「アイコちゃん、みんなで折り紙する?」
そう声をかけたとき、彼女はぷいっと顔を背けて、
「やらない。どうせ上手にできないもん。」
この言葉には、“できない”ことが悔しい、“できない自分”を見せたくない、そんな気持ちが込められていたのではないでしょうか。
こういう時は、無理にやらせません。
少し距離を取りながらそばにいる。
失敗しても大丈夫な雰囲気を作って待っている。
ある日、自然に折り紙を手にとり、あーだこーだと言いながらお友達と楽しそうに遊んでいました。
その瞬間を私たちは見逃しません。
少しづつ小さな成功体験を積み重ねていく。
日々、現場で子どもたちと関わる中で、私たちが大切にしていることがあります。
それは、「できたかどうか」よりも、「やってみようと思えたこと」「挑戦してみたこと」を何よりも大切にすることです。
うまくいかなくてもいい。失敗しても、もう一回やってみたらいい。
私たちは、子どもたちがそんなふうに“挑戦する気持ち”を安心して育める場所を目指しています。
そのためには、まず大人が「失敗しても大丈夫だよ」と心から伝えられること。
そして、子どもたちが「この人たちのそばなら安心」と感じられる関係を築くことが、何より大切だと感じています。
挑戦することは、エネルギーがいります。
ときには「やりたくない」「自信がない」「無理かも」という気持ちになることもあります。
でも、「ちょっとだけやってみようかな」「やってみたら、ちょっと楽しかったかも」
そんな小さなきっかけを、私たちは丁寧に拾っていきたいと考えています。
私たちの施設では、子どもたちが“やることを楽しむ力”“自分で頑張る力”を、少しずつでも育てていけるように、日々の支援を積み重ねています。
みんなが楽しく、HAPPYに毎日を過ごせますように⭐︎
板垣あい
「できないからやらない」
教室の毎日
25/06/03 15:43