ブロッサムジュニア流山教室です。
今回は「認知行動療法」と呼ばれる心理療法について解説します。
私たち療育者は医療従事者ではないので、認知行動療法を療育で使うというよりも、お子様がどうして不合理な(損をする考え方)をするのか考える際の材料の1つとして、また、お子様と関わる際に、どう考え方を柔軟にしていくのか考える際の手段の1つとして認知行動療法を利用しています。
今回は簡単に認知行動療法をご紹介します。
①認知行動療法とは?
認知行動療法とは、人の「認知のゆがみ」と言って、人が失敗体験や疎外体験により自信ががなく、事故に対して否定的な信念(思い込み)を合理的なものに修正することで、神経症などのその人にとって生きにくさを生じさせるものを減らすと考えをもとに考案された心理療法です。
心理学者のエリスは、神経症などに陥っているクライエントに対して、認知のゆがみといい、例えばいつでも白黒をはっきりつけようとする考え方や否定的な側面の方を重要視して注目する選択的抽出と呼ばれる考え方等、「その考え方で生きていると生きづらい」考え方があります。それを認知のゆがみと呼びます。
認知行動療法の考え方はSSTでも用いられることが多いです。
認知のゆがみやその人自身がしんどくなってしまう考え方を、「こんなやり方やこんな考え方もあるよ」「社会的にはこう望まれているからこうするといいのではないか?」と気づいていくことで生きやすくなっていくという意味で、認知行動療法とSSTは似ています。
※弊社では、集団プログラム、個別プログラムの中でSSTの考え方を取り入れています。興味がある方はいつでもご連絡ください。
参考:ブロッサムジュニア 流山教室<空きあり>放課後等デイサービス/流山市のブログ[SST(ソーシャルスキルズトレーニング)とは?]【LITALICO発達ナビ】 (h-navi.jp)
②認知行動療法の技法について|簡単にご説明
続いて認知行動療法についてご説明します。
認知行動療法では、クライエントと治療者が共同で行いながら、クライエント自身が自分の考え方の癖(=認知のゆがみを含む考え方の癖があると思います。)に気づいたら、その人自身がやりやすい対処手段やストレス解消法を含む感情コントロールを知っていく必要があります。
⑴セルフモニタリングの段階:クライエント自身の思考や感情、体調といった自分の状態を客観的に見ていく時期。クライエントの状況によっては、感情が疲弊しているため、感情を感じること、思考を知っていくことに長い時間をかけていく場合があります。
⑵思考内容の現実性の検討:思考内容に気づけたら、その思考内容が妥当なのか?極端でないのか?現実性があるのか客観的に考えていく期間です。
⑶記録する出来事の検討:日記であったり、その日の感情や出来事をまとめていく作業を行います。日記だけでなく、例えば、睡眠記録を記録し、その前後の行動やその時の感情をメモすることで、出来事の検討がしやすくなる場合があります。
⑷非合理的な信念の修正:クライエントと治療者が一緒に考え方を検討し、非合理的であったり、クライエント自身が生きにくくなるような感情を修正していきます。
いかがでしたか?一緒に子どもと気持ちや考え方を整理し、どうしたら生きやすくなるのか考えていきます。
私たちの事業所でも認知行動療法のエッセンスを使いながら、お子様と気持ちの整理をしたり、お子様の状況に合わせて考え方が緩やかになるように支援が可能です。
③まとめ
今回は堅苦しい難しい内容の記事を読んでいただきありがとうございます。
私たちの事業所ではSSTを含めた集団プログラムも実施しています。その際、お子様の考え方の癖や思考にも目を向けながら療育を行っています。
お子様のご様子で何かお困りのことがありましたらいつでも遠慮なくご連絡ください。
認知行動療法とSST
その他
22/11/08 07:15