ブロッサムジュニア流山教室です。
今回は、「手先が不器用なお子様」をお持ちでご不安な保護者様のお力になりたいと感じ記事を執筆しています。
発達障害のお子様の中には、手先の使い方が不器用な子もいらっしゃいます。
その背景として、発達性協調運動障害(DCD)が潜んでいる可能性があります。
DCDのある子には、「工作をする」、「字を書く、絵を描く」の体の部位をいくつも使い、上手にコントロールすることが苦手なお子様もいます。
DCDを持つこの中には、ADHDやASD等の合併がみられることがあると近年の研究でも報告されています。
そのため発達が気になるお子様の中にもDCDのお子様が潜在的に存在する可能性もあり、人知れずみんなと同じように上手に活動に参加ができず、活動での失敗体験を通して、またぎこちなさゆえに自己肯定感が低下している可能性があります。
今回は、手先が不器用なお子様にできる支援について具体例を用いながら説明していきます。
1.発達性協調運動障害(DCD)について簡単に説明します。
発達性協調運動障害とは、「脳性まひなど運動に与える精神疾患がなくても、動作がぎこちなく、ダンスや体操が下手で、字がうまく書けない等運動を協調するような技能が低い傾向がある」と報告されています。
参考:伊藤佳奈子・勝ニ博亮・田原敬(2020)年長児における協調運動困難への気づきを促すチェックリストの開発ー運筆技能が未熟な幼児の実態をふまえてー
字を書く、ダンスをするなどの動作では人は様々な感覚機能を統合して、脳で整理したうえで行動しています。
そのため、感覚を統合する機能や脳で情報処理する機能や単純に指先や手先を使った動作の機能によって、お子様が「こうしたい」と思っていてもうまくできず、結果的に不器用となってしまうケースがあります。
幼児期のお子様の生活の中で割合を占める、遊びの中で、不器用さがある故みんなとうまく遊べず、つらい思いをしてしまうお子様や、十分にお友達と交流できず悲しい思いをするケースもあるかもしれません。
実際にDCDをもつお子様が、2次障害につながる可能性も近年の研究でも報告されています…。
そのため、小さいころから、お子様に対して、運動療育や感覚統合療法などを通して、お子様の感覚を育み、感覚をまとめ上げ統合できるように様々な活動に触れられるように支援していく必要が考えられます。
加えて、お子様の発達状況に合わせて便利な文房具などを使用することで、上手に活動に参加できるようにサポートすることも重要です。
2 具体的なサポートグッズの紹介します。
ここまで発達性協調運動障害について説明しました。この後は、実際に発達性協調運動障害の可能性があるお子様に対して、考えられるサポートグッズを紹介します。
詳しくは以下のサイトにも載っていますので、よければご覧ください。
参考:https://gifu-city.schoolcms.net/gifutokushi/%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC/
①書字の際の便利ツール
書字の際の便利ツールとして、先ほどあげましたサイトにも記載がありました。
例えば、「Qリング」とよばれ、鉛筆を握りこんでしまう子に対して効果的だと報告され、「筆圧が極端に低い方には、筆圧上昇の効果が、筆圧が極端に高い方には、筆圧の低下を促す働き」もあります。
参考:https://www.p-supply.co.jp/products/index.php?act=detail&pid=520
それ以外にも「もちかた君ユビックス」の様に、鉛筆を持つ際の角度や持つ際の力などがなんとなくわかる便利ツールもあります。
様々なツールを使うことで、不器用さにより、活動に参加しづらいケースや、不器用さによって活動での失敗体験を通しての自己肯定感低下を防げる可能性があります。
このように、お子様の状況や困り感に合わせて、便利なツールを使っていくことで、お子様の困り感を減らし、お子様の「できた!」を増やせる可能性もあります。
お子様のできた!という成功体験と同時進行で、お子様の発達を促すために、運動療育や感覚統合療法を行っていくことも可能です。
もちろん私たちの事業所では、運動療育は別の運動療育を専門で行っている児童発達支援で療育に通い、SSTや集団活動や、個別的なスキルの獲得のために、ブロッサムジュニアに通うお子様もいます。
そのため、お子様の①発達を促し、感覚を育んでいき、感覚統合がスムーズにできる様に支援すること、②個別的なスキルを獲得したり、便利なツールを使うことで、お子様の成功体験を積むような多面的なアプローチを行うことで、お子様の発達をより丁寧に育んでいくことも可能です。
何かありましたらいつでもご相談ください。ブロッサムジュニア本部には作業療法士も在中しているのでお子様の状況や保護者様のお子様に対するニーズに合わせて、お子様にあった支援プログラムを一緒に考えていくことができます。
無料体験相談会も随時実施中です。何かありましたらいつでもご連絡ください。
「手先が不器用」なお子様への支援の一例
療育マメ知識
22/10/04 20:19