こんにちは。都筑区の放課後等デイサービス FORTUNAです。
またもや療育と関係ないお話で、恐縮ですが、今日から待ちに待った夏休み。
子どもたちのためにもう一度熱中症の怖さについてお話しします。
突然ですが、私は父親を早くに亡くし、”オヤジ”と呼べる存在の人が周りにいなかったので、酒の味が少しはわかるようになってきた中年になり始めた時期、少し寂しい気持ちにもなりました。
そんな時、不思議なご縁で”オヤジさん”と呼べる方に出会い、15年位経った今でも仲良くさせて頂いています。(御年88歳です)
その親父さんが去年の末に深酒の末、酔っぱらってマンションのエントランスで段差につまづき転倒し、首の骨を骨折する重傷を負いました。
不幸中の幸いと言いますか、6時間にも及ぶ大手術を乗り越え、奇跡的に命を落とすことも麻痺が残ることもありませんでした。今は頚椎に4、5本のボルトとプレートが入ってはいますが、失われた筋力回復のためにリハビリを続けられています。
私はここ1ヶ月まともに休みをとれておらずFORTUNAのことばかり考えていたので、気分転換も兼ねて昨日は休むことにし、その親父さんのお見舞いに電車に乗って行ってきました。
怪我の為、少し痩せてはおられましたが、頭脳は相変わらず切れ味抜群で88歳とは思えないぐらいお元気でした。(何せ、現役時代は英語、ドイツ語、フランス語、日本語、ポルトガル語の5か国語を流ちょうに話し、世界中を股にかけて商談をまとめてこられた方です)
いろいろ楽しいお話しを聞かせていただき、10月にはその病院を退院し、家に戻られるということで少し安心しました。
「退院し落ち着いたらまた飲みに行こう」とありがたいお誘いを受け、「また来ますね」と病院を後にしたのですが、外の暑さがもう尋常じゃありません。大崎の駅までたった10分歩いたぐらいなのですが、駅に着くころには汗だくでシャツがべちょべちょになり臭くなってしまいました。このまま外にいると私も入院することになるかもと、少し心配になりました。
そんな中、電車を乗り継ぎ、田園都市線に乗った時、田園都市線は非常に涼しく快適ということがわかりました。暑さのため体力を消耗していた私にとっては非常に助かりました。
自分の家がある駅で下車したとたん、至福の時間ともサヨナラとなり、また灼熱地獄の現実に引き戻され「辛抱できない。出来るだけ早く家に戻ろう」と気合を入れて前を見据えて歩きだしました。
そんな時、目の前に少しの人だかりが見えました。
「何だろう?」と一瞬思いましたが、暑くて早く家に帰りたいためそんな疑問はすぐにどっかに行ってしまい、ただ黙々と前進して先ほどの人だかりのあたりに近づきました。
先ほどの人だかりはもうありません。
何も気にせず、人だかりがあった現場を通り過ぎようとしたとき、なんと人が倒れていたのです。はじめはマネキン人形かと思ったのですが、高齢の男性でした。
倒れている身体のねじ曲がり方があまりにも不自然なのに、先の人だかりの人たちが誰も助けていないことを不審に思いながら、「大丈夫ですか」と恐る恐る声をかけました。目は合っていますが返事はありません。もう一度「大丈夫ですか?起こすお手伝いをしましょうか?」と聞いたところ、「お願いします」という返事が返ってきたので、道行く人に「誰か手伝ってもらえませんか」と自然に大声で聞いていました。
その方は片方の手が麻痺し、片方の足が不自由で装具を装着されているのにはすぐに気づいていましたが、凄く不自然に折れ曲がった格好のまま車道に寝かておくわけにもいかず、とりあえず店から出てきた美容室の店員さんに椅子を持ってきてもらい、座らせることにしました。
傷病者の方は全身に力が入らない状態なので持ち上げるのには相当力がいると判断し、幸い道行く体格の良い方2,3人見つけたので仲間に引き入れ、傷病者を椅子に座らせ、美容室の店員さんには、お水をお願いしそれをゆっくり飲むように指示しながらいろいろ考えました。
傷病者を引き上げる時、その方の肌を触った瞬間に熱中症の疑いありと判断しましたが(肌がどうなるのか気になる方は調べてみてください)、会話は正常に出来ているので、緊急性があるとは判断せず、本人から救急車の要請の有無を聞いたところ家族が迎えに来てくれるから大丈夫ということで、家族の方の到着を待ち、熱中症の疑いがあることを伝え、あとはご家族で判断してくださいと言って現場を去りました。
それにしても、目の前に急に倒れている人が現れたら驚きますね。先ほどの人だかりの人たちもどうして良いかわからずに怖くなってその場を去っていったのでしょう。
先日、FORTUNAにもAEDを設置し、職員には救命救急士から講習を受けてもらいましたが、日頃から準備や訓練をしておかないといざという時に身体は動いてくれません。
私も訓練のおかげで冷静に対応することはできました。
TVのニュースやスマホでも熱中症警戒アラートが発令されています。私にも「ちょっとぐらいなら大丈夫」という甘い気持ちはどこかにあったと思いますが、ここ最近の暑さはやはり異常です。
識者によると高齢者の方は、温度の変化に鈍感で「暑いということを若い時ほど身体が認識できない」そうです。だから、水分補給や部屋の冷却が遅れてしまいます。その結果、熱中症になるリスクが高まるのです。
何でもかんでもエアコンが1年中効いた快適な部屋で過ごせばよいとは思いませんが、少なくとも昼間の時間は余程の用事がない限り、これからの世の中、あまり外をウロウロしないほうが良いと思いました。
熱中症を甘く見るのは危険です。最悪の場合、命を落としてしまいます。寝る前と起きた時にコップ一杯の水、のどが渇く前に飲む。そういった習慣をつけるようにしましょう。
FORTUNAでは毎朝、冷たい麦茶を準備しています。ほしい時は遠慮なく言ってくださいね。
放課後等デイサービス FORTUNA
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 怖い熱中症
教室の毎日
24/07/23 10:09