手足口病の患者数は、学校の休業等の影響もあり非常に少ない状況が続いていますが、例年は7月が流行のピークです。学校のほとんどの教育活動が再開され患者数が増加しつつありますが、その状況は8月になっても続いていくと予想されます。
手足口病は乳幼児から児童を中心に流行します。保育園や幼稚園、学校、放課後等デイサービスなど子どもたちが集まる場所では、感染が広がる可能性が高く注意が必要です。主な症状は口の中や手の平、足にあらわれる2~3ミリの水疱状の発疹で、3人に1人くらいの割合で発熱します。高熱になることはほとんどなく、通常は数日で治ります。しかしまれに髄膜炎や脳炎などの中枢神経系の合併症や心筋炎、肺水腫など様々な症状が出る場合があります。高熱が出る、発熱が2日以上続く、ぐったりするなどの症状が出た場合には、医療機関の診断を受けた方がよいでしょう。
保育施設や学校など子どもたちが集団生活している場で手足口病が発生した場合は、原因となるウイルスに感染したことがない人が多いことから、集団感染の危険性が高まります。「手足口病」のウイルスに対するワクチンや予防薬はなく、感染拡大を防ぐために個人レベルの予防対策を行うことが重要です。
予防対策はほかのウイルス感染症と同じで、手洗いの励行です。子どもも大人も石けんと流水でしっかりと手洗いを行うことをこころがけましょう。
手足口病について
教室の毎日
21/06/26 18:32