2024年の全国学力調査の結果について
以前、こちらのブログに書かせていただきました。
タイトルになっている、
「Cannot」と「Donot」
Cannotは、中1で「できない」と習います。
不可能の意味です。
余談ですが、Cannnotを「できない」と習うため、
日本語で「泳げない」と書かれている問題において、
英作が作れないお子さまが多くいます。
「泳ぐことができない」と書いてあれば
書けるのですが・・・日本語は難しいです。
「Donot」も中1で履修し「しない」と習います。
こちらも余談ですが、主語が三人称単数ならdoではなくdoesを使うよ。
と、このあたりで英語が嫌いな子は苦手になります。
これを踏まえ、英語を日本語にしてみます。
◆I cannot swim.
→ 私は泳ぐことができません。
◆I donot swim.
→ 私は泳がない。
Cannot は、「能力的に出来ない」ので、
泳ぐことができず溺れてしまいます。
Donotは、「出来るのにしない」
泳げるのに、水着を忘れたため、
たまたま今日は「泳がない」ということになります。
学習指導において大切なのは、
お子さまの「Cannot」と「Donot」どちらだと思いますか?
まちがないく「Donot」です。いかに「Donot」を「Do」するように
持っていくかが重要です。
算数の苦手なお子さまが、宿題をしてきました。
Aくんは宿題10問中、全丸です。
但し、途中式は書いていません。
Bくんは宿題10問中3問正解です。
しかし途中式はしっかり書いています。
Aくんは、宿題が全丸であれば、
本来は途中式も書くはずです。
それなのに式を書かないということは
「出来るのにしていない」と判断します。
Bくんは宿題の正答率が3割ですから
宿題の単元が「出来ていない」ことになります。
しかし、途中式を書いているので、
「宿題を解くために大事なことをしている。」
と判断します。
ちなみに、算数の苦手な子が途中式を書かずに
宿題全問正解の場合、「答えを写したな・・・」と考え
似たような問題をやらせます。ほぼ、できないことが多いです。
AくんとBくんの話に戻しますが、
最終的に成績が伸びるのはBくんです。
宿題を解くために「do」しているからです。
計算にしても国語にしても、問題を解くうえで
重要なのは物事を解く「過程」です。
その問題を解くうえでなぜ?この公式を使うのか、
その意味を考えることが重要です。
子どもに「なぜ?この選択を選んだの?」
「なんで、この数字になったの?ここを書き抜いたの?」
と聞くと、最初は文字や数字を変えます。
子どもにとっては、書いた解答について聞かれると
「間違った」と思い込んでいるのです。
学校や家では、正解の時は、合っているから
なんで?と聞かれないのでしょう。
これが結果主義の弊害だと思っています。
子どもの言い分は
「あっているから問題ないでしょ。間違っていないのになぜ聞くの?」
という感じです。
子どもにとって、Cannotだけを指摘されると
嫌になることも多々あります。
出来ないことを出来るようにするには、結構な苦痛です。
例えば、「泳げないから泳げるようになれ」といわれるのは苦行。
「ビート版使って足の使い方を学ぼう」であれば、気は楽です。
教育において「出来ない」に注目するのではなく、
出来るために「大切なことをしていない」ことを見つけることが大切です。
cannot とdo not
Gripキッズ職員日記📝
24/09/25 10:49