ブロッサムジュニア流山教室です。
今回は私たちの療育の考え方の一例についてお伝えします。
「○○ができない」と考える際、その子の環境があっていないケースやその子の身体機能や気持ちの影響が関係しているケースなど複合的な要因が関係している場合があります。
今回は、○○が出来ないと考えたときの考え方についてご紹介します。
①ICF(国際生活機能分類)を用いた支援について
ICFとはWHO(世界保健機関)が出している分類です。
全ての人に対して、身体機能や心身機能を考慮に入れて、活動できるのか(どの程度普段からできているのか?加えて普段からやっていないがやってもらえば実際に行動できるのか?)を確認し、参加が出来るのかを考えていきます。
その活動が出来ているか?できていないかを考える際に、環境的な要因や個人的な要因が影響していないかも合わせて考えていきます。
簡単にICF(国際生活機能分類)についてご紹介しましたが続いて語句について説明し、事例についても併せて説明していきます。
②ICF(国際生活機能分類)の構成要素や用語説明について
ICF(国際生活機能分類)にはいくつかの用語の要素があります。
・心身機能・身体構造…身体系の生理的な機能や生理的な機能があります。具体的に、「朝起きにくい(朝すっきり起きられない)」のような精神的な病気が関わる場合や「足を骨折している」のようなケースも身体的な機能や生理的な機能が関わっていると考えられます。
・活動…その人一人個人による課題やプログラムの実施状況についてです。能力的にできているのか?それだけでなく生活の中で特別意識せずにできているのか等も見ていきます。
・参加…生活場面においての関わりについてみていきます。例えば歩けるので、お散歩プログラムに参加できているというように、ある行為が出来るからこそ、何かに参加したり、何かが出来るときにこれらは使われます。
・環境因子…人々が生活し人生を送っている物的な環境や社会的環境や社会的態度により環境を構成する因子のことを言います。
・個人因子…本人の年齢や、性別、意欲などが考えられます。
いかがでしたか?事例を用いて考えていきます。
③ICFとICFを用いた支援の一例
ICFを用いて支援を考えていきましょう。
以下の参考のリンクを見て頂くと、ICFの実態分析の例が記載されています。
参考:https://web.wakayama-u.ac.jp/~takeda7/pdf/guidebook_201003.pdf
例えば、「ICF 使った指導計画の作成
~小学校低学年の高機能広汎性発達障害の疑いのある児童を対象として~」という例では、
身体機能や身体構造についてお子様の特徴やお子様の性質を上げています。
活動については、実際にお子様が出来ること(コミック会話といってイラストを用いれば自分の気持ちが伝えられる)とできないこと(宿題を一人で最後までやり切ることが出来ない、姿勢保持が出来ない)などが記載されています。
参加については、具体的な事例や場面においてできることとできないことが記載されています。
環境因子については、お子様が置かれた環境を考えます。家庭背景や学級の様子、担任、友人関係などお子様を取り巻く環境について記載されています。
個人因子については、個人の認知特性や発達検査の結果、お子様の考え方の癖や性格等を考慮していきます。
このようにお子様の状況を考えながら、1つ1つ支援を考えています。
④まとめ
いかがでしたか?
私たちは長時間の療育を行う施設のため、お子様の状況を丁寧に追いながら、お子様がどこでつまずいているのか考えながら支援を行っています。
何かありましたらいつでもお気軽にご連絡ください。
お子様が「○○ができない」と考えるときの考え方の一例
その他
22/12/06 14:04