ブロッサムジュニア流山教室です。
本日は「板書が苦手なお子様への療育場面での支援方法の一例」についてご紹介します。
小学生に上がり、学校では椅子に座って子供が黒板で文字を書く機会も増えてきているかもしれません。
その中で、お子様はどこを移していいのかわからなかったり、文字を上手な形状で書いたりが難しい場合もあるかもしれません。
私たちは、実際にお子様の困り感に対して、1つ1つの行動を分解して、どこで困っているのか考えながら支援の手立てを考えていきます。
今回は表題の板書が苦手であるという理由を板書の行動から状況を分解しながら考えていきます。
①文字をうつす部分を黒板から見つける。
黒板の中に書かれている部分から、実際に自分がうつす部分を見つける作業には、「黒板の中からうつす文字を見つける」作業が必要となってきます。たくさんの情報量からピックアップして見つけるのは非常に大変です。
→私たちは、個別療育などで保護者様のニーズやお子様の状況に合わせて書き写す作業を作るとして、お子様への板書の練習のステップとして文字のまとまりに枠を囲ったり、お子様が注目できやすい状況を作り、お子様が移すべき文字を見つけやすいように、かつ板書をしている際も書き写しやすいように注目しやすい状態にして練習し、「書き写せた」経験を積み重ねていけるようにサポートします。
また何かを見つける遊びをするために、宝探しに挑戦したり、間違え探しを通して見比べ、探す練習等も行えます。
②うつす文字を覚えておき、書く内容をノートに書くまで覚えておく。
黒板でいざうつす文字を覚えて置いたら、「視覚でとらえた文章を頭の中で読んで音声で覚えておく(1次的に覚えるべき情報を頭の中に入れておく)」作業が必要です。覚えておきながら書くので、1次的に2つ以上の作業が必要となってきます。加えて、単語や文節などある程度覚えておきやすいものをまとめて覚えて覚えていく力も必要となります。
記憶力も必要となってきます。
これらはワーキングメモリが必要な課題となっているため、普段の遊びの中で意識してワーキングメモリを使う課題を取り入れていきます。例えば、「〇〇と●●を持ってきて、△先生に渡してください」と同時に2つのことを覚えていく練習に挑戦したり(もし難しい場合は、1つずつ指示を伝え、できることを増やしていきます。)、集団プログラムの中でワーキングメモリーを使うようなプログラムを行います。
③覚えた内容をノートに書く
「自分のノートと黒板に書かれた文字の位置を把握して書く場所を決める力」も必要となります。実際の書く場所の空間を覚える必要もあります。
実際に文字をとらえる際に、どの部分とどの部分で文字が作られているかであったり、どれくらいの大きさ(大小)も理解しながら文字をとらえる必要があります。そのため、文字のパーツを覚えるために、モールや粘土で文字を覚えていくことで文字の形を理解し、どの空間にどれくらいの文字をかくのか覚えていくことも効果的です。
加えて、空間をずれないように書くために、斜面台で黒板と同じような向きで文字を書いていく練習をしたり、ますのどのエリアにどの文字を書くか学んでいくためにカラーマスノートに文字を書いていくなども効果的です。
参考:特別支援教育に活かす作業療法の知と技2021(第2版)
いかがでしたか?
お子様の困り感に対して、どの部分でお子様がつまづき困っているかも療育の中で分析し、職員でケース会議をし、経験豊富なブロッサムジュニア本部の情報を共有していただきながら、お子様に負担ない形で、療育を行っていきます。楽しい遊びやゲームのような形、がんばったらもっと楽しいことが待っているという期待を持てる様にお子様の気持ちを最大限尊重したプログラムで、療育を行い、少しずつ生活上の困り感が軽減できるように支援していきます。
些細なことでも何かお悩みのことがありましたらいつでも私たちにご連絡ください。
長文でしたがお読みいただきありがとうございます!
板書支援の一例
療育マメ知識
22/08/27 17:15