ブロッサムジュニア流山教室です。
今回は私が、以前担当したお子様とのエピソードをお話します☺
彼は、私がはじめて未就学のお子様の療育をした際に出会ったお子様で、はじめて担当した未就学のお子様でした。
彼は自分の世界観を持っていて、様々なところに積み木を当てて、音を出してみたり、こんこん大工さんの様にとんかちでいろんなところを叩いて音を楽しんでいます。その一方で、欲しいものは支援員や大人に要求せずに、自分で椅子を持ってきてとってしまったり、欲しいおもちゃでも、支援員や大人に、その活動の状況に合わせて回収されてしまうとあきらめて寝そべってぼーっとしながら、おもちゃを取り返さず、そこにたたずむ穏やかなお子様でした。
彼が一人でも楽しいけど、2人でも楽しいよと思ってもらえるように、彼がしてくれる遊びをまねっこしながら、一緒に遊びの共有を図りました。
これは「逆模倣」ともよばれ、「「関わる他者(主として親や保育士・教師など
の成人)が子どもの身体の動きや表情、音声・発語などのすべての反応を模倣すること」を言われています。
逆模倣を通して、海外の研究などでも以下のような報告もあるんです☺
・Heimann, Laberg, &Nordoen(2006)は、自閉スペクトラム症(ASD)児の行動を大人が逆模倣すると、その逆模倣した行為者のことをよく見るようになったり、自ら接近・接触を試みたり、話しかけたりするようになり、他者としてかかわる様子がふえることを論文で報告されています。
彼と最初は一緒の遊び、目が合ってきて、笑ってくれることが増えてきて、彼自身が私と違う職員を見分けがついたころ、少し遊びを一緒にしながらも変化を与えてみる、例えば、ドのハンドベルで彼が遊んでいれば、私はミのハンドベルを鳴らして遊んでみます☺一緒に遊ぶといつもと違う反応が起こるよと知っていくうちに彼が徐々に遊びの中で目を合わしてくれたり、要求してくれる場面がありました。例えば、クレーンでものをとってほしいと要求したり、発語で指差しを行ったりしてくれました。
関係性ができたからこそ、伝えてみよう!一緒にやってみようと彼が変わったのだなとも感じました。
それだけではありませんでした。彼はとても耳がよくて繊細なお子様で特定の音だと、パニックになることがありました。そのため、その特定の音から回避できるように、いやーまふを使うのではなく、嫌いな音が出てきたら、拒否のサインが出せる様に支援していきました。嫌な音を少し出して、一緒にバイバイのサインを支援員と彼とでやってみて、それを通して、バイバイのサインができたら、音を止めるような形で、しっかりサインをその場にあった場面で出せると相手に伝わって自分の要求が通る成功体験も積みながら、彼は徐々に嫌な音や嫌なことから、サインを出すことで回避することができる様になり、パニックや癇癪が減っていきました。
私たちブロッサムジュニア流山教室では子どもとの関係性を大切に療育しております。そのため、お子様と関係性を丁寧に紡ぎながら、お子様の気持ちを受容し、次の一歩に踏み出せるように、できたが沢山感じられるように支援していきます。
何かありましたらお話だけでも大丈夫です。
支援員さんがしてきた支援の話を聞いてみたいなど些細な状態でも大丈夫ですのでいつでもご連絡ください!
関係性を深めていくことで、自発的な発語やサインを増やす。
療育マメ知識
22/10/02 19:26