こんにちは。都筑区放課後等デイサービス FORTUNAです。
人見知りの原因は1つではありません。世の中に人見知りの方もたくさんおられると思います。
ここでは、ASD児と診断された子どもについて1つの例として説明していきましょう。
母子分離不安や対人不安の話は前回書きましたが、触覚過敏や聴覚過敏がみられる子どもにも人見知りは見られます。
大きな音(バイクの音、大声、雷、運動会のピストルの音など)から逃げる行動を聴覚過敏や聴覚防衛反応と言われています。触覚過敏は以前に説明したとおりです。このように複数の感覚に過敏性が表出し、防衛反応が出る場合があるのです。
そのほかに「母子分離不安」「爪かみ、指しゃぶり」「大好きなぬいぐるみを手放せない」などの行動がみられる場合は、愛着形成が上手くできていない可能性があります。
これは一般的には「愛着障害」と呼ばれています。
原因としては、触覚過敏のために親子のスキンシップが十分でない場合。ASDのために親子との情緒的な交流が少ない場合。ADHDなど多動のため、親が対応できない場合。など親の愛情だけの問題ではなく、子どもの身体的特性によるものも多いためこの場合は、保護者や親御さんの責任ではありません。
定型発達の子どもは多くの場合スキンシップが気持ちの良い体験になります。そのため保護者の方とのスキンシップにより愛情を感じて「愛着の形成」が定着していきます。でも触覚過敏がある場合は、気持ちが良くないので「快」の経験が得にくい体質ではないのかと予想できます。
また、爪かみや指しゃぶりは、子どもにみられる行動ですが、いつまでも続けてしまっている場合、愛着形成が遅れている子どもや不安性が強い子どもに多く見られる行動です。指先と口の中の触覚は、身体の中でも触覚の神経細胞が多いのですが、触覚過敏は自分で自分の身体を触ることでは発動しません。(自分で足の裏をくすぐってもこそばくないのと同じです)
このように困りごとがある子どもにとって、爪かみ、指しゃぶりは安心感を得やすい行動となり得て、触覚過敏からの愛着形成が遅れている可能性があるのです。
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22/02/26 14:13