去る2月11日(日)、2023年度第3回日本漢字能力検定を実施し、小1~小6までの10名が受験しました。
昨年10月の第2回に受験した10名は、自信満々過ぎて逆に心配してしまう様な面々でしたが、今回受験した10名には多くの「チャレンジ」がありました。
今回は検定の申込書を提出してきた際に、正直、驚きを隠せなかった子が何人もおりました。漢字以前に、平仮名ですらまだ危なっかしい子、まだ勉強に身が入っていない子、わずかな時間も集中力が持続できない子なども漢検受験に名乗りをあげました。
ただし、保護者の希望ではなく、子供自身が自分の意思で強く受験を希望している、とのことでしたので、こちらも漢検当日まで応援することにしました。
施設では定期的に家庭での漢検対策のチェックや漢字の指導も行いますが、こちらの思うようにはいかず・・・。そもそも向き合う姿勢が出来てない子や、せっかく自分で目標を立てたのに毎回ふざけてしまい、叱られて終了、を繰り返してしまう子等。
ただ、この子達はふざけて漢検を申し込んできたわけでも、全くやる気がないわけでも、心底ダメな子でも何でもないのです。むしろ、根は真面目、内心は誰よりも頑張りたい、合格したい、自信をつけたいと思っている子達です。
でも、いざ向き合おうとするとどうしてもできない、やろうとしてもやれない自分がそこにいて、自分をコントロールできない自分に腹を立て、いよいよ心の置き場がわからなくなって崩れていく、ふざけてしまう、八つ当たりする。そういうタイプの典型です。こういうタイプの子は当施設に多く在籍してます。
こういった子達が、学習支援や集団プログラムを通じて、少しずつ色々なことが我慢できる、少しずつ皆と同じことができるようになってもらうため、当施設を選んでもらっていると思っています。
漢検受験日が近づくにつれ、子供達に変化が現れました。保護者より、「子供が自宅で自発的に対策学習を必死にやっている」との報告を受けるようになりました。
ある子は、集中力が続かないのであれば、一回分の学習は少しでも回数を多くすることで学習量を確保する。
ある子は、気分の乗らない時は潔く諦め、その分、気分が乗っている時は一気に多くをやる。
ある子は、どんなにやりたくない日でも対策プリントを1日1枚ずつやると決め、毎日やり続ける。
自分自身で自分の性格や特性を客観視し、ベストな対応策を考え、行動に移せるようになったこと、もの凄い成長だと思います。挑戦を選んだこと、そのために自分を変えること、施設を利用する子達にとっては我々の想像を遥かに超える苦しみや葛藤があったはずです。保護者からの報告を受けるたび、自分で目標を掲げた子供達の強さ、順応力に改めて感心しました。
そして漢検当日。心配していた子達ほど検定に向き合う姿勢に迫力を感じました。いつも接している子とは別人の様でした。そして、制限時間を使い切らずに早く終えた子を気にする様子は全くなく、制限時間ギリギリまで見直しを入念に行っていました。検定後の顔を見ると手応えを感じている様に見えましたが、さて、どうでしょう。
仮に結果が残念であっても、すぐに立ち上がり、走り出せば良いだけです。何度だって再挑戦できる検定のたかだが1回の結果より、自分を変えた、自分に打ち勝った今回の検定対策期間に合否以上の価値があります。
実施後の答案は当日発送する返却用の段ボールに直接入りますので、受験者個々の出来栄えはこちらも不明。約1か月後の結果発表を楽しみに待ちます。
検定終了後は、昼食を挟んで18種の協力謎解きゲームを行いました。
全員協力して全ての謎が解けたので景品を贈呈しました。
頭を使った長い一日、お疲れ様でした。
【24/2】2023年度第3回日本漢字能力検定実施
教室の毎日
24/02/20 16:58