先日、通信大学で牧先生の講義を受けました。
一見変わった感じの先生ですが、他からは聞くことができないような話が聞けて、子供との関わり方について考え直す機会になりました。
今日はその牧先生の本を紹介します。
~『自閉症スペクトラムの子どもと「通じる関係」をつくる関わり方』~
「自閉症スペクトラムで一番課題となるのは通じていないこと」という前提を置き、「こどもと通じる関係を作ること」について述べられています。
支援者としてハッとさせられたのは、通じない体験をするとそれは訳のわからない体験として子どもの"体験貯蔵庫”に蓄積されてしまうということです。
私たちが普通にキャッチしている情報と自閉症スペクトラムの子どもたちがキャッチしている情報では違うことがあります。景色ひとつ見るのにも全く違うところを見ていたり、普通だと通り過ぎてしまうところに注目していたり…。
それを理解せずに子どもたちに接してしまうと、それは療育でも何でもなく子どもにとってただの不安で苦痛な体験となってしまいます。それでは関係を築くことすらできません。
(私たちも自分の全く知らないことを一方的に話されると、訳がわからないし苦痛に感じることもありますよね。)
特にまだ自分の気持ちを伝えることができないお子様の場合は、表情や牧先生の言うように「まなざしの先をみる」ことで通じているのか、気を配るようにしています。
子どもの見ている世界を想像することは簡単ではありませんが、「通じた!」と思う瞬間はきっとお互いに喜びがあると思います。
「親はこうあるべき」「こどものために〇〇すべき」といったことは一切書かれていませんので、親御様にも気楽な気持ちで読んで頂きたいです。
お母さんや支援者に読んでほしい本を紹介します
教室の毎日
24/06/12 11:50