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児童発達支援・放課後等デイサービス LUMO江上校のブログ一覧

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笑い話 其の二 ~楽しさを見つける子どもたち~ 

教室の毎日
こんにちは!
LUMO(ルーモ)西宮江上校です。

前回に引き続き、
『のどかで懐かしい「少年倶楽部」の笑い話』(杉山 亮 選・解説 講談社)の本から、ずっと昔の子どもたちが考え、当時の雑誌「少年倶楽部」(1914年~1962年)に投稿した笑い話を紹介します。
記録的な暑さになったこの夏、のどかな笑い話でリフレッシュしましょう。

・丁寧すぎる
坊や:お父ちゃん、隣のおじさんが来たよ。
父 :来たなんていうものじゃない。いらっしゃいましたというものなんだ。
坊や:あのねえ、お父ちゃん、あとから犬のポチもいらっしゃいました。
 昭和十二年 

・薬指
姉 :太郎さん、指をくわえてはいけません。病気になりますよ。
太郎:僕、薬指をくわえているんだから、大丈夫ですよ。
 昭和十二年 

・ぬぐ間がない
母:まあ、せっかく新しい着物をきせてあげたのに、もう、そんなどろだらけにしちゃって・・・。
トン吉:だって、どぶにおちる時、ぬぐ間がなかったんだもの。
 昭和十二年 

・答えはきえいに
先生:三吉君、きみはなぜこんなにいろいろな色鉛筆で答えを書いたのですか。
三吉:はい、でも先生が、答えはきれいに書きなさいと、おっしゃったからです。
  昭和十三年 福岡県 安田光男

・萬年筆
凸坊:今日、友達が僕の鉛筆のしんを折ったが許してあげたよ。
父 :それはよいことをした。誰でもあやまちを許すのはよいことです。
凸坊:実は、僕、お父さんの萬年筆を折ったのだけれど・・・。
 昭和十七年

夏の暑い日、
父:坊や、雨が降って来たから、もう水まきを止めてもいゝよ。
子:ウウン、雨位なんでもないや。
 昭和十七年 

・犬がお供をするのは
甲:犬はなぜ、人のおともをするのだろう。
乙:それは、桃太郎にきびだんごをもらってからさ。
 昭和十八年 長野県 今井幸雄

・親不孝
父 :太郎や、おまへ、なぜ成績表を見せないのだね。
太郎:でも先生が、親に心配させるのは親不孝だとおっしゃったもの。
 昭和二十二年

・すごい眼力
A:どんなに、かたいものでも、穴をあける方法を発明したよ。
B:どうするんだい。
A:穴のあくほど見つめているんだよ。
 昭和二十八年 広島県 森田芳宏

・くつ
新しいくつをはいた弟に、
兄:どうして、そんなに大またで歩くんだい。
弟:くつが、へらないようにだよ。
兄:・・・・・?
 昭和二十八年 川崎市 赤坂征昭 

・カレンダー
弟 :おじさん、カレンダーください。
店主:どんな、カレンダーがいいの?
弟 :なるべく、日曜日のおおいのをください。
 昭和三十二年 大阪市 岡島武則

・くいしんぼう
太郎:おかあさん、あのお医者さんくいししんぼうだね。
母 :なぜ。
太郎:だって、きのうなにたべたのってきくんだもん。
 昭和三十六年 大阪市 

・いそいでねる
正:ああ、ねむい、ねむい。
治:ぜったいねむくならない方法を、おしえてあげようか。
正:たのむ。
治:それはね、ねむくならないうちにねるのさ。
 昭和三十七年 東京都 三浦康行


本の後半には杉山氏の次のような解説がありました。

「遊びも笑いもみんな、おもしろいものとそれをおもしろいと思うセンスは、子どもから子どもにお手本として示され、時代ならではのおもしろさがつけくわえられて順送りにされていくものなのでしょう。
戦争はたくさんの命を奪い・・・・(中略)それでも、子どもたちの、つらいことがあってもちょっとしたところに楽しさを見つけてほかの友だちと笑いを共有しようとする、おもしろがり精神までは奪えなかったのです。」

だれにでもわかりやすく、親しみさえ感じられる笑い話が子どもたちから雑誌へと投稿されていた、そんな時代が長くあったのですね。


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