雨の日の朝、私はバス停でバスを待っていた。
バス停で待っていたのは二人、眼鏡をかけた女性と80代くらいの男性だった。
運賃は200円の区間で降りる際に支払いを済ませるバスだった。
80代くらいの男性が眼鏡をかけた女性に「500円あげるから200円ください」と話しかけていた。
女性は「小銭はありません」と面倒なことを断ち切るようにきっぱりと応えていた。
「どうしようかな、困ったな」と不安気な男性の声が聞こえてきた。
小銭がなくて困っていたようだった。
私は「運転手さんの横に両替機があるから降りるときに運転手さんに聞くといいですよ」と伝えると「そうなんだね」と知らない様子だったが少し声が明るくなった。
小銭を持っていないか私はバックの中を探すとちょうど500円が両替できたので「私が両替機になりますよ」と言って渡すと「あぁ~助かった、ありがとう」ととても喜んでくれた。
そのあと「お礼にこれあげるよ」と密封された袋に貯めていたであろう1円玉100枚を私に渡そうとしてくれたが私は「そんな高価なものは頂けないです、硬貨だけにね」と親父ギャグで返すと男性は笑って「本当にありがとう、あぁ助かった」と言ってくれた。自分に言い聞かすように乗車際まで何度も何度も言っていた。
その男性からしたら時代が様変わりしすぎて外出することも大変な恐怖であると思う。近所に家族がいなければICカードの存在すら気がづくこともないだろう。
人生折り返しにきている私は自分の将来はどうなっているのだろうかとその男性と会って少し考えさせられるものがあった。でもあまり先のことばかり考えても「~たら~れば」の呪縛に捉われ何もできなくなることがわかっているので、今できることをしっかり積み上げて将来につなげていきたいと改めて感じた出来事であった。
今できることに目を向けてしっかり積み上げることは私の療育の原点だ。
大人も子どももできることは何か、できるようになったことは何かを突き詰めて日々を丁寧にすごしていきたい。
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2024年2月オープン
児童発達支援・放課後等デイサービス
アンフィニ
JR馬橋駅から徒歩10分
1階に不動産業のアールフィールズさんの緑の看板が目印
建物3階部となります。エレベーターがございません。
ご予約・相談専用TEL⇒050-1807-6495
アンフィニでは1週間を通しての活動になります
工作や運動、学習などを活動に取り入れています。
教師による「オーダーメイドの療育」
日々変化する利用者様のコンディションを見極め、「個性をのばす」「個性を活かす」活動を行って参ります。
就学に向けて自分でできることをひとつひとつ増やして参りませんか。
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「雨の日のバス停」児発・放デイ アンフィニ代表
教室の毎日
24/11/17 07:59