今日は、『触覚』についてのお話をさせていただきます。
『触覚』はとても意識しやすい感覚なのではと思いますが、みなさんいかがでしょうか?
料理中に火にかけたフライパンに触れて熱いと感じたり、冬の手洗いで水道の水に触れて冷たいと感じることは、日常的にあることなのではないでしょうか?
『触覚』には、上記のように意識しやすい面と、無意識に使っている面(人との距離感等)の二つがあります。この点が、他の感覚とは少し異なる点になります。
意識的に使える感覚を『識別感覚』、無意識で使っている感覚を『原始感覚』といいますが、『触覚』にはこの2面性があるということです。
ここで、『触覚』についても、「過敏性(感覚刺激が入り過ぎる状態)」「鈍麻性(感覚刺激を感じにくい状態)」の二つに分けて考えてみたいと思います。
『触覚の過敏性』があると、衣服のタグが気になる、人込みを避けたがる、手が汚れるのを嫌がる等のご様子がみれます。また、歯磨きを嫌がる等のかたちで過敏性が現れることもあります。
反対に『触覚の鈍麻性』は、指吸が続く、汚れていることに気づかない、人との距離感が極端に近い、等のご様子として現れます。
ここで、『触覚防衛反応』についてのお話をさせていただきます。
『触覚防衛反応』とは、触覚への刺激が加わったときに、異常な嫌悪感をや抵抗感を抱いてしまう反応(自分の身を守ろうとすることからくる防衛反応)です。これは好き嫌いの問題ではなく、「自律神経的」に不快感をもたらすもので、”叫びたなるような辛さ”だといわれています。このため、『触覚防衛反応』からくるお困りごとを抱えているお子さんへの支援方法には、慎重に慎重を重ねる必要があります。
『触覚防衛反応』への支援方法は、『識別感覚』と『原始感覚』を絡めたお話になりますので、また後日させていただきます。
3回に渡り、無意識下で使っている感覚のお話をさせていただきました。
次回はいよいよ『感覚統合』の話に入っていければと思います。
触覚について
教室の毎日
25/05/29 13:54
