イジメっ子との再会。そのとき娘は自分自身の変化を振り返り…

ライター:荒木まち子
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発達障がいの娘は長い間いじめを受けていた。その辛い思い出は時にフラッシュバックとなり鮮明に甦り、娘の心を何度も傷つける。辛い記憶は時が経てばいつか忘れられるのか?それはいつなのか?過去のトラウマはどうしたら乗り越えられるのるか?そんな悩みを救ってくれたのは…

いじめられていた小・中学校時代

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発達障害の娘は小学校4年生の頃からいじめを受けていました。

受動型のADD(注意欠如障害)の娘は物を隠されたり、ばい菌扱いされたり、からかわれたりしても相手に言い返すことができません。

いじめやからかいは先生に注意されると表面上は減るのですが、先生や大人の見ていないところで続いていました。
後から加害者に問いただしても、第三者の目撃証言がない時は

「覚えていません。」

「そんなつもりではありませんでした。」

「違う相手に向かって言った言葉です。」

「被害妄想だと思います。」

と、はぐらかされてしまうのでした。

中学生になっても執拗にいじめも続ける相手に業を煮やし、親御さんに「娘に対する冷やかしやいじめをやめて欲しい」と直接伝えに行くと、こんな風に言われたものです。
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高校生活を謳歌するも…

その後、自分が希望した高校に入学した娘は、多くの友達に囲まれ、趣味に勤しみ、忙しくも充実した高校生活を送っていました。

新しい環境に不安を抱えながらも、自分の目標に向かって積極的に行動する姿に、私は娘の成長を感じていました。

ですが高校一年の冬のある日、娘が目に涙をいっぱい溜めて学校から帰って来ました。

話を聞くと、帰りのバスで、長いあいだ娘をいじめていた、あの同級生に会ったのだそうです。
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同級生との再会、恐怖で動けなくなった娘

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本当はその場から逃げたかったけど、娘は怖くてでバスを降りることもできず、ずっと下を向いていたのだそうです。
そしてその時、娘の耳に聞こえてきた言葉は…
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「ひどいでしょ!?」大粒の涙をぽろぽろこぼす娘に、私は「それはひどいね。」「辛かったね。」と寄り添いました。

娘はその後、いつも相談にのってくれる学校の先生に自分の気持ちを伝えました。

学校の先生は

「怖い気持ちや嫌だったという気持ちはわかるけど、あなたが逃げる必要はないのよ。

相手に振り回されてて落ち込むなんて相手の思うつぼじゃない。

私はあなたが今まで将来に向かって頑張ってきた事を知っています。

自信を持って!」

と娘を励ましました。

それでもまだ気持ちが落ち着かなかった娘は、小学生の時から娘を支え、学習支援やSSTをして下さっている恩師、柳下先生に相談をしました。
柳下先生は

「嫌な記憶は幸せな記憶で上書きすると良いんだよ。

落ち込むのは仕方ないけど、リカバリーする方法を身につけて“折れない心”を作る事が大切なの。

それを専門的な言葉で『レジリエンス』っていうのよ。」

と娘に教えてくれました。
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