こんにちは。都筑区の放課後デイサービス FORTUNAです。
今日は昨日とは打って変わって、雨になりました。雨が降ると頭痛が酷くなる私にとっては、早く過ごし易い季節になってほしいと思っています。
さて、昨日は子どもの癇癪の①を書きました。本日はその続き②です。宜しくお願いします。
今日は子どもたち自身が自分をコントロールできないときに起こる癇癪についてです。
発達障害(敢えて発達障害と書かせて頂きますことをご理解ください)の特性を持っている子どもは、自分の考えや気持ちを保護者や他者に上手く伝えることが苦手である場合が往々にしてあります。そのため「どうしてわかってくれないんだ」という想いから、大きなストレスを抱え、それが怒りや不安に直結してしまうことがあります。
ストレスをため込むという環境は、そのような子どもたちにとって非常に過酷な状況と考えられ益々パニックに陥ってしまうこともあります。
そうならないようにするために、セルフコントロールが出来る能力(自己制御する力)を養うことが大変重要になってきます。
大人でもアンガーマネージメントなどと言われるように自分をコントロールするのが難しい場面に遭遇することがあります。セルフコントロールを行う能力は、他者との関係性ややりとりを積み重ねることで育まれていくのです。
発達障害の特性がみられる子どもたちの中には、これらの経験が少ない子どもが多く見られます。その結果、自己の感情のコントロールをする力が未熟で、感情の調整が出来ずに癇癪を起こしてしまうというわけです。
FORTUNAでは、この原因の一つとして、保護者による子どもへの過干渉があると考えております。明らかにその子のわがままであるとわかっていてもその場の癇癪を取りあえず収めるために言うことを聞いてしまうことを繰り返してしまえば、子どもは誤学習をしてしまいます。このことは、「子どもの学びの力」の育成にも関係してきます。
また、兄弟がいないために子どもにどのように接していけば良いのかわからず、子どもとの関わりが過干渉になってしまい、結果、誤学習をさせてしまう可能性もあります。
自分をコントロールできる力を育てるためには・・・
FORTUNAでは、まず、わがままなのかそれとは別物なのか、その子に取って何がストレスになっているか原因を見つけるように心掛けています。興奮状態の場合は、別部屋で落ち着くまで待ちながら本人の意見を聞くようにしています。そのことによってクールダウンができ、子どもたち自身も何故、自分が怒っているのかを振り返ることができます。話が出来そうならそこで踏み込んだ話をします。わがままを言っている場合は職員が説明をします。そうでなく他に理由がある場合は、その子が穏やかな気持ちでいられるような場面を作るように気をつけています。
その上で、他の子どもたちと楽しく過ごし、関わっていくうちに嫌な気持ちや不快な気持ちを味わいながら、徐々に感情をコントロールする経験を積んでいって貰っています。
(2年間の療育の結果として、FORTUNAでは激しい癇癪をもっていた子どもの数が現在では、ほぼ0になっています)
このコントロールする力がついてくると、一定のストレスがかかっても癇癪を起こす前に感情の調節が出来るようになってきます。しかし、そこに至るまでには一朝一夕にはいかず、想像以上の過酷で地道なトレーニングを継続することが必要となってきます。
折角、そのようなトレーニングをFORTUNAで行っていても、ご家庭で過剰な心配による過干渉などにより結果が出にくくなってしまうことは否定できません。また、FORTUNA以外の事業所で、このようなトレーニングを積まず自由に過ごしている場合においても、考え方がリセットされ結果は出にくくなるとおもいます。癇癪については、こどもの置かれている環境が大変重要になってくるのです。
子どもたちにとって癇癪を起こすことは、自我を形成して行く過程で非常に重要で当たり前の行動です。しかし発達障害の特性のある子どもは、定型発達の子どもに比べて癇癪のトリガーとなるものが日常生活の中に多く存在しています。
FORTUNAでは、そのことを踏まえてできるだけ癇癪を起こさない環境作りを常に考えて、子どもたちのセルコントロール能力向上に根気強く強く取り組んでいます。
参考になりましたでしょうか? ご質問等ございましたら、連絡帳にお書き下さい。
次回は、子どもの「学びの力を引き出す」の②です。
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都筑区放課後デイ FORTUNA 子どもの癇癪について ②
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24/09/03 15:05