遊びをしたり、ブロックや積み木で遊んでいて遊びの中で楽しそうに笑っていることを伝えると、心理士さんは息子の目をじっと見つめて何かを観察しているようでした。
心理士さんから「大丈夫」という言葉が聞けて、安心しました。発達はゆっくりだけど、今まで通りの接し方で様子を見ましょうということでした。
専門家にそう言ってもらえて少しホッとしながら、この日は家に帰りました。
次の日からも今まで通り過ごせばいいんだと思っていた私でしたが、突然の奇声やベビーカー拒否など息子の困った行動がどんどん出てきてしまって悩める日々を過ごすのでした……。その様子はまた別のコラムでお送りしますっ!
執筆/まるたおかめ
専門家にそう言ってもらえて少しホッとしながら、この日は家に帰りました。
次の日からも今まで通り過ごせばいいんだと思っていた私でしたが、突然の奇声やベビーカー拒否など息子の困った行動がどんどん出てきてしまって悩める日々を過ごすのでした……。その様子はまた別のコラムでお送りしますっ!
執筆/まるたおかめ
専門家コメント 室伏佑香先生(東京女子医科大学八千代医療センター 神経小児科/名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程)
まるたさんの、その当時のご不安やご苦労が強く伝わってきました。経験を共有してくださり、ありがとうございます。読まれた保護者の方の中にも、「自分だけじゃない」と少し気持ちが軽くなった方が多かったのではないでしょうか。
心理士さんが面談の際に、どのような遊びをしているかなどを尋ねてくださったとのことですが、絵本を読んだり、お子さんと手遊びをしたり、おもちゃを介して一緒に遊ぶことは、お子さんの発達にとってとても大切な関わりです。お子さんが言葉や非言語的なコミュニケーション(表情のやり取りや視線など)を学ぶのは、生きた人との関係性の中からです。
とはいっても、模倣や言葉の発達がゆっくりである場合に、ご家族の関わり方が悪かったということでは決してありません。極端に関わりが少ないなどの状況を除けば、これらは生まれながらに持つ脳の特徴の表れであり、育て方によるものではないと考えられています。また、こうした特性そのものを療育によって「治す」というよりは、その子が持っている力を最大限に発揮できるよう、関わり方を工夫したり環境を整えたりすることが療育の目的です。
少なくとも2歳未満のお子さんが、動画を見て言葉を習得していくことは難しいとされています。一緒に遊び、生活を共にする中で、生きたコミュニケーションを経験しながら、「伝え合うことは楽しい」「人と関わることは心地よい」という感覚を育み、言葉の土台が形づくられていきます。その意味でも、ご家族の関わりはとても重要であり、まるたさんがされていた関わりは、お子さんの発達を支える療育的な関わりであったと言えると思います。心理士さんの「大丈夫」という言葉は、「発達についてまったく心配ない」という意味ではなく、ご家族の関わり方がお子さんにとって適切である、というメッセージだったのかもしれません。
お子さんの中には、人との関わりに対する興味が薄く、ご家族がコミュニケーションを取ろうとしてもなかなか応じてくれない場合もあります。思うようにいかず、心が折れそうになることもあるかもしれません。それでも、一人で抱え込まず、さまざまな支援の場を頼りながら関わり続けていくことが、お子さんの未来を支える力になっていくのだと思います。
(監修:東京女子医科大学八千代医療センター 神経小児科/名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程 室伏佑香先生)
心理士さんが面談の際に、どのような遊びをしているかなどを尋ねてくださったとのことですが、絵本を読んだり、お子さんと手遊びをしたり、おもちゃを介して一緒に遊ぶことは、お子さんの発達にとってとても大切な関わりです。お子さんが言葉や非言語的なコミュニケーション(表情のやり取りや視線など)を学ぶのは、生きた人との関係性の中からです。
とはいっても、模倣や言葉の発達がゆっくりである場合に、ご家族の関わり方が悪かったということでは決してありません。極端に関わりが少ないなどの状況を除けば、これらは生まれながらに持つ脳の特徴の表れであり、育て方によるものではないと考えられています。また、こうした特性そのものを療育によって「治す」というよりは、その子が持っている力を最大限に発揮できるよう、関わり方を工夫したり環境を整えたりすることが療育の目的です。
少なくとも2歳未満のお子さんが、動画を見て言葉を習得していくことは難しいとされています。一緒に遊び、生活を共にする中で、生きたコミュニケーションを経験しながら、「伝え合うことは楽しい」「人と関わることは心地よい」という感覚を育み、言葉の土台が形づくられていきます。その意味でも、ご家族の関わりはとても重要であり、まるたさんがされていた関わりは、お子さんの発達を支える療育的な関わりであったと言えると思います。心理士さんの「大丈夫」という言葉は、「発達についてまったく心配ない」という意味ではなく、ご家族の関わり方がお子さんにとって適切である、というメッセージだったのかもしれません。
お子さんの中には、人との関わりに対する興味が薄く、ご家族がコミュニケーションを取ろうとしてもなかなか応じてくれない場合もあります。思うようにいかず、心が折れそうになることもあるかもしれません。それでも、一人で抱え込まず、さまざまな支援の場を頼りながら関わり続けていくことが、お子さんの未来を支える力になっていくのだと思います。
(監修:東京女子医科大学八千代医療センター 神経小児科/名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程 室伏佑香先生)
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。